丸森町の稲作農家,大内喜博さんは,令和元年東日本台風(令和元年10月12日)で甚大な被害を受けましたが,今年は,昨年並みの約50haまで作付けを回復し,喜びの収穫を迎えています。
大内さんは被災直後から,自宅の片付け,浸冠水した保管米や農業機械・施設の処分,水田に流入した稲わらの処理などの膨大な作業に取り組んできました。その状況を地域や仲間の応援によって乗り越え,令和2年の米づくりに向けて機械の再整備等を進めてきました。
今年の春作業も多忙を極めました。種まきや田植えなど通常の春作業に加えて,台風で浸水した水田の通水確認や泥で汚れた苗箱の洗浄などに時間をとられ,田植えが終了したのは6月中旬でした。
このような努力を支えたのが,地域の方々からの励ましや期待です。収穫作業で忙しいこの秋においても,小学校の学習田への先生役として子供たちに農業の楽しさを伝える活動を再開し,これからの米づくりでは規模の拡大よりも一つ一つの田んぼを大事にしていきたい,とお話しされています
この一年,生産基盤の復旧,営農再開という並々ならぬ努力をされた大内喜博さん。父親の喜一郎さんは,息子さんの活躍に120点をつけたいとお話しされていました。喜博さんにとって,今年の収穫は特別に嬉しい収穫となったようです。
〈連絡先〉大河原農業改良普及センター
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