Pack助教授は,骨に対する影響に関して薬剤間に違いがあり,フェニトイン,フェノバルビタール,プリミドンはP450酵素系の有力な誘導物質で,骨密度を低下させ,骨代謝を促進させるだけでなく,血清中のカルシウム,リン酸塩,ビタミンDを減らすとしている。
カルバマゼピンについては,骨密度と骨代謝に対する同薬の影響の所見は相反していた。しかし,超音波検査を行ったところ皮質量は減少し,骨折リスクはやや増加していた。またバルプロ酸塩についても,骨代謝と骨密度に関して相反する結果が出ており,骨折リスクはやや増加していた。
新しい抗てんかん薬の情報は限られているが,lamotrigine服用患児では,骨密度と骨形成の減少,短身長が認められたとする研究が 1 件見られた。また,oxcarbazepine服用患児で骨折リスクが増加したという報告も 1 件あった。
同助教授は「これを説明できる可能性のある機序は,やはり肝臓によるP450酵素系の誘導で,これがビタミンDの異化作用促進を起こして,次に副甲状腺機能亢進と骨代謝の促進を生む。ほかに可能性のある機序は,カルシウム吸収の障害,上皮小体ホルモンへの反応の抑制,カルシトニン欠乏,骨細胞に対する直接の作用である」と述べた。
抗てんかん薬の単剤療法を受けている18~40歳の女性の骨量に注目する前向き研究が進行中で,骨代謝マーカーを決め,骨量を測定して,食事,身体活動度,発作のあらゆる影響を測定し,フェニトイン,カルバマゼピン,バルプロ酸塩,lamotrigineの生殖機能への影響を分析する予定である。
カルバマゼピンについては,骨密度と骨代謝に対する同薬の影響の所見は相反していた。しかし,超音波検査を行ったところ皮質量は減少し,骨折リスクはやや増加していた。またバルプロ酸塩についても,骨代謝と骨密度に関して相反する結果が出ており,骨折リスクはやや増加していた。
新しい抗てんかん薬の情報は限られているが,lamotrigine服用患児では,骨密度と骨形成の減少,短身長が認められたとする研究が 1 件見られた。また,oxcarbazepine服用患児で骨折リスクが増加したという報告も 1 件あった。
同助教授は「これを説明できる可能性のある機序は,やはり肝臓によるP450酵素系の誘導で,これがビタミンDの異化作用促進を起こして,次に副甲状腺機能亢進と骨代謝の促進を生む。ほかに可能性のある機序は,カルシウム吸収の障害,上皮小体ホルモンへの反応の抑制,カルシトニン欠乏,骨細胞に対する直接の作用である」と述べた。
抗てんかん薬の単剤療法を受けている18~40歳の女性の骨量に注目する前向き研究が進行中で,骨代謝マーカーを決め,骨量を測定して,食事,身体活動度,発作のあらゆる影響を測定し,フェニトイン,カルバマゼピン,バルプロ酸塩,lamotrigineの生殖機能への影響を分析する予定である。