令和2年6月16日に栗原市金成小堤において,第1回シャインマスカット栽培技術研修会を開催し,ぶどう栽培者13人が参加しました。
本研修会は,栗原地域で水稲育苗ハウス等を活用した新たな園芸品目として期待されている,ぶどうのシャインマスカットについて,栽培者の技術向上を図るために実施したものです。
当日は,管内で先進的に栽培に取り組んでいる株式会社アグリ東北の田中代表取締役を講師に,シャインマスカットの房づくりや日常的な管理等について,作業のデモンストレーションを実際に見ながら学習しました。
参加者からは,各作業のタイミングや施肥管理等について質問が寄せられたほか,研修会終了後も自主的に他の栽培ほ場を見学して意見交換するなど,取り組み意欲の高さがうかがわれました。
本研修会は,今後も,収穫適期の判断や整枝・せん定など,栽培管理上特に重要な作業をテーマに,作業タイミングに合わせて開催する予定です。
<連絡先>
宮城県栗原農業改良普及センター 地域農業班
TEL:0228-22-9437 FAX:0228-22-6144
大崎農業改良普及センター管内ではシラネコムギの採種が行われており,宮城県のシラネコムギ種子生産の約5割強を占めています。普及センターでは採種ほ場に生育調査ほを設置し,生育状況等を把握しながら,適正な栽培管理について指導しています。
令和2年播種用のシラネコムギ採種ほは,令和元年東日本台風の影響で播種時期の遅れや冬期の鳥による食害が多く,生育量が平年よりも下回るほ場もありました。しかし,適切な追肥や防除作業の実施により生育は順調に回復しています。5月には第一期,6月には第二期のほ場審査を実施したところ,異品種や病害の発生は見られず,全筆を合格としました。
普及センターでは,引き続き優良種子生産に向け,適期刈取や適正な乾燥調製の徹底について支援していきます。
<連絡先>
宮城県大崎農業改良普及センター 先進技術班
TEL:0229-91-0726 FAX:0229-23-0910
令和2年6月16日(火)に,SPDCA(継続的改善手法)に取り組むきゅうり生産者5戸(栗原市志波姫・若柳地区)を対象とする相互視察研修会を開催し,各々のハウスを巡回しながら栽培状況や管理方法に関する意見交換を行いました。
まず現地で生産者から作付計画と栽培方法についての説明を受けたあと,きゅうりの栽培状況を見ながら管理方法について意見交換しました。整枝・摘葉のタイミングやハウス開閉等の栽培管理に関する意見や質問が積極的に出て,互いに管理方法を確認することができました。
普及センターからは, 2カ所のハウスで記録していた温度・湿度・CO2濃度のデータを用いて,ハウス内の環境制御について説明を行いました。
相互視察を通じ,自らの管理方法を見直す機会ができたことで,栽培技術のレベルアップが期待されます。
<連絡先>
宮城県栗原農業改良普及センター 先進技術班
TEL:0228-22-9404 FAX:0228-22-6144
亘理農業改良普及センターでは,今年度からシャインマスカット栽培技術の品質向上と省力化を目的に,プロジェクト活動に取組んでいます。
令和2年6月11日,プロジェクトで支援する生産者等を対象にした「第1回シャインマスカット研修会」を,管内5か所のほ場を巡回する形で開催しました。
最初の研修会場となった農業・園芸総合研究所では,果樹チーム庄子技師より,シャインマスカットの生育状況やこの時期の作業について説明を受けました。その後,各生産者のほ場4か所を回り,栽培概要やこの時期の管理等について確認を行いました。
今年度から栽培を始めたばかりの生産者もいることや,栽培に使うハウス等の形状も生産者毎に異なることから,様々な生育ステージのシャインマスカットを見ることが出来ました。参加者は各ステージでの作業のポイントについて積極的に情報交換するなど,栽培技術向上への意欲の高さが感じられた研修会となりました。
普及センターでは,今後も研修会の開催や個別巡回等により,当地域のシャインマスカットの普及拡大を支援していきます。
<連絡先>
宮城県亘理農業改良普及センター 先進技術班
TEL:0223-34-1141 FAX:0223-34-1143
普及センターでは,新型コロナウイルスにより消費が落ち込んでいる宮城県産ガーベラの需要を喚起するため,宮城県仙台合同庁舎1階ホールと3階エレベーター前において,県産ガーベラの品種展示を行いました。
展示は,農林水産省「産地生産基盤パワーアップ事業(花きの長期保管技術実証)」を活用し,5月25日(月)から6月5日(金)までの期間,ガーベラの主力15品種を展示し,その花持ちを調査するとともに,産地の紹介や好きな品種についてアンケート調査を行いました。石巻市がガーベラの産地だと知らなかったと回答した人が8割以上で,県内の花き産地を知ってもらうきっかけになったようです。また,きれい,明るくなった,心が癒やされるという感想を多くいただきました。また,好きな品種の結果では,1位グミケーキ(桃色),2位キルシュケーキ(濃桃色),3位スパイカー(橙色)でした。
ご協力いただいた皆様ありがとうございました。
〈連絡先〉
宮城県仙台農業改良普及センター 地域農業班
〒981-8505 仙台市青葉区堤通雨宮町4番17号
TEL:022-275-8320
FAX:022-275-0296
E-mail:sdnokai@pref.miyagi.lg.jp
近年,宮城県仙南地域では,日本なしに黒星病が多く発生し,収量に大きな影響を与えています。そのため,秋季防除に加え,耕種的防除の重要性を周知していますが,まだまだ,十分とは言えない状況です。
そこで,黒星病防除の一助とするため,生産者自身が黒星病防除の要否を判断できるよう,千葉県で開発した「梨病害防除ナビゲーション」(以下,梨ナビ)のシステムを導入し,その操作方法について研修会を実施しました。
梨ナビの研修会は,令和2年6月8日に,福島県農業総合センター果樹研究所病害虫科職員を講師にお願いし,システムの概要からデータ入力の際の細かい注意点までご説明いただきました。
参加した生産者は,今年度は操作に慣れるための助走と考え,来年度から防除の参考にできればと話していました。
普及センターでもシステムの活用に向け支援を行っていく予定です。
大崎市田尻地区の新規就農者が,簡易養液栽培システムを利用したトマト栽培に取り組み始めました。当システムは移動式であり,水稲育苗後のハウスを有効活用できるものです。比較的新しい栽培方法のため,管内でこの栽培方法に取り組む生産者は,まだ少ない状況です。普及センターでは,当新規就農者がこのシステムを導入するにあたって,情報提供や技術指導を行っています。
令和2年6月11日(木)には,栽培ほ場に他地域の若手野菜生産者や関係機関が集まり,このシステムによる栽培方法について勉強するための視察研修会が行われました。参加者からは,当システムの設置方法や,栽培における注意点等について質問がありました。また参加者同士で積極的に情報交換がなされ,有意義な研修会となったようです。
普及センターでは,今後も新規就農者の営農技術向上のため支援していきます。
視察研修 栽培指導
<問合せ先>
美里農業改良普及センター 地域農業班 TEL:0229-32-3115 FAX:0229-32-2225
登米市は,花の産地ということをご存じですか?新型コロナウイルス感染拡大によるイベント自粛の影響により,花の販売が厳しくなったことを受け,「母の日に感謝し,地元の花を飾り,生産者を応援しましょう」とのチラシを作成し,令和2年5月8日に,登米市,JAみやぎ登米及び登米合庁の職員に注文販売を行いました。
登米市内の鉢物・花壇用苗物及び切り花ばら生産者が,綺麗にラッピングした鉢物のぺラルゴニウムやカーネーションの寄せ植え,ばらの花束を多くの方々にご購入していただきました。
生産者からは「市場出荷が厳しい中,このような企画は大変有難い」,購入者からは「登米市で様々な花が生産されていることを知らなかった」と好評でした。今後は,市内生花店と連携し,地元産花きの販売促進に向けたPR活動を検討して行きます。
<連絡先>
宮城県登米農業改良普及センター 先進技術班
〒987-0511 宮城県登米市迫町佐沼字西佐沼150-5
電話:0220-22-6127 FAX:0220-22-7522
南三陸町にある農業法人(株)南三陸PineProでは,枝物用のクロマツ栽培3年目を迎え,今年度から新たに直播栽培にも取り組んでいます。これまでは移植栽培を行ってきましたが,定植作業にかかる労力が非常に大きいため,省力化を目指して直播栽培の導入を検討してきました。既存産地の実践事例から作業方法について検討し,50aのほ場で直播作業を実施しました。作業を終えた生産者からは,「身体的負担が軽減されたほか,作業時間短縮にもつながりとても良かった。技術を確立させていきたい」との声が聞かれました。
普及センターでは,発芽やその後の生育について確認を行いながら,南三陸地域に適した栽培方法の確立に向けて生産者とともに検討を重ねていきます。
<連絡先>
宮城県気仙沼農業改良普及センター 先進技術班
TEL:0226-25-8069 FAX:0226-22-1606
令和2年6月8日,JA古川のなす部会生産者のビニールハウスにおいて遮熱剤の塗布作業を行いました。
近年,温暖化の影響もあり夏期の高温対策は施設なす栽培でも重要な課題となっています。なすは夏期の高温にあたると,結実せずに花が落ちてしてしまったり,強い日射や高温により実が焼けて出荷量が減少してしまいます。
そこで暑さを軽減する技術として,なすを栽培しているビニールハウスに遮熱剤を塗布しました。この遮熱剤は植物体の光合成に利用される光は遮断せずに透過し,熱線だけを遮断するという特徴を持っており,高温を軽減することが可能で,高温が続く夏期でもなすの出荷量の増加が期待されます。
普及センターでは,定期的に施設内気温の測定を行うことで遮熱剤の効果を見える化するとともに,生育調査も行い,遮熱剤の有無による生育への影響についても調査していきます。
<連絡先>
宮城県大崎農業改良普及センター 先進技術班
TEL:0229-91-0726 FAX:0229-23-0910