坂本 冬美さんは、
和歌山県出身の演歌歌手だ。
20年以上前。NHKの
「勝ち抜き歌謡天国」(和歌山大会)で
名人となり、その時、審査員だった
猪俣公章さんの内弟子となった。
それまでは、梅干工場で品質管理をしていた。
たまたま我が家はこの番組を見ていた。
その時、準名人は、わが町の人だった。
1987年に『あばれ太鼓』でデビュー。
あれよあれよという間にスターになった。
初期は『あばれ太鼓』『男侠(おとこぎ)』
など男歌を歌うことが多かった。
1991年に細野晴臣さん
忌野清志郎さんとHISを結成。
アルバム「日本の人」発売。
多方面で活躍している。
なお、その時の準名人と言えば、
「焼肉店」を経営しているはずだ。
人生なんて、不思議なものだ。
順風満帆に見えたが、
一時期、芸能界から消えた。
噂は噂を呼び、病気説となった。
杉良太郎・伍代夏子夫妻がヘリコプターで
大学病院に見舞いに駆けつけたという話もあった。
悪性の病気で、余命いくばくも無い。という噂。
しかし、一年後彼女は見事に復活した。
二葉ゆり子さんを師匠にボイストレーニングを続け
歌唱力も前に増しアップし、歌声も安定した。
2年前まで親孝行にと毎年1月か2月に
私の母、奥さんの母と連れ立って
大阪新歌舞伎座に観劇に出かける
恒例行事があった。
ところが、一昨年の秋。奥さんの母親の
突然の死により、それが縮小された。
昨年からは、私の母と私達の
計3人の行事となった。
今年は、お芝居も疲れるしと思っていたところ
坂本冬美さんの20周年コンサートが
新歌舞伎座で開催されることを知り
いつものとおり、ネットで
チケットを購入した。
あくまでも、歌を聴きに出かけたのである。
坂本冬美さんのこのコンサートにかける
意気込みが自身のホームページに掲載されていた。
引用させていただく。
★☆『星に祈りを』再発売が決定!★☆
「皆様お元気ですか。
私は今日から始まる新歌舞伎座コンサートで
張り切って大阪に来ました。
皆様とお会いするのを楽しみにしています。
そしてもうひとつ、都はるみさんのお陰で、
『星に祈りを』の再発売が決まりまして、
今日から皆様に聞いて頂ける事になりました。
初めてコンサートで歌うので少し緊張してますが、
他の歌と同様に心を込めて歌わせて頂きます。
どうかこの四日間、
御声援の程よろしくお願いします。m(__)m 」
※この曲は、坂本冬美さんがデビュー20周年記念に
故、猪俣公章先生の作品の中から
選んで新たに歌いなおした新録音の
アルバムのラストの曲。。
ところがこの歌「星に祈りを」は
都はるみさんの15年前の「北旅情」と
同一のメロディであることが発売後に判明。
本アルバムは、著作権等の問題が浮上、
これを受けて回収扱いとなっていたのだ。
コンサートは期待以上だった。
ヒット曲はもちろん。歌謡浪曲あり
自身の好きな歌あり、新曲あり。
おまけに、舞台セットに自身が
師匠について習ったという書道、
大筆で歌詞を書いた幕も使用。
MCも会場を拍手喝采にさせた。
例の「星に祈り」は見事のひと言。
芸能生活20年でお世話になった人を
裏切らない、いや自分の宝物として
感謝している姿勢が、大いに伝わった。
色んな意味で、素敵なコンサートでした。
☆★☆★☆★☆★☆(暦では今日から春)