先日から、朝日新聞の夕刊の「人生の贈り物」というコーナーに、作曲家・新実徳英(にいみ とくひで)さんが登場されています。
その文章からの抜粋です。
この方は一年のうち三ヶ月ほどは、長野県蓼科に籠り、創作活動をされています。
>都会で暮らしていた頃は、音楽は作曲家が作るものだと思っていた。山に暮らすと、人間は自然に生かされているもので、作曲家は来る音を聴いて書き留める存在だと実感します。
>木々のそよぎ、山の陰、星のまたたき。夜通し聞こえる鹿の遠音は神秘の響きです。山にいて降ってくるものを書きとめたものが、僕の音楽になる。
>大自然は恵みであると同時に、人を襲う存在でもある。そのことをもう一度確認し、僕らは人知の及ばぬところで暮らしているという、古代人と同じ視線を持つ時期に来ていると思う。
自然の中で自然とともに生き、そこで感じるものから音楽を紡ぎだす。
私が大好きな初代の姫神(星 吉昭さん)に通じるものがあります
自然があってこその人間の暮らしなのに、恐れの気持ちも無く人間の都合だけで地球レベルで破壊を繰り返している今の私たち。
そして、新見さんがおっしゃるように、本当は人知の及ばぬところで暮らしている、暮らさせて頂いているという感覚を、失い過ぎているのではないでしょうか?
(写真は団地の中にひっそりと咲く侘助の花です)