波風立男氏の生活と意見

老人暮らしのトキドキ絵日記

【その248】濃厚な一ヶ月

2016年01月25日 | 【保管】一寸凡師コラム
 濃厚な一ヶ月
 
 凡師は元々、誰かに尻を叩いてもらわないと、なかなか仕事が進まないタイプ。今、進行中のビックプロジェクトは、自分でもビックリするぐらい “進まない”。 時間がどうとか、他にやる事がどうとかといった問題ではなく、“自分が動き出さない”のだ。自分の中に「焦っている凡師」と「焦っていない凡師」がいて、 困り果てた「焦っている凡師」が『ここまで言ってやらないなら、もう好きにしなさい。困るのはあなたなんだから!』と受験生を持つ親のような台詞を「焦っ ていない凡師」に投げかけている・・・、そんな感覚。この現状を多角的に分析したところ、「重度の冬休みボケ」であることが判明。治療方法は、叩かれやす いように「尻」を出すこと・・・。

 さて、申年が始まって一ヶ月。お陰様でなかなか楽しい日々を送ることができている。忙しさはあるものの、充実感や新たな発見、楽しさ、ワクワ ク感・・・、まさに濃厚な時間。よし、そろそろビックプロジェクトに本腰を入れなければ。申年だけに、“赤くなるまで”突き出したい。


 
【ネットで『一寸凡師(男)』を姓名判断したら】明るさとおおらかさで周囲に慕われ。明朗で活力旺盛な人気者、文武両道の人。物事の理解が早い。もの静かに成長していく人で人間関係を大事にし友人知人に恵まれる。やや波乱はあるが、努力で成功を手にすることが出来る。強い意志と行動力で希望を達成する。周囲の意見に耳を貸すこと凡師さん、運勢に恵まれているじゃないですか。早く仕事した方がよさそうですよ。
 
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続 気づかせるデザイン

2016年01月24日 | 日記・エッセイ・コラム

 縄文後期(約3500年前)にエゾシカの角で作られた人形『角偶』(カクグウ)。四半世紀前に函館の貝塚で出土、一昨日の夕刊で、「『ロックな感じ』  口コミ評判」の紹介。全身の穴の理由は不明、手足の指が特徴、儀式等で使われたのかとある。
                
 肩を突っ張らせて右側にやや傾いた姿勢、精巧な手足の指がすごい。『ロック』は言いえて妙。驚くのは、5.5センチの全長に比べ、屈託の無い「俺を見ろ、どうだ、どうだ!」の存在感。
  拾った鹿の角を見ていて、人間の形を作ってみたいと思った縄文時代の立男の祖先。角の根っこのところを頭にして、枝分かれしたところを手足に工夫したら良いかも、と思ったのに違いない。大切にしてる道具の中で一番小さな硬い石で指を熱心に彫り込んでる姿が浮かぶ。全長からして指の大きさはミリ単位。相当に器用だ。ママヨさんの先祖が、「仕事って言うけど、そんなの少しも腹の足しにならないんだからね。角で喜んでないで、肉の方を持ってきてよ。」なあんて言ってたはず。
                                       
  材料と道具の制約でシンプルにならざるを得ないが、「これで良いんだ」の潔さがある。顔の中心の穴に、文字通り突き抜けたイメージ、「さあ来い」の感じする。そして愛らしい。無数の穴は飾りなんかじゃなく、様々な脅威に負けずに立ち向かう感じ。当時のママヨさんが「今回のは意外にいいかも。」なあんて言って、本当は儀式の後に焼いてしまうのを、ヘソクリ用の土器にしっかり隠していた、だから完全な形で保存・発掘されたのかも。妄想は尽きない(笑)
 この角偶を何の説明もなく見せられたら、過去でなく現在を、未来だって感じても不思議はない。新聞で見た立男はそうだった。シンプルでプリミティブな美意識、『つくりたかったんです。それが何か…』の主張、今でもちっとも色褪せない。
  

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気づかせるデザイン

2016年01月23日 | 日記・エッセイ・コラム

 最初は小さな電車かと思った。車いすやベビーカーの使い勝手を徹底追及した軽自動車『ノリオリ』(※1)である。車いす2台をそのまま積めて、助手席側のドアが両開きで収納式スロープがあり、後ろにリフト。面白い。19日の夕刊で見つけてオッ、TVの動画でオーーッ!だ。
               
 日本固有の軽自動車である。基準(長さ3.4m×幅1.48m×高さ2m、排気量660CC以下)を最大限活用し、経済性と合理性を追求し続けている。制約の中のデザイン力は優れた文化で、この国の大きな平和資源だ。
 デザインは「ものを介して暮らしや環境の本質を考える生活の思想」(※2)で、斬新な形の提案だけではない。<もの>を通じ、手の届く素敵な未来、今よりは少しましな<ひと>と<こと>の提案だが、この車にストレートなそれを感じた。
               
 シンプルな合理性、安心と安全性、そしてこの車が走る街とそうした街をつくり出せる人間性、そんなイメージが湧く。かっこいいデザインだ。積雪地帯用に素敵な『長靴』や『かんじき』はいたみたいなのも提案して欲しい。こういう美意識が受け入れられる未来なら長生きも悪くない。


(※1)軽自動車『ノリオリ』のPVDは今日の公式裏ブログ「波風食堂準備中」にUP。(※2)「日本のデザイン -美意識がつくる未来」(原研哉著:岩波新書)

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第91回/罪悪感 

2016年01月22日 | 【保管】腹ペコ日記

罪悪感 

 子どもを産んでから、女性の権利の話をすると自分の言い訳をしているような気持ちになるようになり、講義でうまく話せなくなったような気がする。共働き率日本一の福井県で生まれ育ったはずなのに、子どもを小さいうちから預けることに抵抗を感じる自分に、正直驚いた。

・・・

 その罪悪感は、思いがけないところでぽつんぽつんと表出する。「今日はお子さんは?」と聞かれただけで、相手にそんなつもりがないことはわかっているのに、なんとなく後ろめたい気持ちになってしまったりする。

・・・

 その点、相方さんは明快だ。母親にも働く権利はあること、やりたいことを我慢して子育てに向かうことが本当に子どものためになるのかということ。家族3人、それぞれの要求があって、そこはお互いに折り合いをつけながら、協力し合いながらやっていくしかないのだ、ということ。相方さんの言うことはわかるのだが、罪悪感が簡単には消えないのはなぜなんだろう。

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男性週刊誌の広告

2016年01月19日 | 新聞感想
  「SMAP」と「ベッキー」。どうでもいい話だが、『情報』糧に生活してる方々を思う。獲物を高価に売りつけ、地雷踏まないよう細心の注意を払い、広告一つで買い手を釣り上げる。庶民の欲望で情報を提供しお金を手に入れるのは至難なことだろう。
 
 昨日朝刊の週刊誌広告に笑う。【緊急ぶち抜き大特集】の「『爆騰する日本株』これからが本番だ 安値のいまが買いどき、始めどき」(週刊P)、と「『世界経済大異変』に備えよ 日本株大暴落のXデーは3.16」(週刊G)。どっちが本当なんだよ?だが、「富裕層のおこぼれが回ってくる上手い手はないか」と「濡れ手に粟の罰当たりはお天道様が許さない」はどちらも庶民感情だ。週刊誌はこの両方を映す鏡だから、こんなことに文句は言えない。だいたい、週刊誌に広告以上を期待する庶民はいない。そんなことより、大寒前の原油安に〈石油ストーブの目盛り少し上げても良いね〉、株価下落に〈それみたことか〉と、つぶやきつつ未明からの雪に心配するのが庶民だ。
 
 前述の男性週刊誌「平凡パンチ」や「週刊プレイボーイ」の元読者層が支えてるらしい。それにしても、還暦過ぎた秋吉久美子(完全未発表)とホーンユキ(袋とじ)とは古い。「死ぬまでSEX」「「あの素晴らしいSEXをもう一度」(笑)に〈性〉が老人にも永遠の売り物 で、つくづく人間はかわいらしく、男は切ないと思う。こんなマンネリ文化に、へらへらしていなくちゃならないのなら余生は暗いね。
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