ジャン・フルネ指揮で、ショーソンの交響曲を聴きました。1855年、裕福な家庭に生まれたフランスの作曲家、エルネスト・ショーソン(*)は、ワーグナーの影響を受けながらも、近代フランス音楽の確立に貢献した人だそうです。本作は1890年といいますから、作曲家35歳の作品です。
第1楽章、レント~アレグロ・ヴィーヴォ。ゆったりとした、重苦しいような気分の始まりで、長く続きますが、主部に入ると一転してぱっと活発な明るさが現れて来て、とても印象的。繊細な弦楽を背景に、木管が上昇し下降する音型をリレーするところが面白く、効果的です。
第2楽章、レント。ここでも、ほの暗くゆったりとした気分が支配的。中間部の独奏チェロのあたりなど、なんとも官能的と言っていいほどです。冒頭部分が再現されるところは盛り上がりを見せますがけっして大爆発することはなく、やや明るさを示しながら終わります。
第3楽章、アニメ。何かに追われ急かれるような気分の始まりが、次第に堂々とした展開に。中間部、静かな弦の響きの中から浮きでるような木管の旋律が美しく、ほれぼれと聴いてしまいます。全曲を貫く同一の主題が聴き取れますが、フランクの作品に見られるのと同様の、循環形式と言うのでしょうか。
堂々たる交響曲ですが、黒っぽいシルクの夜着のような音楽です。上品ですが、誘惑するような夜の音楽。フルネの指揮は、この種の音楽を、あまりしつこくなく、さらりと上品に仕上げていますので、何度も聴いて楽しめます。
1988年10月、オランダのユトレヒトにある、ムジクツェントルム・ヴレデンブルグでデジタル録音されました。たいへん雰囲気のある優秀録音、DENON COCO-70503、クレスト1000シリーズの中の一枚で、フォーレの「ペレアスとメリザンド」が併録されています。ジャン・フルネが指揮した写真のCD中、左から2番目がこのCDです。
参考までに、演奏データを示します。
■ジャン・フルネ指揮オランダ放送フィルハーモニー管弦楽団
I=12'48" II=8'45" III=13'37" total=35'10"
(*):エルネスト・ショーソン~Wikipediaより
第1楽章、レント~アレグロ・ヴィーヴォ。ゆったりとした、重苦しいような気分の始まりで、長く続きますが、主部に入ると一転してぱっと活発な明るさが現れて来て、とても印象的。繊細な弦楽を背景に、木管が上昇し下降する音型をリレーするところが面白く、効果的です。
第2楽章、レント。ここでも、ほの暗くゆったりとした気分が支配的。中間部の独奏チェロのあたりなど、なんとも官能的と言っていいほどです。冒頭部分が再現されるところは盛り上がりを見せますがけっして大爆発することはなく、やや明るさを示しながら終わります。
第3楽章、アニメ。何かに追われ急かれるような気分の始まりが、次第に堂々とした展開に。中間部、静かな弦の響きの中から浮きでるような木管の旋律が美しく、ほれぼれと聴いてしまいます。全曲を貫く同一の主題が聴き取れますが、フランクの作品に見られるのと同様の、循環形式と言うのでしょうか。
堂々たる交響曲ですが、黒っぽいシルクの夜着のような音楽です。上品ですが、誘惑するような夜の音楽。フルネの指揮は、この種の音楽を、あまりしつこくなく、さらりと上品に仕上げていますので、何度も聴いて楽しめます。
1988年10月、オランダのユトレヒトにある、ムジクツェントルム・ヴレデンブルグでデジタル録音されました。たいへん雰囲気のある優秀録音、DENON COCO-70503、クレスト1000シリーズの中の一枚で、フォーレの「ペレアスとメリザンド」が併録されています。ジャン・フルネが指揮した写真のCD中、左から2番目がこのCDです。
参考までに、演奏データを示します。
■ジャン・フルネ指揮オランダ放送フィルハーモニー管弦楽団
I=12'48" II=8'45" III=13'37" total=35'10"
(*):エルネスト・ショーソン~Wikipediaより