逆風に抗して Against the wind,♪ we are running against the wind.♪
ここではないどこかへ。モモンガーの旅
2018年に横浜から信州にUターン
自転車と日々の生活を
綴ります。
 



地方紙の隅に小さくコンサートの載った告知記事を見て、もう1週間前の4/16、松本の信濃ギャラリーで豊田勇造のライブを聴いた。コンサート後は、頭の中で、彼の詩の幾つかを何回も反芻していたこの数日、なかなか記事をUPできなかったが、ようやく記事を書く気になった。

豊田勇造を初めて聞いたのは、多分50年ほど前の深夜放送、ライブも野音あたりで聴いたと思う。
その後、サラリーマンに成りたての45年前、この豊田勇造の自主製作レコード「さあ、もういっぺん」を新宿の模索舎で買い、カセットにコピーして繰り返し聞いていた。


60年代後半の高揚/祝祭の時代が終わり、それでもまだ何か面白い事が起こるのではないかとの期待を持ちながら、74年にサラリーマン生活を始めた私にとって、行方不知の♬残り火には水がうたれ 何もかもが終わったのに まだ物欲しそうな顔で 何かを待ってる俺 ♪ はまさに、その通りの歌であった。

今日は45年前に買ったLPレコードを持って、松本の会場、信濃ギャラリーに向かった。



会場の受付をしている方に、45年振りで聞くので、レコードを持ってきたと話すと、それは良いと言う事で、ステージにレコードを飾ってくれた。


豊田勇造さんも私がレコードを持ってきてくれたのに少し感激して?握手をしてくれたり、演奏に熱が入ったり?してくれたようだ。
もう今年で70歳になる豊田さんのライブなので、懐かしさで(つまり、それほど期待せずに)聞くつもりであったのだが、声も良く出ていて、感激するパーフォーマンスであった。特に私が感動したのは、チラッとしか聞いたことのなかった、数年前の鶴見俊輔さんを追悼する曲「道しるべ」。集会などで鶴見さんを遠くから見かけることはあっても、話すことなどなかった私だが、涙をこらえるのに苦労してしまった。

そして、もう一つの感動が、アルバムのタイトルとなった、「さあ、もういっぺん」の歌詞が何度も印象的にでてくる「大文字」の曲。なんと中学2年生のブルースハープ奏者(The Kohling Stones)の伴奏で演奏され、しかもその控えめなブルースハープが「大文字」にぴったり合っていて、若い世代の力を感じる演奏であった。


ライブの一部、二部は大変満足のいくものだったのだが、残念ながら、車は昼に連れ合いが乗って帰ってしまい、私は電車で帰らねばならない。
♪「終電車に乗って帰れよ 待つ奴も無い部屋へ  それは確かにブルーズ だがまだ何かがあるようだ 」♪ という歌詞もある行方不知の曲は第三部=打ち上げ懇親会にとっておかれたようで、聞くことができなかった。中締め時にさあもういっぺんのアルバムにサインをしてもらい、



さらに、新たに買い求めた拾得でのライブCDにも50年振りのXXさんへのサインをもらい、



中津川行の最終電車で帰ってきたのであった。
「振り返るには早すぎる」かもしれないが、つい50年前のことを思い出したライブだった。





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