普通のおっさんの溜め息

戦前派から若い世代の人たちへの申し送りです。政治、社会、教育など批判だけでなく、「前向きの提案」も聞いて下さい。

後に誰がなるか判らない・菅降ろしの動き

2011-05-28 11:46:57 | 自民党
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6・3決戦へ自公、来週中に不信任案提出民主すでに50人超の同調確実     
・自民、公明両党は27日、幹事長・国対委員長会談を行い、来週中に内閣不信任決議案を衆院に共同提出する方針を固めた。
・6月1日の党首討論、2日の衆院本会議での菅直人首相による主要国首脳会議の報告を踏まえ、提出する方向で調整しており、採決は3日となる公算が大きい。
・民主党ではすでに50人以上が同調する意向を固めており、成立の可能性は十分ある。・仮に不信任案が否決された場合は、首相の「大幅延長」という対抗策を封じるために、会期末(6月22日)を前に参院で首相の問責決議案を可決させ、参院審議を止める構え。

 また別の報道では、民主党の安住国対委員長は内閣不信任決議案への対応に関し、民主党議員が賛成または欠席した場合、除名処分とする方針を示した。不信任案が可決された場合は「(菅直人首相に)衆院解散を進言する」と強調し、党内の反菅勢力と野党をけん制した。そうです。
[私の意見]
自民党へ

・自民・公明は今の時期に仮に不信任案が否決された場合は、首相の「大幅延長」という対抗策を封じるために、会期末前に参院で首相の問責決議案を可決させ、参院審議を止める構えだそうですが、マスコミ、世論がどう反応するか考えているのでしょうか。
・未曽有の大震災と原発の事故、菅さんの福島1号機への海水注入への介入の空回り報道など、日本国民だけでなく世界の注目を集めているなかの菅さん降ろしの政争をやるなど、野党第一党の自民党員は恥ずかしいとは思いませんか。
民主党と自民党へ
・この動きの一つの原因は前回の衆院選の民主党バブルで当選した民主党一年生議員の次回の選挙による危機感だと言われています。
 外野の私から見れば、バブルが弾けた今、そして鳩山さんの大チョンボ、鳩山・小沢両氏の「政治と金」で野党時代の「クリーンな民主党」のイメージが無くなった今、菅さんの政治上の不手際を除いても、彼らの殆どは落選すると思うのですが。
 万一、今解散されれば、不十分ながら国難に挑む菅さんの足を引っ張ると言う悪役のイメージが加わるのですから落選の可能性は限りなく高くなるので、解散は絶対に避けて貰わねばなりません。
 執行部からの除名などの脅しも、解散ほどはないが選挙基盤のない彼らにとって大打撃です。
 反菅勢力のいう50人がこのような大きなプレッシャーの下で、実際にはどれだけの人が不信任案賛成に廻るかは判りません。
 だから原口さん、樽床さん、小沢前環境相などは両院議員総会要求を開いて菅さん降ろしに繋げようとしています。
 詰まり自民・公明から言えばの不信任案提出の戦略が成功する確率はそれだけ減ることになります。
・一方民主党の不信任案賛成に廻る人達の唯一の希望は、小沢さんが代表になるか、彼の息の掛かった人が代表・総理になるしかありません。
 8月頃公判が予想されている小沢さんが総理になるなど前代未聞のことです。
 といって彼が黒幕で操り人形のように首相を動かすなど、自民党の二の舞になること、その自民党の体質が嫌われて、民主党が政権に就けたことを忘れています。
 そんなことを野党は勿論、マスコミ、国民が許すでしょうか。
後釜が誰か判らない菅降ろし
・ここで一番問題になるのはになるのは、菅さん降ろしは良いとしても、その後釜を誰にするかと言う話しが全く出てこないことです。
 若し不信任案が成立しても、菅さんも民主党も負けると判っていて解散をして、折角転がり込んできた政権を手放すなど考えられません。
 もし民主党が菅さんに代わる人を首相に推薦したら、そしてその人が自民党の政策と大きく離れている人になったら、またその人に不信任案を出す時期を考えるのでしょうか。
 自民党が考えねばならないのは、菅さんが解散をしないとき(多分絶対にしないと思いますが)の対策です。
 自民党は不信任案を提出するのなら、後任の首相候補を示すべきです。
 当然のことですが自民党から例えば石破さんかその他の人(国民からの信頼のない谷垣さんを除く)、国民新党の亀井さん、それとも自民党のお気に入りの民主党内の誰か。
 そうすれば菅降ろし劇に対して国民の関心を呼ぶことになります。
 民主党内の菅降ろしグループも、小沢さんか原口さんか知りませんが、対抗上誰かをださねばなりません。
 そうすれば菅降ろし劇に対して国民の関心を呼び少しだけオープンな動きになります。
 然し私のアイディアには欠点があります。
 詰まり自民・公明と民主党内の反菅グループが同床異夢を抱いていることが明らかになり、連携が崩れることです。
 言いなおすと、与野党のどちらも危ない橋をお互いに目を瞑って手を繋いで渡ろうとしているのです。
自民党へ
・自民党から言えば、不信任案可決→国会解散→自民党復権の夢を(漠然と)描いているのかも知れませんが、今の非常事態でのんびり選挙が出来るか、こんな時期に解散に引きずり込んだ自民党への批判も集まるのは間違いなく、勝っても国民の自民党政権へ全面的な支援を得るとは行かないと思います。
 読売テレビの「ウェークアップ!ぷらす」で宮城県で震災復旧に取り組んでいる自民党の三田村さんが「自民・公明の不信任案提出の動きなどなど別世界のようだ」と言っていました。
 不断は首の捻ることが多い、共産党、社民党の今時の不信任案提出や菅降ろしの批判も今回だけはなるほどと思わせました。
自民党の仕事の出来る人を内閣に送り込む
 私は前にも書きましたが、自民党は亀井さんの言うように、復興本部でも何でも良いから、石破さんなどの実務家を送り込み、民主党政権と一歩離れた立場で本部を運営するなどの条件を呑んで貰う代わりに、不信任案を引っ込めるくらいのネゴをして良いようなに気がするのですが。
 それが民主党政権の延命に繋がっても、長い目で見れば自民党に良い影響を与えると思うのですが。

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