モリモリキッズ

信州里山通信。自然写真家、郷土史研究家、男の料理、著書『信州の里山トレッキング東北信編』、村上春樹さんのブログも

アズーリの歓喜と憂鬱

2006-07-10 | サッカー
フランス優位という見方が多かったようですが、わが家は勝つのはイタリアだろうと予想していました。堅守同士がぶつかり合う退屈な試合になることは予想できましたが、ちょっと後味の悪い試合になったのが残念です。その張本人のジダンですが、完全復活とマスコミは書いていましたが、それはどう贔屓目に見ても間違い。残念ながら全盛期の彼の輝きはありませんでした。そして、「ジダンに有終の美を!」でひとつになっていたフランスも、当の本人がレッドカードで退場では、勝負の行く末は見えていました。

イタリアは、過去のW杯ではPK戦ではことごとく敗れていました。そこで今回はPKを猛練習したそうです。ひとりひとりの自信に満ちたPKは、その証でしょう。24年間の優勝への渇望が勝ったということですね。フランスは、ジダンの花道以外モチベーションはなかった。同じようにブラジルにも、その優勝への絶対的な渇望が欠けていました。しかし、イタリアは優勝の翌日に、セリエA不正疑惑の判決という重く暗い命題を抱えています。ユベントスは本当にC1落ちとなるのでしょうか。

ある意味で、サッカービジネスは巨大化しすぎて、たとえば欧州CLはそのレベルとスペクタクルにおいてW杯を完全に凌駕していることにより、健康的な共存は困難になっているのかもしれません。選手だって人間ですからね。私にはロナウジーニョ、カカ、アンリ、デコ等を攻める気にはならないですね。FIFAはなんとかするべきです。私達は最高の試合、最高のプレーが見たいのですから。

それにしても退屈な決勝戦でしたね。縦へのポジションチェンジが全く見られず、攻撃は3枚ぐらい。まあW杯の決勝なんていつもこうですが、日韓大会のブラジルのように前3人だけでミラクルを起こすなんてこともあったのですが、今回はそんな攻撃的なチームが次々に敗退してしまったので、そういう意味でも地味な大会でした。前回書いたように、近距離で回転をかけても曲がらない落ちないボールが大会を大味なつまらないものにしました。不確定性を操る技術こそがファンタジスタの証だったのに。あの完璧なボールがそれを奪ってしまいましたね。ハットトリックのひとつもない地味な大会になりました。

今後色々検証されるのでしょうが、チョンモンジュのごり押しにより開かれた日韓共催は、FIFAは完全なる失敗と捉えているようで、今後共催は一切認めないそうですが、次回は2010年南アフリカ大会。北京オリンピック同様はたして無事に開催できるのかなという一抹の不安はあるものの、わが日本代表は、人心を一新して望んでもらいたいもの。2014年の大会を目指すぐらいで調度いいのではないかとさえ思うのです。中途半端なベテランを起用せずに、才能のある若い世代をオシム監督には伸ばしてもらいたい。少なくとも無能の神様のように逆戻りさせてはいけない。そう思うのです。日本人のサッカーを構築すべきです。
コメント
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