電網郊外散歩道

本と音楽を片手に、電網郊外を散歩する風情で身辺の出来事を記録。退職後は果樹園農業と野菜作りにも取り組んでいます。

モーツァルト「ディヴェルティメント第1番」ニ長調K.136を聴く

2014年10月08日 06時05分55秒 | -室内楽
先の東沢バラ公園における山形弦楽四重奏団の演奏会でオープニングを飾った曲目、そして山形弦楽四重奏団の第53回定期演奏会のアンコールで演奏された曲、ディヴェルティメント第1番ニ長調K.136を聴きました。16歳の若いモーツァルトの作品は、必ずしも娯楽作品という位置づけではなくて、初期のシンフォニーとみなされることもあるのだとか。たしかに、弦楽アンサンブルで演奏しても美しく楽しい音楽です。これを弦楽四重奏で演奏すれば、音楽のエッセンスを再現するというだけでなく、最もシンプルな形で音楽の美質を受け止めることができます。

第1楽章:アレグロ、ニ長調、4分の4拍子、ソナタ形式。曲の出だしがなんともわくわくするような始まりで、イタリア風序曲と言われても納得してしまいそうです。
第2楽章:アンダンテ、ト長調、4分の3拍子。実に愛らしく、やわらかな響きです。長く伸ばす第1-Vnの音に、モーツァルトお得意の、長く伸ばすオーボエの響きを連想したりします。とてもチャーミングな音楽です。
第3楽章:プレスト、ニ長調、4分の2拍子、ソナタ形式。リズミカルな動機に始まり、速いテンポで、最初の明るい主題が奏されます。途中、追いかけっこをするような複雑なところもありますが、全体は軽やかに終わります。

車中で、あるいは自宅のPC-オーディオで聴いているのは、ウィーン八重奏団員によるカルテットで、ロンドン・レコードにより、1961年4月に収録されています。型番は K30Y-1535 というもので、1987年頃のキングレコードのベリー・ベスト・クラシック・シリーズ中の一枚。現在は2014年ですから、すでにパブリック・ドメインになっているのかもしれません。私のは、友人に贈られた記念の品で、当時は高価だった正規盤です。

参考までに、演奏データを示します。
■ウィーン八重奏団員
I=3'56" II=3'58" III=2'36" total=10'30"



YouTube にも、たくさんの演奏が登録されております。昔の有名な演奏家の録音もあれば、現代の若手の生き生きとした演奏などもあります。おそらく、曲があまり長くなく、YouTube むきの適度な時間なのでは、と推測しています。

Mozart - Divertimento in D major KV 136


あるいは、第3楽章ですが、こんなに元気な演奏もありました。

Mozart - Divertimento K. 136


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