今日泊まった宿、Hotel Museoはバスターミナルと博物館の間にあり、セビリアの中心街の徒歩圏内である。朝涼しいうちに市内を散歩し、大聖堂を目指す。
まだ、開いていなアルカサルからの大聖堂遠望。
ヒラルダの塔にも登ってみたいが、まだ開館前。
ふと、前を見ると、日本の国旗と漢字が。JALの後援で支倉の展示をやっているのだが、これもまだ開いていない。
いったん宿に戻り、今日の主目的地、コリア・デル・リオに向かう。
この町はグアダルキビル川を船で遡れる最上流。この地に支倉遣欧使節団の数人が残り、姓にハポンを持つ人の子孫を残しているのだ。
こんな看板「ハポン姓の方を探してます」を持って町を練り歩くも、30分ほどはあまり成果なし。
つい支倉の銅像がある方向に行ってしまったのが悪かったようで、もと来た方向に戻ったら、ああ、俺ハポン姓だよと言う男性に遭遇。
続いてこの方。
そんな、こんなしているうちに、ロシオさんと遭遇。
世話好きの方で、次々とハポン姓の方の家を訪ね紹介してくれる。「私もほら、ハポンよ。」
チャラい恰好しているけどさ、俺もハポンだぜ。この写真見ろよ、皇太子とのツーショットだぜ。後で、家に寄りな、いろんなもの見せてやるからさぁ。
とロシオさんに引き連れられ、カレトロ通りとサンタマリア通りの一帯を数軒置きにノックしていく。
親戚筋はこの辺りに集中して住んでいるようだ。
あら、私たちもハポンよ。仙台にも行ったことあるのよ。
で、先ほどの男性の家に招かれる。
日本スペイン友好協会の会長を務めた、故ビルビニオ・ハポン氏の親戚とのこと。
色々な資料を見せていただき、一同感激と興奮が冷めやらぬのだが、いつまでもお邪魔しているわけにもいかない。おばーちゃんに長生きしてねと言って、家を辞したのであった。
続いて、カルロス・デ・メサ公園のグアダルキビル川の波止場を望む位置にある支倉の銅像を見学。
コリア・デル・リオから20km位北上して、エスパルティナスにある、ロレト修道院を訪ねた。
野草に囲まれた修道院、しかし、人影はなく、建物内部の見学は不可能であった。
数年前設置された説明文の通り、ちょうど400年前、支倉はここに1年以上滞在したことを思うと、いかなる苦労をしたのか、胸に迫るものがある。
散策したであろう、中庭が少し見える。
というわけで、今日のハイライト、支倉遣欧使節団の痕跡探しはおしまい。辿った地図はこんな感じ。(ロレト修道院は左上Espartinas)
さて、セビリアの観光もしなくては。コルドバのアルカサルは見られなかったので、セビリアのレアルアルカサル/王宮を是非見なくては。
目くるめくような、アラベスク模様の彫刻とアーチ。そして、陽の光。
所々に緑と水が無ければ、干上がってしまいそうな光の量だ。
アラブ様式のタイルが張り巡らされた、涼しい部屋。
庭には放し飼いのクジャクも。
広大な庭の緑陰で、渡る風に吹かれて、極上のお昼寝を楽しんだのであった。