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令和6年5月21日、栗原市営深山牧野で今年も牛の放牧が開始されました。
深山牧野は栗原市の北西部、栗駒文字地区に位置し、北の方角に栗駒山を見渡すことができる標高545mの眺望のすばらしい牧場です。
昭和45年開牧と古くからの歴史があり、40牧区120haと広大な草地は県内でも有数の公共牧場であり、県内和牛主産地である栗原畜産の核となっています。
今年は、およそ100頭程度の牛を預かる予定となっており、妊娠の有無等で群分けし、分娩予定日の1~2か月前まで牧場で新鮮な青草を食べて過ごします。
放牧のメリットとして、傾斜のついた草地の移動により、牛の足腰が強くなるなど健康な状態となり、繁殖牛の分娩事故が少なくなるとの報告があります。
繁殖牛経営を取り巻く情勢は、社会情勢や円安の影響、世界的な気候変動等に起因する飼料や資材の高騰、飼養農家の高齢化や担い手の不足等、経営の継続が非常に厳しい状況となっており、公共牧場は繁殖牛の繁殖機能回復や健康維持、飼養農家の生産コスト低減等に大きな役割を果たしています。施設の積極活用により、経営安定の一助となることが期待されます。
<連絡先>
宮城県栗原農業改良普及センター 先進技術班
TEL:0228-22-9437 FAX:0228-22-6144