二つの台風の襲来で、猛暑なのに天候に恵まれず、約2週間ぶりの撮影に茶臼山山系へ。気温は28度でしたが前日に豪雨があったのでもの凄い湿気です。加えてアブにしつこく付き纏われ、なかなか厳しい撮影となりました。撮影時間は1時間が限度でした。その間に撮影チャンスはたった2回。
ノアザミで吸蜜するブルービー(Blue Bee)。正式にはナミルリモンハナバチ(波瑠璃紋花蜂)。ハチ目ミツバチ科の昆虫です。全国的に減少傾向で、県によって絶滅危惧Ⅰ類、絶滅危惧Ⅱ類、準絶滅危惧種に指定されています。長野県では準絶滅危惧種。
今年はノアザミが早く咲いてしまったので、ほとんどが既に種になっています。今回も咲いていたのは4つだけ。それも離れているので全部を観察するのは無理。そこで、ここに来るだろうという一輪を決めて観察。すると予想通り来ました。
ナミルリモンハナバチは、コシブトハナバチ類(スジボソフトハナバチ)やケブカハナバチ類の巣に寄生(労働寄生)し、幼虫は巣に貯えられた花粉などを横取りして育つという珍しい生態をしています。寄生のために卵の数が制限されることも数が増えない理由の様です。
ぶれたカットですが長い舌がはっきりと分かるので載せました。ニホンミツバチ、セイヨウミツバチも同じ様な長い舌を持っています。舌は蝶の口吻の様な円筒形の筒状ではなく、もっと複雑な構造をしています。「ミツバチの体」で検索を。動画は3つ前の記事の最下部とInstagramで見られます。
足元にいたツクツクボウシ。ミンミンゼミと共に晩夏を象徴するセミです。周りでアブラゼミ、ミンミンゼミと共にたくさん鳴いています。以前ブログでアップしましたが、朝早く森を歩くと夜に羽化したセミを拾って歩くことができます。そういう森を知っていないとできませんが。
ムギワラトンボ(麦藁蜻蛉)・シオカラトンボのメスと思ったのですが、腹部の第8節が横に膨らんでいないのと複眼が青いのでオスの未熟でしょうか。
。です。来る途中の千曲川の堤防上には無数のアキアカネの未熟が舞っていました。1000m以上の高原にいたものが下りてきたのです。猛暑ですが確実に秋は近づいています。
キンミズヒキ(金水引)があちこちで咲いています。バラ科キンミズヒキ属の多年草。これもミズヒキと共に秋を感じさせる花です。止血、止瀉、消炎、強壮の薬草です。
イチモンジセセリ(一文字挵)。幼虫の食草は、イネ科、カヤツリグサ科の葉。成虫はアザミ、キクやハギ類で吸蜜します。
ノアザミ(野薊)で吸蜜中。
ジャノメチョウ(蛇目蝶)も吸蜜中。人の気配に敏感なのでお食事中とかでないと撮影は難しい。周りには何頭も舞っていて縄張り争いをしています。
ノシメトンボ(熨斗目蜻蛉)。熨斗目(のしめ)は、江戸時代に、武士が小袖の生地として用いた絹織物のこと。赤ん坊のお宮参りの着物。熨斗目蜻蛉は、腹部の黒い斑紋が熨斗目模様に似ていることが名前の由来とか。アキアカネと似ていますが、翅の先端が褐色なので見分けがつきます。
麓は35度ぐらいでしょうか。ここは29度。下から吹き上げる風が快適です。左は五里ヶ峯。中央の中腹に森将軍塚古墳。麓にある古墳館は必見です。右奥遠くには雲に隠れた蓼科山。
かなり汗をかいたので温泉へ。田んぼの向こうには、さっきまでいた茶臼山山系。その奥は陣場平山から富士ノ塔山への峰。右奥は戸隠富士と呼ばれる高妻山。
帰りに妻女山の陣場平へ久しぶりに登ってみました。やはり何もいない樹液バー。しかし、大量のアブがいて車外に出られません。クロメマトイも凄い。カブトムシやオオムラサキ、アオカナブンやミヤマカミキリ、オオスズメバチもまったく見られません。昨年に続き異常な状態が今年も。関東で業者などが大量に捕獲するためにライトトラップや手作り樹液をしたり樹木を傷つけることがニュースになっていましたが言語道断。私も樹に傷をつけますが、これは昆虫の餌を確保するため。薪を取るような木山をしなくなったため、自然のままでは樹液が足りず多くの昆虫が餓死してしまうのです。そのため樹に傷をつけ樹液が出る様にしています。捕獲のためではありません。
陣場平の入り口へ。ここも大量のアブがウィンドウに体当たりしてきます。陣場平の様子を見たかったのですが出られません。こんなことは初めてです。昆虫の激減が猛暑が原因かは分かりません。4月の度重なる遅霜も原因かも知れません。いずれにせよ帰るしかありません。現在、妻女山展望台を修理中なので暫くの間登れません。
●インスタグラムはこちらをクリック。ツイッターはこちらをクリック。YouTubeはこちらをクリック。もう一つの古いチャンネルはこちら。76本のトレッキングやネイチャーフォト(昆虫や粘菌など)、ブラジル・アマゾン・アンデスのスライドショー。
◆『信州の里山トレッキング 東北信編』川辺書林(税込1728円)が好評発売中です。郷土史研究家でもあるので、その山の歴史も記しています。地形図掲載は本書だけ。立ち寄り温泉も。詳細は、『信州の里山トレッキング 東北信編』は、こんな楽しい本です(妻女山里山通信)をご覧ください。Amazonでも買えます。でも、できれば地元の書店さんを元気にして欲しいです。パノラマ写真、マクロ写真など668点の豊富な写真と自然、歴史、雑学がテンコ盛り。分かりやすいと評判のガイドマップも自作です。『真田丸』関連の山もたくさん収録。
★本の概要は、こちらの記事を御覧ください。
★お問い合せや、仕事やインタビューなどのご依頼は、コメント欄ではなく、左のブックマークのお問い合わせからメールでお願い致します。コメント欄は頻繁にチェックしていないため、迅速な対応ができかねます。
インタープリターやインストラクターのお申込みもお待ちしています。シニア大学や自治体などで好評だったスライドを使用した自然と歴史を語る里山講座や講演も承ります。大学や市民大学などのフィールドワークを含んだ複数回の講座も可能です。左上のメッセージを送るからお問い合わせください。
ノアザミで吸蜜するブルービー(Blue Bee)。正式にはナミルリモンハナバチ(波瑠璃紋花蜂)。ハチ目ミツバチ科の昆虫です。全国的に減少傾向で、県によって絶滅危惧Ⅰ類、絶滅危惧Ⅱ類、準絶滅危惧種に指定されています。長野県では準絶滅危惧種。
今年はノアザミが早く咲いてしまったので、ほとんどが既に種になっています。今回も咲いていたのは4つだけ。それも離れているので全部を観察するのは無理。そこで、ここに来るだろうという一輪を決めて観察。すると予想通り来ました。
ナミルリモンハナバチは、コシブトハナバチ類(スジボソフトハナバチ)やケブカハナバチ類の巣に寄生(労働寄生)し、幼虫は巣に貯えられた花粉などを横取りして育つという珍しい生態をしています。寄生のために卵の数が制限されることも数が増えない理由の様です。
ぶれたカットですが長い舌がはっきりと分かるので載せました。ニホンミツバチ、セイヨウミツバチも同じ様な長い舌を持っています。舌は蝶の口吻の様な円筒形の筒状ではなく、もっと複雑な構造をしています。「ミツバチの体」で検索を。動画は3つ前の記事の最下部とInstagramで見られます。
足元にいたツクツクボウシ。ミンミンゼミと共に晩夏を象徴するセミです。周りでアブラゼミ、ミンミンゼミと共にたくさん鳴いています。以前ブログでアップしましたが、朝早く森を歩くと夜に羽化したセミを拾って歩くことができます。そういう森を知っていないとできませんが。
ムギワラトンボ(麦藁蜻蛉)・シオカラトンボのメスと思ったのですが、腹部の第8節が横に膨らんでいないのと複眼が青いのでオスの未熟でしょうか。
。です。来る途中の千曲川の堤防上には無数のアキアカネの未熟が舞っていました。1000m以上の高原にいたものが下りてきたのです。猛暑ですが確実に秋は近づいています。
キンミズヒキ(金水引)があちこちで咲いています。バラ科キンミズヒキ属の多年草。これもミズヒキと共に秋を感じさせる花です。止血、止瀉、消炎、強壮の薬草です。
イチモンジセセリ(一文字挵)。幼虫の食草は、イネ科、カヤツリグサ科の葉。成虫はアザミ、キクやハギ類で吸蜜します。
ノアザミ(野薊)で吸蜜中。
ジャノメチョウ(蛇目蝶)も吸蜜中。人の気配に敏感なのでお食事中とかでないと撮影は難しい。周りには何頭も舞っていて縄張り争いをしています。
ノシメトンボ(熨斗目蜻蛉)。熨斗目(のしめ)は、江戸時代に、武士が小袖の生地として用いた絹織物のこと。赤ん坊のお宮参りの着物。熨斗目蜻蛉は、腹部の黒い斑紋が熨斗目模様に似ていることが名前の由来とか。アキアカネと似ていますが、翅の先端が褐色なので見分けがつきます。
麓は35度ぐらいでしょうか。ここは29度。下から吹き上げる風が快適です。左は五里ヶ峯。中央の中腹に森将軍塚古墳。麓にある古墳館は必見です。右奥遠くには雲に隠れた蓼科山。
かなり汗をかいたので温泉へ。田んぼの向こうには、さっきまでいた茶臼山山系。その奥は陣場平山から富士ノ塔山への峰。右奥は戸隠富士と呼ばれる高妻山。
帰りに妻女山の陣場平へ久しぶりに登ってみました。やはり何もいない樹液バー。しかし、大量のアブがいて車外に出られません。クロメマトイも凄い。カブトムシやオオムラサキ、アオカナブンやミヤマカミキリ、オオスズメバチもまったく見られません。昨年に続き異常な状態が今年も。関東で業者などが大量に捕獲するためにライトトラップや手作り樹液をしたり樹木を傷つけることがニュースになっていましたが言語道断。私も樹に傷をつけますが、これは昆虫の餌を確保するため。薪を取るような木山をしなくなったため、自然のままでは樹液が足りず多くの昆虫が餓死してしまうのです。そのため樹に傷をつけ樹液が出る様にしています。捕獲のためではありません。
陣場平の入り口へ。ここも大量のアブがウィンドウに体当たりしてきます。陣場平の様子を見たかったのですが出られません。こんなことは初めてです。昆虫の激減が猛暑が原因かは分かりません。4月の度重なる遅霜も原因かも知れません。いずれにせよ帰るしかありません。現在、妻女山展望台を修理中なので暫くの間登れません。
●インスタグラムはこちらをクリック。ツイッターはこちらをクリック。YouTubeはこちらをクリック。もう一つの古いチャンネルはこちら。76本のトレッキングやネイチャーフォト(昆虫や粘菌など)、ブラジル・アマゾン・アンデスのスライドショー。
◆『信州の里山トレッキング 東北信編』川辺書林(税込1728円)が好評発売中です。郷土史研究家でもあるので、その山の歴史も記しています。地形図掲載は本書だけ。立ち寄り温泉も。詳細は、『信州の里山トレッキング 東北信編』は、こんな楽しい本です(妻女山里山通信)をご覧ください。Amazonでも買えます。でも、できれば地元の書店さんを元気にして欲しいです。パノラマ写真、マクロ写真など668点の豊富な写真と自然、歴史、雑学がテンコ盛り。分かりやすいと評判のガイドマップも自作です。『真田丸』関連の山もたくさん収録。
★本の概要は、こちらの記事を御覧ください。
★お問い合せや、仕事やインタビューなどのご依頼は、コメント欄ではなく、左のブックマークのお問い合わせからメールでお願い致します。コメント欄は頻繁にチェックしていないため、迅速な対応ができかねます。
インタープリターやインストラクターのお申込みもお待ちしています。シニア大学や自治体などで好評だったスライドを使用した自然と歴史を語る里山講座や講演も承ります。大学や市民大学などのフィールドワークを含んだ複数回の講座も可能です。左上のメッセージを送るからお問い合わせください。
千曲市森の沢山川上流は少なくとも蝶に関しては驚くほど種類と数が豊富で長野市市街地周辺としては唯一無二という感じです。
ここもかつて農薬の空中散布の影響を受けたのかしら?と思うほど。
細かな沢から沢山川へ流れ込む水の影響か川沿いは標高以上に涼しさを感じます。
私が中学時代に遊んだ旭山~富士の塔は同じ山とは思えないほど変わりました。夕方富士の塔の山頂にアオバセセリが乱舞していたのですけど
沢山川も三滝川も以前はよく通ったのですが、ここ数年は上流部へは行ってなかったですね。
農薬の空中散布が中止になって5年ぐらいですか。
やっと復活してきたなら本当に嬉しい。