
西光寺の枝垂桜はツボミを膨らませていたが開花しているのはほんの数輪だった。
その枝垂桜の前を右折し、仙元山のふもとに沿って四台の自転車が走っていく。
時折、ハイカーや自転車乗りとすれ違ったり追い越したりしながらもノンビリと小川駅を目指す。
車のすれ違いがやっと位の道ゆえに脇道から出てくる車に注意しないと危ないのだが、国道沿いを走るのに比べればお互いにスピードが出ていないだけに安心して走れる。
駅には列車の到着時間の数分前に着いた。
ほどなくしてミセス空色さんが自転車を入れたバッグ(というか袋)を肩に申し訳なさそうに現れた。
「現れた」と書いたが実際にはトイレに居たからそのシーンを見ていない。
たぶんそうだろうと想像した。
実際
「すみませ~ん。やっちゃいました~。」
「期待を裏切らないボケっぷりで嬉しいですよ」
が九ヵ月ぶりのご挨拶である。
全て「とりあえず」!!
緻密な計画など全くない!!
もうすでに集合時間からして一時間遅れ!!
予定よりも一時間近く遅れた全員集合だったが、分刻みの日程があるわけでもなくとりあえず西光寺方面を目指したのであった。
途中に「カタクリとオオムラサキ(蝶)の林」があり、「とりあえず寄ってみよう」という事で道端に自転車を止め、丘の上にある展示館を目指す一行であった。

小さい展示館ながらも国産・外国産の昆虫の標本がずらりと並びなかなかのモノであった。
私的には昆虫採集や標本を飾る趣味はないが、様々な色合いや模様の昆虫は眺めているだけでも楽しい。
「とりあえずお昼はどうします?
早い時間の方がお店もすいてると思うし、
この辺りでないとお店そのものが無いんだけど?」
「じゃぁ食べちゃいましょ!」
ということで近くのうどん屋へ

このうどん屋さんの建物は古民家を移築したそうで、店内も昔の雰囲気を生かしたつくりとなっている。
メニューのほうも一風替わったうどんがあったりもする。
実は、妻の実家が近くにあり、開店したてに義父に連れてきてもらったのだが・・・
「うどん屋のくせに天麩羅が無い!!ご飯物もない!!トマト味のうどんなんて喰えるのか!?(確かミネストローネ風のうどんが当時はあったような?)」
とばかりに二度と連れてきてもらえなかったお店なのである。
そのとき食べた鴨南蛮は美味しかったのになぁ・・・

という事で実に十数年ぶりのご対面です。
皆さんもそれぞれにご注文していたのですが、オーソドックスなメニューはなかなかご好評でした。
ただ一人、kanさんだけはオリジナルメニューに挑戦したがためにスープの印象ばかりでうどんの味が分からなかったとか(笑)
腹もふくれたところで近くにある下里分校へと歩を進めた・・・っと自転車だった。
この分校は妻や実家の妹、甥、姪の母校でもある。
「東京タワー」というドラマが昨晩最終回を迎えた。
昨晩はおかんの臨終シーンを見てもらい泣きを・・・
いやそうじゃなく、初回の放送を見ていた妻が
「あれっ??どこかで見たことある学校だけど・・・」
そう!!
下里分校が主人公の通った田舎の学校という設定で登場したのであった。

着いた時にはどこぞのハイカーの団体がいて賑やかだった。
しかし、私達だけになると実に静かなものである。
たまたま教育委員会の担当者がいたのであれこれと説明していただいたが、少人数になったがための休校で、廃校にはなっていないと・・・
まぁ実情を知るものにとってはチョッと苦しいけどそんなとこなんだろうなぁと(笑)
また長くなってしまった