[民主と国民新の合併構想見送り]
今日の読売新聞は、
国民新党の綿貫代表は19日午後、民主党の小沢代表と電話で会談し、両党合併を当面見送るよう求め、小沢氏も基本的に了承した。国民新党側が、対等合併と民主党の党名変更を求め、党名変更には応じられないとする民主党との立場の隔たりを埋められなかったためで、両党の合併構想はいったん白紙に戻った。
綿貫氏によると、電話会談では綿貫氏が国民新党の長谷川憲正参院議員(比例)が2004年の当選時は自民党で新党以外の他党には移れないことを挙げ、「両党を解体して新党を結成し、党名も変更しないとだめだ」と求めた。
小沢氏が難色を示したため、綿貫氏が「こうなった以上は今まで通りの協力を続けよう」と伝え、小沢氏も「しょうがない」と受け入れた。
と合併構想見送りを伝え、
合併が当面見送られることになったことで、国民新党側で合併に前向きだった一部の議員が離党し、民主党入りを模索する動きが出る可能性もある。
と解説している。
[国民新党へ]
この報道の裏を読むと国民新党は、民主党の解体、党名変更と言う民主党のプライドを傷つけてでも、(下記のように小沢さんの失礼な申し入れに気に障ったのかもしれないが) 党員の長谷川さんの法律による党からの離脱を救おうとし、合併に前向きだった一部の議員の離党、民主党入党のリスクを掛けたことになる。
私は、16日の足が地につかない民主党?で、
今まで、国民新党は第三勢力の立場でいるので、政権奪回を目指している民主党は彼らの意見を無視できず、新党の主張する郵政民営化問題や、選挙区での特別の配慮をしてきたのだ。
もし国民新党の人達が民主党に入れば、旧自民党と社民、民社の寄り合い所帯の中で、僅か4~6名の人達の意見は埋没し、無視されてしまうのは目に見えている。
こんなことをベテランの綿貫さんや亀井さんも百も承知なことを、これもベテランの小沢さんが知っている筈なのに、あのような新党の人達の気に障るような発言をするなど総選挙を前にして興奮しているのか、驕り高ぶっているとしか思えない。
と書いてきた手前、然しその日以後の両党の合併構想の成り行きをはらはらして見て来た。
然し、事態はとにかく、そして国民新党の本音はとにかく合併構想は棚上げとなった。
それで政権交代を願う私の立場から、そして日本の政治の正常化の見地から、改めて国民新党にお願いしたい。
・大政党に吸収されるデメリット
上記のように、もし国民新党の人達が民主党に入れば、多数を占める旧自民党と社民、民社の寄り合い所帯の中で、僅か4~6名の人達の意見は埋没し、無視されてしまうのを犠牲にしてまで、吸収合併するメリットはなにか、もう一度考える余地はないのか。
昨日の太田さんの辞職について亀井久興さんが意見を述べていたが、独立した党にいるからこそテレビの前で自党の主張ができるのだ。
今朝の読売テレビでも小沢さんの政策について行けない鳩山さんがパネルの人達の質問に苦しい弁明を繰り返していたが、合併後、仮に元国民新党の人が鳩山さんと同じ立場に立たされても、今朝の鳩山さんのように、自分の信念と違う党としての意見を言うだけで、産経記者の阿比留瑠比さんが前言っていたように、その発言など他の記者仲間から軽視されるだけだ。
・小さい政党のメリット
最近の各党の言動で一番カッコ良いのは共産党だ。
野党の殆どが審議拒否するなかでも筋を通して共産党だけ出席、臨時国会の会期解散時期に就いてもマスコミ、与野党問わず色々議論がある中で、共産党だけは終始一貫して補正予算を通してから解散を行うべきだと主張している。
この様に筋の通った言動が出来るのは、政権とは全く無縁の政党だからできるのだ。
なおワーキング・プア問題に付随して起こった蟹工船ブームで、次回の衆院選では議席を伸ばしそうな気配だ。
国民政党の人が民主党に入っても、首相になるチャンスは絶無と思われるので、政権とは無縁の小政党のメリットも活かして、思い切った正論を発表して党勢を拡大をするのも一つの方法だと思うのだが。
・存在感が増すねじれ国会な中の小政党
福田さんの話し合い路線と倒閣一本槍で話し合い拒否の小沢さんのために国会は殆どその機能を失っている。
もし次の衆院選で、自民が勝っても与党が3分の2の議席数を取れるチャンスは絶無だ。
そして(小沢さんが代表を辞めるかも知れないが)もし、民主党が今までの徹底的な党利党略路線を取れば、政治の停滞が続くだけだ。
その捩じれ国会の潤滑油となるのが、小政党と無所属のグループの人達の役割だと思う。
国民新党は平沼さんや先に民主党を離党した二人などと結束して、それぞれの立場で自民、民主の主張に対して是々非々を貫けば、その方向の良否はともかく、少なく国会は廻って行けるはずだ。
その中でキャスティグ・ボードを握る小政党が自党の主張を通すチャンスも増えると思う。
・国民新党は原点に戻って考えよう
前回の衆院選では、小泉さんの戦術に載せられたマスコミ報道の影響もあって、自民党が大勝、民主党大敗、公明が議席数を減らし、共産、社民が辛うじて議席維持した中、国民新党は小泉さんからの刺客派遣の中で真っ向から郵政改革反対を唱えて、1名の議員増、四つの議席を獲得と言う勝利に終わった。
国民新党は原点に帰って、新党の立ち上げ時の決意、最初の衆院選勝利の経験を忘れずに、党利党略より自分たちの政策推進で党勢の拡大を図るべきだと思う。
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