CubとSRと

ただの日記

以上でも以下でもない (中)

2020年03月29日 | 心の持ち様
2014.06/29 (Sun)

 朝鮮にしてもシナにしても、いや、アメリカだって大概だけれど、50年前の日本だって、そんなに褒められたものじゃない。
 大体が日本だって急激に良くなって来たんであって、明治時代、いや江戸時代辺りの日本は、立派な人は立派だけれどそうでない人はホント、それなりでしかなかった。武士以外はそこまで自慢できるものじゃなかった。

 そんなことを書いて顰蹙を買ったところで、前回は終わりました。
 もう顰蹙買った後で、
 「家の描写なんかを見たら西欧人は誤解するに決まってる」
 と付け足したって、後の祭り。覆水盆に返らず。
 でありながらも後半を読んでやろうと思われた方には、御礼を申し上げます。
 肝腎なことが二つ、言葉足らずでした。
 
 一つ目。
 「武士以外はそこまで自慢できるものじゃなかった」。
 これを「残りの九割をバカにしてる」、と採るか、「武士というのは、そんなにすごいのか」、と採るかで、国の見方は百八十度違ってきます。
 敗戦後の日本は、事毎に「九割をバカにしている」という見方でした。つまり、それが自虐です。普通なら自虐が嫌だから、強情張って外に攻撃対象を探す。
 けど、敗戦後の日本は、バカ正直に自虐を受けとめて来た。世界中が「悪いのは自分じゃない」と喧しく言い立てる中で。
 近隣の国から「悪いのは日本だけだ」と言われ、「そうだ。悪いのは日本だけなんだ」、と。

 実はいつだって、どんな時だって、自らを肯定的に見ることをしない、ということが大半の問題原因であり、自らを見詰めようとしない(目を背けようとする)のが問題の残りの原因です。(驚いたことに、敗戦までの日本の歴史は、自らを肯定的に見て、尚且つ自らを見詰めようとしていました。島国なんだから当然、なんですけどね)

 さて、少なくとも武士の精神レベルの高さは当時、世界一だったでしょう。侍(侍らう)という誇りだけで生きている(主人のために淡々として命を投げ出す)。
 そして、そんな武士が人口の一割もいる。そんな国はどこを探したってない。
 それだけじゃない。そんな武士を手本にして生きる九割の日本人が居るのです。
 「武士は食わねど高楊枝」などと言って武士のやせ我慢をからかっていても、主人や大義のために平然として命を捨てる、というその矜持に九割の日本人は、文句なく尊敬の目を向けていた。
 そして、ここが凄い所なんですが、その九割の日本人の中から、手本であるべき武士の家計を立て直すために働き、尊敬する武士を敬服させた者や、武士から全幅の信頼を置かれる者も出現する。
 両班の国にこんなことがありますか?両班は「残りの九割に文句なく尊敬されて」いましたか?

 何故二宮尊徳の少年時代の像が、小学校に多数置かれたのか。彼は武士ではなかったからです。
 明治時代になって、国が四民平等を唱っても、現実にそんな人物(武士が認める人物)が実在しなければ、絵に描いた餅、でしょう?
 一割を尊敬する九割の国民が居て、その中から一割の武士でさえ尊敬する人物が出てくる。それが「日本」という土壌・国柄です。
 以前に書いた「石見尊徳」と呼ばれた岩谷九十老翁の話だってそうです。いくつもの藩の蔵方を引き受け実直に果たしています。そのうちの或る藩は九十老の長年の仕事ぶりに褒美の米を与えています。武士の信頼を得たからこそ、です。その米を九十老は緊急時のために、と地元に全て寄付してしまう。

 もう一つは「西欧人は誤解する」、ということ。
 彼らにはアジアに対する理解がなかった。決めつけはあったでしょうけどね。
 「アジアは全てに遅れている。そして、人種として白人より劣っている」、と。
 だから「藁葺き」と言えば、「粗末」、という印象しかなかった。「土と木でできた家」と言えば、アフリカなどの自然の丸太で支えられた、牛糞と土をこねた壁しか想像できなかった。
 しょうがないでしょう、日本の家だけが違ってたんですから。

 「誤解」の元には、いつも必ず「無知」があります。知識がないんだから誤解して当然です。それで言えば、日本のような島国は情報が容易に入って来ないんだから、誤解だらけで当然、ということになります。
 しかし、「知識がない」ということを、却って客観視する可能性のあるのが、「島国」ではありませんか?「島国だからこそ進取の気風に富み、開放的である」、と。
 ここで日本人特有の「謙虚さと思い遣り」が生まれてきます。
 「自己の主張と思い込み」に陥り易い大陸国の住民は、だから誤解する。


 「言葉足らずでした」から、と足していったら、またまた大脱線をしてしまいました。
 でも、これを書いてみて、後半に書いていることが自分でも納得できました。(実は、後半は既に書いてあるんです。)

 後半は世間話みたいなものですが、一応、結論ということで。
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 以上でも以下でもない (前) | トップ | 以上でも以下でもない (後) »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

心の持ち様」カテゴリの最新記事