普通のおっさんの溜め息

戦前派から若い世代の人たちへの申し送りです。政治、社会、教育など批判だけでなく、「前向きの提案」も聞いて下さい。

高齢者でも出来ること・敬老の日に思うこと

2008-09-15 12:06:51 | 日々雑感

 最初にお断りしておきますが、私は誰でもそれぞれの価値観に従って生きるのは当然だと思って居りますので、以下は私の考え方を書いただけで、他の高齢者の批判などする気も、まして自分の意見を他に押しつける気持ちも全くありませんので、参考にされるくらいの軽い気持ちで読んで頂ければ幸いです。

 「敬老の日」にちなみ総務省が14日に高齢者の統計調査の結果を発表した。
 15日時点で推計した65歳以上の高齢者人口は昨年より76万人増の2819万人、総人口に占める割合は0.6ポイント増の22.1%となり、ともに過去最高を更新した。70歳以上は57万人増の2017万人で、初めて2000万人を超した。産経ニュース より)
 

 [厳しくなってくる高齢者の生活]
私たちの前の世代の人達
 私の両親のような平均的な前世代の人達の平均的な老後は、退職金で家を建て、在職中の貯えと、(私たちの家族の場合5人の)子供たちの仕送りで細々とだが、将来大きな不安のない生活を送るのが普通で、殆どの人達は再就職することもなく、畑いじりや趣味で悠々?と過ごしていた。
 余裕のある人はその上に何軒かの借家を建て、家賃の収入でもっと豊かな生活をしてきたと言う良い時代だった。

私たちの世代の人達
 平均的な私たちの世代では核家族化が進み、子供たちの仕送りが無くなった代わりに、問題があるとは言え何とか年金で余裕はないが何とか暮らして行けている。
 詰まり私たちの次の世代の人達からの仕送りをして貰えない代わりに、高齢者は年金で若い人達からを支えて貰っている現状になっている。
 問題は自家営業や年金制度の完全実施が出来なかった零細業者の従業員の人達の老後だ。
 僅かな年金のため、減少し始めている次世代の子供たち(私の家の例では3人)からの仕送りがあっても(今の時代だから仕送り出来ない、またはしない人達も多い?)厳しい生活を送らなければならない高齢者たちだ。
 
私たちの次またはその次の世代の人達
 今の世代は少子高齢化がますます進み、経済環境が厳しくなり、そうかと言って戦後のような貧乏暮らしに戻るにも大きな抵抗があるのでもっともっと厳しい環境にあると思う。
  さらに今の30代以下の夫婦二人を年金でサポートしてくれる次の世代の人は僅か1.5人以下と言う危機的な状況になっているのが皆が知っている様に今の年金の最大の問題点だ。

[高齢者でも出来ること]
 そのような環境の中で、高齢者だからと言って私たちの前の世代の人のように、何もしないで良いのだろうか。
 労働者不足、介護施設の職員の不足、それを補うために外国人労働者の大量導入に伴う、人種による差別や格差など日本が経験をしたことがない問題が起きようとしているのに、豊富な経験を持ち、まだ体力の残っている65歳以上で2,800万、70歳以上で2,000万の人達がのんびり老後を送って居て良いのだろうか。
・就職による社会や国への貢献
 私が80歳まで勤めていたボランティア団体の平均年齢は70歳近くだったが、パソコンを駆使して事務処理をし、自分で用意した英文のテキストで講義し、工場見学に外国人技術者を連れ廻り、外国で技術指導をしていた。
 体力を必要としない単純労働でも今の高齢者は勤勉、辛抱強さなど今の平均的若者に不足しがちな優れた資質を持っている。
 前述の団体の経験から言えば、皆生き甲斐を持って働いていたからと思うが、心配される病欠など、年に一度か二度休む位だった。
 しかも年金を貰っているので、所謂、最低賃金でも本人に取っては余分の収入になるし、雇うほうもコストの節減になり、国にとっても高齢者からの税金が増えて来る。

・ボランティア活動による社会貢献
 今更就職なんてと言う人は地域のボランティア活動がある。
 その活動で地域が再生したと言う話は良く聞く話だ。
 老人会など事務処理などは依然として手仕事で済ませている所が多いが、新人の高齢者が入ったお蔭で、バソコン利用で一気に事務処理速度があがり、老人にありがちなミスがなくなったとか、気のきいたチラシが出来て喜ばれたと言う話も聞いたこともある。

・趣味のサークルでの社会貢献
 さらに小さいことを言えば、趣味の会で指導的立場にたったり、裏方の仕事をして小さい奉仕も出来る。

・健康保険への貢献
 さらに小さい話になるが、タバコを止めたり、毎日歩いたり、健康診断を受けたりして健康に留意することで、財政が厳しい健康保健の運営に少しでも役に立つことも出来る。(私の場合は医療費の保健負担は年に約60,000円だが国民保険料が約その5倍払っている。希望的観測だが、今後大きな病気をしても多分保険の方に貸しを残したまま逝けると思う。)

[私の提案の個人的なメリット]
 私の提案は社会や国への貢献を主体にして書いてきたが、個人的にも大きなメリットがある。
・その最大なものは自分の活動が社会や国のお役にたっているという満足感と生き甲斐だ。
・生き甲斐を持って働けば、私がいたボランティア団体の例のように本人の健康増進にも役立ってくる。
・就職、ボランティア、趣味、健康維持のための運動などの自身をやることの面白さと、それを通じて仲間が出来ることだ。
・マイナス面から考えれば、家に閉じ籠もって、家事や庭いじり、個人的な趣味以外に暇つぶしのテレビしかない。
 テレビを見ている間、脳は殆ど働かないそうだ。それが老化の進行ととも良くない方向に働くかも知れぬことは容易に想像出来ることだ。

 然し事実は私どもの団地を見ても、これと言った外部の活動も趣味もなく、家に閉じ籠もっている人が多いようだ。

 これからの高齢者予備軍の方たちに知っておいて貰いたいのは、高齢者になっても出来る来る範囲で、そしてできる限り、家の外を飛び出して活動することのメリットだ。 
 そしていざ、その時になって老後をどうするか考えなくても良い様に、現役の時から折にふれて考えて置かれたらどうかと思う。
   参照:平凡でも一生懸命な先生・貧乏はよいことだ
 [生き甲斐ある老後の暮らしのために]

 なお私の提案の高齢者を受け入れる企業の問題、如何にして受け入れるか、高齢者を長く活用する立場から考えて、今の様に従業員のエネルギーを絞るだけ搾り取って、退職時には燃え尽き症候群状態で社会に放り出すことが、従業員や同企業の将来の為だけでなく日本にとって良いことなのかなどの問題があるが、紙面の関係で後日機会を見てエントリーすることにしたい。

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