<パドックの様子>
5月29日,今年も「栗原市営 深山牧野」で開牧式が開催されました。
ブナの森を吹き抜ける爽やかな風と晴天の下,放牧期間中の牛の安全を祈願する神事が厳かに執り行われ,列席した畜産関係者は11月上旬までとなる放牧期間中の安全を祈念しました。
栗駒山に残る「駒」の雪形が見守る中,当日は110頭の黒毛和種繁殖雌牛が緑の草原に放たれました。牛たちは牧野内を駆け回り,待ちかねたように青草を食んでいました。
放牧期間中は病気や寄生虫の有無等の定期検査を実施し,牛の健康管理に万全を期しており,生産者も安心して預けることができます。
栗原市営深山牧野は栗駒高原文字地区に位置し,昭和45年に開牧した歴史ある牧野で,標高は545m,面積は約120haで,県内でも有数の公共牧場です。昨年度は延べ100頭が放牧され,繁殖機能の回復や栗原市の繁殖牛飼養農家の生産コスト低減等に大きな役割を果たしています。
現在,子牛の価格は高値圏で推移しているものの,円安の影響で飼料や資材が高騰しています。また,飼養農家の高齢化や担い手不足などの経営環境の変化に伴う問題が顕在化してきている状況にあります。
繁殖牛飼養農家の皆様はこのような施設を積極的に活用しながら,経営の安定を図っていただきたいものです。
<「駒」の雪形>
<連絡先>
宮城県栗原農業改良普及センター 地域農業班
TEL:0228-22-9404 FAX:0228-22-6144