安倍改造内閣発足後の遠藤元農相の補助金不正受給問題の発覚、辞職から自民党の事務処理問題の報道が絶えない。
人によっては自民党寄りと言われる読売新聞の9月3日から6日までの報道だけ取り上げても
・玉沢・元農相が収支報告書の多重計上問題で自民離党
・小林温参院議員、公選法違反事件の引責で辞職
・鴨下環境相の 資金管理団体で政治資金収支報告書の借入金額の食い違い
・上川少子化相が貸付金記載漏れ、資産等報告書を訂正
・若林農相の政治団体代表に農水省の補助金を受けている団体の代表者が就任し、パーティー券を購入していた
・森元首相の団体も政治資金で記載漏れ、報告書を訂正
・丹羽元厚相の支部、政治活動費51万円を二重計上
が僅か4日間で7人の人がやり玉にあがっている。
これらの報道を知って思い当たる事は、
1.自民党が考えねばならぬこと
(1)自民党の半世紀に渡る一党支配で、すっかり腋が甘くなっていること。
(2)升添さんも言っていたが、事務処理の問題解決には、公認会計士の監査を入れればほぼ大半の問題発生を防げることだ。
個人で出来なければ党で雇えば良い。
(3)1円でも領収書の問題で、交通費や香典などの領収書が貰えないと反対しているが、どの会社でもやっている自分で発行する支出証明書を添付すれば済む事だ。
要は出来るだけ報告書を透明にすることだ。
これに反対するのは自民党員の中には何か胡散臭いことをしていると思わせるだけだ。
2.マスコミが考えねばならぬこと
(1)自民党の処理問題で7人がやり玉に上がっているのに対して、民主党の人達が一人も追求されて居ない事だ。
自民党と言う政権政党がクリアでなければならぬのは当然だが、参院で第一党になった民主党も権力機構の一部の筈だ。
それを考えれば、自民党だけを執拗に追求するマスコミも胡散臭いと思われても仕方がない。
その点から言えば、自社の主張に忠実で、偏った報道や世論誘導までしかねない朝日新聞はある意味でクリアな存在かも知れない。
(2)この一連の報道で思い出すのは、靖国参拝する政治家にどう言う気持ちで参拝したかと質問する記者達だ。
彼らは石原都知事から質問の都度「馬鹿な質問などするな」と一喝されてているが、彼らはどのような気持ちでいるのだろうか。
彼らの中にはそのような質問をする自分自身が、何だか芸能レポーターに落ちぶれたと思っている人もいるかも知れない。
政治家の事務処理問題を探る記者はそれなりの正義感と意欲を持ってやっていると思うが、他社と同じことをしていることにうんざりしたり、疑問を持つ人は居ないのだろうか。
(3)同じ取材をするのなら例えば国民が大きな関心を持っている年金問題で言えば、問題の元凶の要職を抑えた、厚生労働省キャリア、同庁採用のノンキャリア職員の中間管理職、一般事務を担当する元各都道府県知事の監督下にあった職員の独特な三層構造の追求や、社会保険庁を今度辞めた村瀬清司さん始め元長官など関係者、自治労の幹部のインタビュー記事など、よりニュース・バリューがあると思う。
中でも今回の参院選でトップ当選した、民主党の相原久美子さん(自治労幹部)のインタビュー記事など面白いと思うのだが。
今、前述の年金問題の他にも日朝会談やテロ特措法延長問題などの当面の問題、少子化、800兆を越す借金、地方格差の是正、台頭する中国との対応などなど数多くの多年の懸案が山積している。
一方新聞紙上では、本来は三面記事であるべき政治家の事務処理問題が一面を飾っている。
まったく「世も末だ」と思わざるを得ない。
追記:
この記事を書いたあとGoogleで調べたら、
民主党・相原久美子議員(自治労幹部)が「年金問題」を語る【関西限定】
が有りましたのでご参考までに。
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