県では,農業者,農業機械メーカー,試験研究機関,関係団体等とコンソーシアムを組み,「スマート農業技術の開発・実証プロジェクト(農林水産省)」に応募し,採択されました。
本実証事業では,生産から出荷までの一貫体系にスマート農業技術を導入し,生産性や経営面での検証,評価を行います。また,スマート農業技術について,農業者や関係機関の皆様の理解を深める活動を展開していきます。
その取組の一つとして,令和元年6月28日(金)に実証農場の(有)アグリードなるせ(東松島市野蒜)の小麦栽培ほ場を会場に「大規模水田作のスマート農業機械現地実演会」を開催しました。
今回は,「食味・収量測定機能付き自動走行コンバイン」による麦の収穫作業と,「アグリロボトラクタ」による無人での耕起作業,「高速汎用播種機」による大豆播種作業の3作業を実演しました。特に,「自動走行コンバイン」と「ロボットトラクタ」の実演を同時に行うのは全国でも初めての取組です。
当日は,小雨が降る天気の中,農業者や関係機関の担当者など約200名が参加し,関心の高さが伺えました。コンバインに同乗していたのは,作業経験3日目の従業員でしたが,自動運転機能により,ベテラン社員が行う作業と同様のスピードで作業が行われていました。また,収穫した小麦については,収量と水分,タンパク含量が自動で測定され,ほ場管理システムに5メートルメッシュで記録され,その状況もモニターで映し出され,ほ場内の生育ムラが確認でき,次年度の作付けの参考にしていくことができます。
ロボットトラクタはGPSの位置情報を取得し,無人で耕起作業が行われ,枕地での旋回作業の際には参加者から「おぉ!」と感嘆の声が上がっていました。
県では,今後も「マルチローター(ドローン)」による農薬等の散布作業や,水田水管理の遠隔操作装置,ラジコン除草機などの実演会を開催し,スマート農業技術について,広く普及を進めていくとともに,実証事業による成果を活用して,県内すべての大規模土地利用型農業法人へ導入・活用されるように進めていきます。
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