普通のおっさんの溜め息

戦前派から若い世代の人たちへの申し送りです。政治、社会、教育など批判だけでなく、「前向きの提案」も聞いて下さい。

少子化問題について(1)

2006-06-06 16:29:36 | 少子高齢化

<<終わり良ければ全て良しか?>>

6月1日の出生率1.25%の報道にまた議論が起こっていますが、ここで年寄りの意見も聞いて下さい。

<叔母の死>
昨年、身内で二つの不幸がありました。一人は叔母で、一人は従兄弟です。叔母は子供が一人もないまま離婚し、その後自分の持ち家で内縁の夫と二人で暮らしていました。

叔母は90歳近くになり、夫も寝たきりになったので、二人を世話する条件で、叔母の遺産を全て夫の娘に相続させることにに決まりました。

その後、叔母も入院しましたが、娘が約束の週に一度の見舞いにも来ず、病院の支払いも滞りがちなのを 、やはり週に一度は見舞いに来る甥や姪達にこぼしていました。

入院が長引いたので、噂に聞いた病院のたらい回しで、4回も転院させられました。その都度一度家に帰って見たいし、夫も見たいと言う叔母の希望も何故かその娘の拒否に会ったと聞いて、甥、姪達を怒らせていました。

そして私の家内と息子が見舞に行ったその日に、見取る人一人もいないまま、旅立ってしまいましした。

<従兄弟の死>
その後、その甥の一人も不治の病気で床に就いたのですが、本人の希望と病院の先生の行き届いた計らいで、自宅療養をすることになりました。

彼は兄弟も多く、また子だくさんだったので、彼の病床にはいつも多くの人がいて、病人本人の冗談で笑い声がたえませんでした。

彼は頑固にも、家族になるべく世話をかけぬよう、入浴、排便など一人ですませていました。最後の夜も自分でトイレに行き、寝床で眠りについたまま家族皆から見取られながら一生を終えたそうです。

<老後をどう考えますか>

彼のような羨ましいような死に方にひきかえ、入院中の叔母の気持ちはどっだったでしょう。唯一の救いは身近に何人かの親戚がいたことかも知れません。

今の若い人達もきっと80歳以上は生きるでしょう。そして年をとる程、否応なしに、夫婦の内どちらかは先に逝き、友達も限りなく0に近づいて来ます。

その時、我が子を持たないのは、自分の責任だから諦めるしかありませんが、一人っ子がいても自分の生活もあり、100%頼りになるか判らないのは残念ながら事実だし、入院しても訪ねてくれる親戚さえ少子化で居なくなるかも知れません。

それでも孤独に耐えて最後の日を迎えますか。

<終わり良ければ全て良しか、それとも>

若い時苦労しても、終わり良ければ全て良しと思いますか。それともテレビのインタービューで見る若い人の言う様に、今のことだけ考えておけばいいでと思いますか。もしかして今が良ければ後はどうでもなれと思っていませんか。

考え方はそれぞれあるのは当然であり、誰も批判する余地はありません。

ただ老婆心から言えば、今のことばかりでなく、取り返しのつかない若い時の選択を、老後になって後悔しない様、良く良く考えておく必要があるような気がしますが。

私個人は、
[では逝って来ます皆さん有り難う]
と言って見たいと思っていますが。 

(参照:June 8,13投稿)