波風立男氏の生活と意見

老人暮らしのトキドキ絵日記

第17回『ほんのおつきあい』全記録【その2】

2020年03月23日 | 読書

(前回の【その1】から続く)

HH(女) 『大江戸猫三昧』(澤田瞳子選:徳間文庫)、猫をテーマにした時代小説の短編集、池波正太郎『おもしろい猫』他9編収録、猫好きにはたまらない★4。『なぜか「一緒にいて楽しい人」のちょっとした習慣』(PHP研究所)、読んでいると落ち着き今後役に立ちそうな気がする自己啓発本★4。『かみさまは小学5年生』(サンマーク出版:すみれ著)、神様とお話ができて生まれる前から知っていた「本当の幸せ」、スピリチュアル関係に興味がありここに書かれているのは本当のことではないかと思う★5。

SN(女) 1994年発行『完全疾走マニュアル』(樫村政則著:太田出版)、逃げるための計画準備から失踪後の生活の方法や注意点、問題作であり読むのは自己責任で★3。『かぎりなくやさしい花々』(星野富弘著:偕成社)、凄い人です★5。土屋賢二著『棚から哲学』『土屋の品格』(文芸春愁社)、「笑う哲学者」による週刊誌掲載コラム、肩が凝らずに人生の機微を考えさせられる★5。

波風氏 半年かかって読了し一ヶ所も笑うところ無かった『燃え上がる緑の樹』(大江健三郎著:新潮文庫3部作)、思いもよらない問いが与えられたことと、よく読み終えた(笑)ということで★5。笑いっぱなしだけど切ない青春物語、早く読めば良かった『哀愁の街に霧が降るのだ』(椎名誠著:小学館文庫)★5。成功者の晩年聞き取りだが編集者の忖度感じる『黄昏のダンディズム』(村松友視著:佼成出版社社)★3。まだ途中だけれどワクワクしながら読んでいる『鶴見俊輔伝』。(終わり)


紹介された中で読んでみたい一冊
KK  黒田創著『鶴見俊輔伝』
MS  土屋賢二著『棚から哲学』、すみれ著『かみさまは小学5年生』
YN  村田沙耶香著『地球星人』
HH  恩田陸著『終わりなき世に生まれつく』
SN  すみれ著『かみさまは小学5年生』の続編をHHさんに読んで貰って感想を聞きたい
ママヨ 『棚から哲学』 ※聞くだけの参加
波風  『地球星人』

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第17回『ほんのおつきあい』全記録【その1】

2020年03月22日 | 読書

YNさん(=コメさん)が、「読書会がとても印象に残っています。楽しかった」とお別れの挨拶時に。互いに各自の読書を尊重し語りあうのはありそうで無い機会だと。当地で6年間仕事され本日朝に新任地にご出発。では、そのYNさんからご紹介。

YN(男) 『終わりなき世に生まれつく』(恩田陸著:文藝春秋)、怪しげなものを意味深く書く★4。『善の研究』(NHK100分de名著テキスト:若松英輔著)、日本一難解で日本最初の哲学『善』、善とは何か、掬い求めて大いなるもの=神に祈る、中村文則著『教団X』と重ねて読む部分あり★3。『西田哲学を読む』(明石書店:福岡伸一著)、副題「生命をめぐる思索の旅 動的平衡と絶対矛盾的自己同一」の2つの生命観の相似、★つけられず。

MS(女) 『嫌われる勇気』(ダイヤモンド社:岸見一郎・古賀史健著)、副題「自己啓発の源流『アドラー』の教え」、最後まで読んだ(笑)、他人の期待に応えるために生きてはいけない、悩みとはすべて対人関係の悩み、相手の課題に踏み込まない。子どもの接し方を間違ったかな、★5。続いて秘密の読書(笑)、当地出身ニューハーフ如月音流著『魅惑の女の作り方』、他人との比較や容姿・体型でなく自分の持ち味を生かす井垣利英著『美人オーラをつくる』。

KK(女) 『イノセント』(集英社:島本理生著)、愛と救済の物語、絶望にいるシングルマザーに近づく2人の男性・・・★3。『地球星人』(新潮社:村田沙耶香著)、『コンビニ人間』のつもりで読むと気持ちが悪くイメージしたくない常識と非常識を越える世界観に圧倒される★3。『あちらにいる鬼』(朝日新聞出版:井上荒野著)、鬼=父(井上光晴)と7年間不倫していた瀬戸内晴美、当時5~12歳の作者、2人を美談にせず母のために書いた小説★5。(【その2】に続く)

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言葉のケイコ【その廿拾伍】

2020年03月17日 | 【保管】言葉のケイコ

 

その手をつかんでいいですか【下】

「トイレットペーパーの原料は中国から輸入されるから生産されなくなる」「27度のお湯を飲むとウィルスを殺すことができる」「ウォッカは消毒液の代わりになる」情報の渦にのまれ、人々は右往左往。全てデマであるということはネットでもテレビでも伝えられている。それでも、空になった棚を目にしてしまえば、不安になる。その情報が誤りだったとしても、実際に物がなくなっている現実を目の当たりにすれば動かずにはおれない。私自身はマスクや紙類を購入しようと駆け回らなかったが、それでも不安にはなった。自分のことだけではなく、遠くに住む家族のことを考えると、確保しておいた方がいいのかもしれないと思った。人々を動かすのは、情報ではなく不安感ではないかと。情報がなくても不安、ありすぎても何を信じていいのかわからなくて不安。だから少しでも自分の不安を救ってくれるかもしれないものにすがる。それにかこつけて金儲けをしようとする人間は論外だが、情報によって動いてしまう人々は責められようか。私も情報にすがる人間の一人だ。

報というたくさんの手が伸びるこの世界で、どの手をつかむか。私たちはほんの少し立ち止まる時間を持つ時がきたのかもしれない。少しだけ考える。身近な人と話をしてみる。それだけで不安感は和らぐこともあるかもと。モヤモヤする前に、できることをまずはと思う。(終わり)


【波風立男氏談】奥さんがドラッグストアーに勤めている方から、「なんでマスク置いて無いのよ」の非難はまだしも、「マスク売らないで、お前がマスクしているのはおかしいだろう」と怒鳴る客が一人や二人で無いと言っていた。情報混乱の時、それまで身につけた品性や知性が試される。不安を共有出来る人がいてくれたら救われる・・・・。

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コメの学習帳32頁目【残り2回】

2020年03月16日 | 【保管】こめの学習帳

処分すべき大量の不安~稚内の暮らしを振り返る【上】

引越し作業が佳境である。職場もそれなりの広さをいただいているため、職場と自宅を行き来しつつ、物を延々と段ボールに詰める日々である。相方さんの物もあり、Facetimeで処分の可否を訪ねる夜がしばらく続いた。半分くらい終わっていると信じたいが、職場を見た同僚は苦笑いであった。全て片付くまで、泣きながら作業する日が続くかもしれない。

                      ・・・・・・・■

それにしても物が多い。「『暮らす』論への研究ノート」の最後に、よくもまあミニマリストが気になっていると書いたものである。ミニマリストは自分の所有物を数えられるくらいしか持っていないというが、私の場合、少し目線を上げると数えきれないほど物がある。そのせいだろうか。物を丁寧に扱っておらず、前回の投稿では恩田陸『恐怖の報酬』を『恐怖の代償』と間違えるミスを犯した。整理していて本が出てきて赤面した。お詫びして訂正いたします。

■・・・・・・

昔読んだダイエット本に、太るのは不安だから脂肪を蓄えて防壁を作っているのだと書いてあった。ストレス太りがその典型だろう。正否はともかく物も同じではないかと思っている。初めて学会で発表した時、発表時に取り出せるはずもないのに文献を大量に持ち込んだことが思い出される。過去の資料を捨てられないのは、常にやり残しの不安があるからだろう。私にとって、物の多さは不安の大きさということらしい。捨てていいと思えているのは、稚内での経験がわずかでも自分の自信につながっているからかもしれない。(つづく)

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3月『ほんのおつきあい』 ご案内

2020年03月15日 | ご連絡

 

今月の読書交流会のご案内。

先日、参加者の方からお便りいただく。この会が途切れずに続いているのは、読書の一点だけで集まり、人間関係が「上善水の如し」だからですね、と書いてあった。

月に一度だけ顔を会わせる人どうしで、『読書』を頼りに言葉を交わす。それ以上でもそれ以下でも無い贅沢な時間。レギュラーメンバーが時々替わるが全然かまわない。参加される方々はそれまで互いに見知らぬ方がほとんどだ。そんな者どうしで、読んだ本のことを話し、他の人の話を聞く日曜午後、興味ある方、参加してみて下さい。


先月の読書交流会記録を今週中に掲載予定 納豆の一番好きな食べ方・・・・・引き割り納豆にして長葱(みじん切り)と市販品の『辛くないラー油』を入れて混ぜ、小揚げに入れて焼いて食べる。辛いラー油や一味加えるも良し 波風ウドン用の小麦粉、ついに無くなる。冬ごもり前に貯蓄しておいた5袋(5キロ=60人前分)食べ尽くす。某スーパーでしか買えず、通販だと高価すぎるので、近くから『中力粉』買ってくる。さて、これでどうなるか・・・。

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