すばる望遠鏡を用いた観測によると、40光年彼方の巨大地球型惑星“スーパーアース”に、
水蒸気を主成分とする大気が存在するようなんですねー
青い光で見る、
恒星を通過する惑星“GJ 1214 b”(右下)
(イメージ図)
へびつかい座の方向約40光年彼方の系外惑星“GJ 1214 b”。
この惑星は、主星GJ 1214の手前を通過(トランジット)するときに見られる、主星の明るさの変化を観測することで発見されたスーパーアースです。
その大気の主成分が何か? については、これまで議論が続いていて、水素あるいは水蒸気が主成分である可能性が考えられていました。
惑星の大気成分を知るには、主星からの光が手がかりになります。
それは、主星からの光の一部が、惑星の周囲にある大気を通って地球に届くからです。
“GJ 1214 b”の大気が広がっていて主成分が水素の場合には、主星からの光のうち青い光を多く散乱して(レイリー散乱)、赤い光をより多く通すことになります。
なので、青い光の方が惑星通過による明るさの変化が大きくなるんですねー
一方、あまり広がっていない水蒸気の大気をもつ場合や、水素が広がっていても厚い雲に覆われている場合には、青い光でも赤い光でも減光の深さはほぼ同じになります。
今回の観測では、すばる望遠鏡に搭載した2つの可視光カメラ(Suprime-CamとFOCAS)に、
青い光だけを透過するフィルターを装着して、高精度での観測を行っているんですねー
その結果、晴れた水素大気の空で観測される、「強いレイリー散乱」の特徴は見れず…
さらに過去に行われた、より長い波長での観測結果と合わせると、
“GJ 1214 b”が「水蒸気を主成分とする大気を持つ可能性が高い」 っということが分かってきたんですねー
ただ、濃い雲に覆われた水素の大気である可能性が、完全に消えたわけではないので、
さらなる研究による検証が必要ということです。
水蒸気を主成分とする大気が存在するようなんですねー
青い光で見る、
恒星を通過する惑星“GJ 1214 b”(右下)
(イメージ図)
へびつかい座の方向約40光年彼方の系外惑星“GJ 1214 b”。
この惑星は、主星GJ 1214の手前を通過(トランジット)するときに見られる、主星の明るさの変化を観測することで発見されたスーパーアースです。
その大気の主成分が何か? については、これまで議論が続いていて、水素あるいは水蒸気が主成分である可能性が考えられていました。
惑星の大気成分を知るには、主星からの光が手がかりになります。
それは、主星からの光の一部が、惑星の周囲にある大気を通って地球に届くからです。
“GJ 1214 b”の大気が広がっていて主成分が水素の場合には、主星からの光のうち青い光を多く散乱して(レイリー散乱)、赤い光をより多く通すことになります。
なので、青い光の方が惑星通過による明るさの変化が大きくなるんですねー
一方、あまり広がっていない水蒸気の大気をもつ場合や、水素が広がっていても厚い雲に覆われている場合には、青い光でも赤い光でも減光の深さはほぼ同じになります。
“GJ 1214 b”の大気成分と、それぞれの場合における光の透過パターン
(上)水素が主成分の広がった大気、青い光が散乱され、赤い光を多く通す
(中)広がっていない水蒸気の大気、青い光から赤い光まで、ほぼ同じ量が通される
(下)厚い雲で覆われていた場合、水素の広がった大気を持っていても、
青い光から赤い光までほぼ同じ量が通される
(上)水素が主成分の広がった大気、青い光が散乱され、赤い光を多く通す
(中)広がっていない水蒸気の大気、青い光から赤い光まで、ほぼ同じ量が通される
(下)厚い雲で覆われていた場合、水素の広がった大気を持っていても、
青い光から赤い光までほぼ同じ量が通される
今回の観測では、すばる望遠鏡に搭載した2つの可視光カメラ(Suprime-CamとFOCAS)に、
青い光だけを透過するフィルターを装着して、高精度での観測を行っているんですねー
その結果、晴れた水素大気の空で観測される、「強いレイリー散乱」の特徴は見れず…
さらに過去に行われた、より長い波長での観測結果と合わせると、
“GJ 1214 b”が「水蒸気を主成分とする大気を持つ可能性が高い」 っということが分かってきたんですねー
ただ、濃い雲に覆われた水素の大気である可能性が、完全に消えたわけではないので、
さらなる研究による検証が必要ということです。