信州での10日間の夏休みは、改築/取り壊し前の家の整理で終わった。
以前から物置脇の草むらに、自転車の残骸が有る事は気がついていたのだが、捨てる為に、引っ張り出したら、その軽いこと、なんだこれは?、
フレームはもちろん、フォークも泥除けも、チェーンカバーやスタンドもアルミの自転車だ。
この自転車、オヤジが戦後の混乱期に漁業で儲け、買った高級車らしい。戦後の混乱期に、ゼロ戦や隼を作る為の水力発電→アルミ電解工場からのアルミが余っていた時期があり、鉄よりアルミが安かった時の産物のようだ。
クランクもアルミ、ベアリングブラケットはアルミ鍛造?でアルミパイプをリベットで止めている。
こんな作りからして、ひょっとしたら、航空機エンジニアが設計した自転車かもしれない。
まだ鉄でしか作れなかったホイールやギア、チェーンが腐っているのに、アルミの部分は60数年を経て健在だ。
しかも、良く見ると、この時代の自転車に必須のブレーキのリンク機構やラグが全く無い。ブレーキがついていた形跡がないのだ。リアギアを良く見ると、シングルのフリー無しのように見える。
ううーん、金とヒマがあれば、リストアして、乗り回したいが、さすがにその気力が湧かない。やむなく捨てることにしたが、、、、、60数年前、1946年ころの製造と思われるフルアルミ、シングルギアの自転車を助けられなかった、、、
残念。