塩竃市の浦戸諸島寒風沢島は、市内で唯一の農地がある島です。普及センターは、島で稲作に取り組んでいる農業者を訪問し、今後の営農方針についてお話を伺いました。島では水源が天水のみのため、梅雨時期の降水を利用した独自の水管理を行っています。
島内の農地は、現在3人の生産者により管理されています。今年も島の水田には水稲が作付けされ、訪問した時には穂揃い期を迎えていました。島内の生産者である加藤氏、外川氏にお話を伺ったところ、「今年は例年よりも早く出穂した」とのことでした。収穫されたコメの一部は、塩竃市の酒蔵の(株)佐浦様が醸造する日本酒の原料となるとのことです。
加藤氏は、今後も島の歴史ある稲作を継続しつつ、新しく栽培品目を増やしたいと意欲を示していました。
また、島では農業体験の受け入れも行っており、外川氏の経営する民宿「外川屋(とがわや)」では島内産の農水産物を提供しています。お客様が多い日は、加藤氏も手伝っておられます。今後、農水産体験の受入も拡大し、島への交流人口増加を図りたいと考えていらっしゃるそうです。
普及センターでは、地域農業の維持・発展について今後も継続して支援していきます。
〈連絡先〉
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