昨日の「オバマさんと菅さんの決断」のエントリーで「福島第一原子力発電所1号機に対して首相の意向で55分間海水注入中断を指示した」ことに触れましたが続報がでました。
菅さんの判断は原子力安全委員会の班目委員長り進言に基づいていると言われていますが、斑目さんは「再臨界の恐れなど言うはずがない」、「この様な誤報が取り上げられるのは私に対する侮辱だ」と言ったとい報道されています。
ここまで言われて菅さんはどう反応するのでしょう。
たまたま今朝の「フジテレビ」の「新報道2001」でもこのことを取り上げられており、細野補佐官が苦しい答弁を強いられていました。
これに対して、ネットイヤーグループの代表をしている石黒不二代さんが「今は関係者の責任を問うことより、何故福島第一で今回の事故が起こったかを検証することが先決だ」と言っていました。
私も彼女の意見に大賛成です。
[困った菅さんの発言]
私は前々から今回の事故発生の原因はは少なくとも90%は東京電力の責任だ。その理由は原発と言う密閉状態ではその情報がその気になれば外部に殆ど出てこないからだと書いて来ました。
それに東京電力の隠蔽体質が大きく関わっています。
福島1~2号機以後の技術の進歩に先発の1号機以下に東電が如何に対応してきたか、技術の進歩を見た現場の運転、保全の人達からの意見が会社幹部、トップの技術陣にどれだか反映されたかは、総て東電の責任です。
その点で過去の政府機関の原発の建設と、それ以後の原発指導の責任は免れないとしても、その割合は遥かに東電のそれより小さいと思います。
これは菅さんの責任に就いても言えることで、日本政府の首相としての責任はともかく菅さん個人としての責任はありません。
然し事故発生から政府が関わることになって以後の事故収束の責任に就いては、東電と同等程度の責任を持たねばならないと思っています。
私に言わせれば素人の菅さんが助言者の意見をどうとったか判りませんが、彼の事故収束の方法へ指示は形はどうであれ、その責任は菅さんにあるのは間違いなく、報道にあるように国会の審議で追求されても仕方かないのでしょう。
然し私が考えるの菅さんの一番大きな責任は、前述の石黒さんの言うように、福島第一の事故発生の原因が究明されることなく、浜岡原発停止の要請をしたことです。
当然のように原発を持つ地域の首長の多くは定期検査中の原発再開については、福島第一と地域の原発がどう違っているのか判らないので再開を容認出来ないと言っています。
そして起こったのは全国的な電力量不足の見込みです。
勿論、節電は電力量が十分でも考えなねならない良いことですが、唯でさえ経済活動が低迷している中、それに大震災の大きな影響の中で、全国的の電力量不足のための、減産を強いられる可能性があるのは日本経済への悪影響はどれ程になるのでしょいう。
これこそ菅さんと一部の少数の大臣たちの責任です。
何故なら決定に当たっては関係者の殆どが知らないまま、そして現場の首長さんの言うように福島第一と他の原発の違いを明らかにしないままに、いきなり浜岡原発の停止の要請をしたのです。
菅さんの発言を受けて反原発の動きが急に全国に拡がりました。
首長さん達がうっかり動けないのは当然です。
しかも浜岡原発の再開条件として津波対策の完了が上げられていますが、共産党が指摘したように「最大の地震のすべてを勘案した安全審査がまだ終わってない」のなら、地震の対策の完了までを開始条件にに加えるべきだと思うのですが。
菅さんが言うように津波対策だけで良いのなら、浜岡原発に襲う巨大な津波が静岡県に展開する大きな工場群や数十~百万の住民に襲いかかることまで考えるのが当たり前と思うのですが。
菅さんの福島第一の海水の停止検討の指示、浜岡原発の停止要請など、少し古くは増税→雇用拡大→内需拡大路線の提唱など、政治主導の名の元の思いつき政策には困ったものですね。
[民主党再生の道]
「新報道2001」は菅さんの発言の問題から、事故に対する情報の公開に移り、細野さんは「今後は情報の規模がはっきりしないときは、少し大袈裟な報道な報道をして見たい。」今後の菅さんの責任問題については「私は現在の事故の対応に専任しているので、政局に就いてはコメントを差し控えたい」と発言していました。
司会の須田哲夫さんは半分お世辞でしょうが、「細野さんは率直な方だがら、今後も正確な情報を出して頂きたいと」言っていました。
私も民主党の野党時代から、テレビの露出度が多かった若手の政治家の良く勉強しているし率直な発言をする人達には感心していました。
もっとも彼らの納得させる発言も党に帰れば裏切られることが多かったですが。
彼らは民主党の広告塔として、そのイメージアップに繋がっていました。
私は彼らが政権党として経験してきた、野党並のマニフェストでは政権党では通用しないこと、官僚達を能力を100%かそれ以上の力を発揮させる政治主導の在り方、鳩山さん、小沢さんの「政治と金」の対応を誤ってクリーン民主党のイメージを壊した失敗など多くの経験をしたと思います。
そのような事は対外的には言えずとも心の中では判っている人も多いと思います。
民主党政権はこのままでは次の選挙に負けるでしょう。
それは党に取って自党の在り方を見直す党にとっても国にとっても良いチャンスだと思います。
多くの国民に大きい期待を抱かせた若手の政治家を事実状の中心とする民主党に生まれ変わって欲しいと思います。
然し仮に野党となって鳩山・小沢・菅などの古い勢力が盛り返したり、お互いに勢力争い、足の引っ張りあいをしていたら、民主党は今まで通りの万年野党に帰ることになるかも知れないことを良く考えて置くべきだと思います。
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