よく晴れた春らしい、いや、むしろ初夏の陽気となった昨日の午前中、布団を干し掃除をして、一服してリビングでCDを流しました。ベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタ第5番「春」というベタな選曲です。この時期、これがいいのだなあ。たまたまそこにあったのが、昔懐かしい「The Royal Philharmonic Collection」中の1枚、FRP-1023 というCDで、ジョナサン・カーネイ(Vn)、ロナン・オーラ(Pf)の演奏(*1)でした。私の場合、ベートーヴェンの「スプリング・ソナタ」は特に誰の演奏でなくては、というような決めつけはありません。瀬戸内の春も都会の春も、また北国の春も、それぞれに春の魅力にあふれているでしょうから、どれが一番と決められるようなものではないのと同じです(^o^)/
低音楽器だけではないと、ピッコロで演奏したものも。ピッコロ:丸田悠太、ピアノ:塩川正和、2019年、熊本県の日本福音ルーテル健軍教会にて収録されたものだそうです。
ロベルト・シューマン / アダージョとアレグロ Op. 70 Schumann Robert / Adagio and Allegro, Op. 70
しっとりとヴィオラで。2019年、ロンドンのウィグモア・ホールにて収録。
Timothy Ridout & Jonathan Ware - Schumann Adagio and Allegro op 70
最後に、コロナ禍の渦中にあった2021年、スペインのマドリードでのライブ演奏から、クラリネットとピアノでの「アダージョとアレグロ」を。クラリネット:Luis Fernández-Castelló、ピアノ:Carlos Apellániz
Adagio und Allegro Op 70 for clarinet and piano by Robert Schumann
エルンスト・フォン・ドホナーニは、19世紀末から20世紀後半に活動したハンガリー系の作曲家・ピアニストで、第二次大戦中にアメリカに亡命し、教育者として過ごした人だそうで、ジョージ・セルの後にクリーヴランド管を振った指揮者のクリストフ・フォン・ドホナーニの祖父にあたるようです。教え子の中には、ゲオルグ・ショルティだとかピアニストのゲザ・アンダ、アニー・フィッシャーなどがいるようです。当日のプログラム解説によれば、経歴の面でも好みの面でもブラームスの影響を強く受けているようで、コダーイやバルトークなどと同時代の人らしくハンガリー音楽を取り入れたりもしているようです。
今回のこの曲はぜんぶで5つの楽章からなり、かなり充実した作品です。第1楽章:アレグロ、ボッケリーニの後で聴くとずっと現代に近いと感じる、なかなかカッコイイ曲です。第2楽章:アダージョ・ノン・トロッポ、クワジ・アンダンテ。VnとVcのピツィカートの間、ヴィオラが風変わりな旋律を奏します。やがて三つの楽器が勢いづきますが、穏やかに静かに終わります。第3楽章:ヴァイオリンの速くせわしない動きに始まるスケルツォ、諧謔的な味も濃厚。第4楽章:Tema con variazioni(主題と変奏)、アンダンテ・コン・モト。暗めの緩徐楽章。第5楽章:アレグロ・ヴィヴァーチェ。それぞれの奏者が活発に腕前を披露して終わるようなフィナーレ。なかなか渋い、いい曲を知る、良い機会となりました。
第2曲め、ドホナーニの弦楽三重奏のためのセレナード。エルンスト・フォン・ドホナーニは、19世紀末から20世紀後半に活動したハンガリー系の作曲家・ピアニストで、第二次大戦中にアメリカに亡命し、教育者として過ごした人だそうで、ジョージ・セルの後にクリーヴランド管を振った指揮者のクリストフ・フォン・ドホナーニの祖父にあたるようです。教え子の中には、ゲオルグ・ショルティだとかピアニストのゲザ・アンダ、アニー・フィッシャーなどがいるようです。当日のプログラム解説によれば、経歴の面でも好みの面でもブラームスの影響を強く受けているようで、コダーイやバルトークなどと同時代の人らしくハンガリー音楽を取り入れたりもしているようです。
今回のこの曲はぜんぶで5つの楽章からなり、かなり充実した作品です。第1楽章:アレグロ、ボッケリーニの後で聴くとずっと現代に近いと感じる、なかなかカッコイイ曲です。第2楽章:アダージョ・ノン・トロッポ、クワジ・アンダンテ。VnとVcのピツィカートの間、ヴィオラが風変わりな旋律を奏します。やがて三つの楽器が勢いづきますが、穏やかに静かに終わります。第3楽章:ヴァイオリンの速くせわしない動きに始まるスケルツォ、諧謔的な味も濃厚。第4楽章:Tema con variazioni(主題と変奏)、アンダンテ・コン・モト。暗めの緩徐楽章。第5楽章:アレグロ・ヴィヴァーチェ。それぞれの奏者が活発に腕前を披露して終わるようなフィナーレ。なかなか渋い、いい曲を知る、良い機会となりました。