波風立男氏の生活と意見

老人暮らしのトキドキ絵日記

【その214】 大人の遠足

2015年05月10日 | 【保管】一寸凡師コラム

   昨日、息子と一緒に市内を遠足。街中を通って岬まで(息子は途中の駅まで)。アイフォンのアプリによると、距離約15㎞、歩数にして2万歩ほど。3月に導入した「インヒール」(中敷きに下に体や骨盤のズレを補正するゲル状のプレートを入れる。)の効果を試す絶好の機会とばかりに、そこそこいいペースで。いつもなら膝や腰に鈍痛を感じるのだが、今回は皆無。1日経っても大丈V(ブイ)! たかだか薄いゲル状のプレートを入れてるだけなのだが、効果は絶大。今後も手放せなくなりそう。

 

 さて、今回の遠足。車ならあっという間の距離なのだが、自分の足で歩いてみると、色々な発見が。景色や足の裏の感覚、音、匂い…。こうしてみると、普段人が感じている事というのは極々一部であって、実は多くの事を素通りしているような気がする。「無い」のではなく、「見えてない」だけ。見方や感じ方を変えたり、広げたりする技術を身につけるということは、人生を豊かにする…、そんなことをあらためて感じた大人の遠足だった。



 凡師さんから送られてきていた原稿を紛失し、再送してもらって本日UP。凡師さんにも、愛読者の方々にもお詫び申しあげます。ところで、「一寸凡師の隙間コラム」が創刊号から今回まで、一度も休まずUPし続けているのは凄いことですね。
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市立図書館、読書のすすめ(下)

2015年05月09日 | 読書

【前編の「説明文」から続く「芸術・文化」等】

雨があがるようにしずかに死んでゆこう
(永遠の詩08)」(八木重吉:小学館)
 還暦過ぎて詩が身近に。わかるものを、わかるところを楽しめば良いのだ。詩「草」や「雨」に心が素直に反応する。あわせて「詩のすすめ」(吉野弘:思潮社)も私のように詩が苦手な方々にすすめたい。詩がなぜ生まれ、詩が与える感動とは何かを上手に解き明かしてくれる。

シベリヤ画集(香月泰男:新潮社)
 高校の図書室の美術雑誌でシベリヤシリーズ観る。驚く。仕事に就いてやっと買えた画集。人気作家なので特集が組まれ、画文集や素描集、研究書もある。私は今も魅了され続けている。北の風土を絵肌にしたら、こんな感じになるのかもしれないと思う。

恋慕渇仰(緒方拳:東京書籍)俳優、尾形拳の書と文。自由で無駄なく繊細。邪心なく無心。あの笑顔のように愛嬌に満ちている。「尾形拳からの手紙」(監修 小池邦夫:文化出版局)も観て欲しいが、そこに出てくる造語「座辺師友」は心に沁みる言葉。香月泰男美術館のロゴは緒方拳の書。

空のかたち 野見山暁治美術ノート(野見山暁治:筑摩書房)
 画家、野見山暁治さんの随筆集。「なぜ絵を描くのか」を画家が言葉で表現し、芸術とは、表現とは、を縦横に語る。尋常とは思えない画家を描き、その批評性と達意の文に瞠目。香月泰男の描写も凄まじい。「四百字のデッサン」(野見山暁治:河出文庫)も是非。 達意の文ということでは、「わたしの渡世日記」(高峰秀子著:文春文庫上下)にも似て。

日本のデザイン-美意識がつくる未来(原研哉著:岩波新書)
 美意識を、「もの」でなく「こと」をつくるデザイナーとして解き明かす一冊。こういう志の立て方、持続の仕方、実現方法があるのか…学校や街などの「〇〇づくり」に挑戦する上での大きなヒントがある。「ニッポンの風景をつくりなおせ」(梅原真:羽島書店)も是非。

絵本からすたろう(絵・文:八島太郎、偕成社)。今も自分の仕事を定点観測している大切な一冊。30年間、子どもと教師の関係を静かに考えさせられてきた。貸して3度戻らず、3度買った。最初は色彩にとまどったが、時間とともに生命力と懐かしさの色合いに変わってきた。色彩の美しさと静かな情感では、絵本「あまがさ」をすすめたい。

コミック海街diary ➀~⑤(吉田秋生作:小学館)
 表情豊かで個性的な人物たちが確かなデッサンで。中学生を人格のある中学生として描く姿勢と技量に好感。難しい死を真摯に描き深い世界を創造。死が生きる糧にもなりうるのか。爽やかな読後感が、内海隆一郎の小説の読後感に似ている。(終わり)


 イラストは剣淵「道の駅」で思わず手に取ってしまう器。作為無い作りが嬉しい。汽車をこんなふうに描けるなんて 

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第53回/二人暮らしの身体

2015年05月09日 | 【保管】腹ペコ日記

二人暮らしの身体

 まめちゃんを迎える準備の中で、ぎょっとしたのはベビー用品の値段の高さ。ありがたいことにいろいろと譲っていただけることになり、本当にたすかっている。新生児サイズの洋服をたたみながら、その小ささかわいらしさにほのぼのしたり、一方でどんどん激しさを増す、かわいくない胎動におどろかされたり。「ぐにょ~ん」「うにょ~ん」としか形容できない動きだったり、かと思えば「どかっ」「ぼこっ」と激しく蹴りが入ったり。「スイカのようなお腹」とは聞いていたけれど、まさにスイカ。さすがに相方さんの腹ポコ具合とは比べ物にならなくなってきた。

・・・

予定日までは3か月あるが、2か月後には臨月に入るので、できるだけ仕事の準備を済ませておこうと、せかせかしている腹ペコ。相方さんの予想では、「規則正しい生活しか送れないペこさんから生まれてくるから、きっちり予定通り生まれてくるんじゃないか」とのこと。こればかりはその日が来てみないとわからないわけだが、果たして。


  お猿の赤ちゃんの命名問題。周囲の騒動と言うより、動物園職員の方々の右往左往ぶりが気になった。「この子にはこの名前が最もふさわしい。お母さんも反対していない」と園長さんの毅然とした態度が欲しかった。ところで、腹ポコ家の赤ちゃんの命名権は誰なんだろう?

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第54回/言葉の裏側

2015年05月09日 | 【保管】腹ペコ日記

ことばの裏側

 週刊少年ジャンプの「ONEPIECE」に、ドフラミンゴが「勝った方が正義だ!」と叫ぶシーンが掲載されたときがあった。たしか9・11後のイラク戦争があったころだったと思う。「戦争は、『正義』の名の下に行われる」―。久々の近現代史の講義を通じて、改めて感じていることだ。どう考えても「侵略戦争」であっても、ちゃんと「正義っぽい」理由がつけられている。

 「平和」ということばに、反対する人はきっといないだろう。でも、そのことばの意味するものはなんなのか、ちゃんと確かめなければいけない。そのことばを使って何が行われようとしているのか、その中身をみれば、その「平和」の意味が、わかる。

わたしにとっての「平和」は、毎日三食ご飯が食べられて、健康に働くことができて、家で安心して眠れる…そんな暮らしを家族とできること。そんなようないろんな人の「平和」のイメージを集めて、「平和」のイメージを豊かにしていくことも、今必要なことなのかもしれない。

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【その213】 地元

2015年05月06日 | 【保管】一寸凡師コラム

 地元

 今年のGWはどこにもいかず、のんびりと。録りためた朝の連続ドラマを見たり、地元の観光名所を巡り、観光気分を味わったり…。GW中もかかさずやっているのが夕方の散歩。(まだ3回目だが…)30分程度を息子と共に。私と同じペースでスタスタ歩く息子の姿を見て、息子の成長と自分の退化をしみじみと(笑)。明日もまた、観光地巡りを計画中。午後はまったりと読書でも。地元でゆっくりと過ごすGWも悪くない。


 荒馬さんがハガキを送ってくれました。毎回、凡師さんとひと味違った人間らしさをいただいています。右画像は裏面、表面には資格取得の最終段階に入ったことに続き「今の行動範囲内で何か出来たらと思っています。一寸家の男衆に負けないように…(笑)」とありました 昨年植えたツツジが咲きました。紫色です。黄と赤のは未だです。桜は冬支度をしなかったせいで「桜に申し訳ないことをしてしまった」と反省する毎年の春です。それでも、けなげに咲いてくれます。

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