前線をともなって大型の台風21号が近づき、すでにかなりの量の雨降りとなっていた日曜日、衆議院議員選挙の投票を済ませて山形市の文翔館に出かけました。大雨にもかかわらずかなりの人数が集まっており、なんだか女子高生らしい制服姿の人たちも混じっています。高校のオーケストラ部か、それともクラリネットの川上一道さんのファンの吹奏楽部員でしょうか、こういう室内楽演奏会に若い人たちの姿が見られるのは、たいへん嬉しく心強く思います。
山形大学の学生(Vn:松井陽菜代)とOG(Vla:三浦奈々)の2人によるデュオで、J.S.バッハの「ヴァイオリンとヴィオラのためのインヴェンション?」から四曲を演奏したプレコンサートも、進歩を感じます。
今回のプレトークはチェロの茂木明人さんで、開演前にヒンデミットについて補足説明をしてくれました。実はヒンデミット自身が演奏者としてかなりの腕前で、自作の第2番の弦楽四重奏曲を初演するために、アマール=ヒンデミット弦楽四重奏団を結成して演奏活動もしていたとのことです。今回のクラリネット五重奏曲は、1923年に作曲されていますので、文翔館議場ホールが建てられた頃とほぼ同時代だそうです。大正時代の雰囲気は、実はかなりモダンだったのかもしれません。
さて、今回のプログラムは、
というものです。例によって、ステージ上は向かって左から、1st-Vn:中島光之さん、2nd-Vn:今井東子さん、Vla:倉田譲さん、Vc:茂木明人さん、という楽器配置です。
最初の曲目、ハイドンの弦楽四重奏曲 ハ長調 Op.64-1 は、いろいろと専門的・技術的な工夫はあるのでしょうが、大雑把に言って、明るくバランスの良い音楽と聴きました。第1楽章:アレグロ・モデラート。第2楽章:メヌエット、アレグレット・マ・ノン・トロッポ~トリオ。第3楽章:アレグレット・スケルツァンド。第4楽章:フィナーレ、プレスト。けっこう長くハイドンのカルテットを聴いていますので、ごく自然に、空気のように(^o^)楽しみました。
続いてベートーヴェンの弦楽四重奏曲第4番、ハ短調のOp.18-4 です。若いベートーヴェンが心血を注いだ6曲からなる曲集で、他の5曲は長調なのに、この曲だけが短調でかかれています。第1楽章:アレグロ・マ・ノン・タント。Wikipediaの解説にはピアノソナタ第8番「悲愴」を連想させるとありますが、そう言われればそんな気もします。第2楽章:アンダンテ・スケルツォーソ・クワジ・アレグレット。オペラで言えばレシタティーフの場面みたいなものでしょうか。第3楽章:メヌエット、アレグロ~トリオ。トリオ部で、始まりの部分を再現するところの曲想の転換が見事です。第4楽章:アレグレット~プレスティッシモ。1st-Vnの嘆きや焦りを受け止める2nd-Vnの主題が、いいなあ。Vc~Vla~2nd-Vn~1st-Vnへと受け渡されるところも、勢いがあって、とてもおもしろい。内的な充実が次第に速度を増して行き、フィナーレに。いいなあ! ブラーヴォ!が出ました。同感です。
ここで、15分の休憩となります。(明日へ続きます。)
山形大学の学生(Vn:松井陽菜代)とOG(Vla:三浦奈々)の2人によるデュオで、J.S.バッハの「ヴァイオリンとヴィオラのためのインヴェンション?」から四曲を演奏したプレコンサートも、進歩を感じます。
今回のプレトークはチェロの茂木明人さんで、開演前にヒンデミットについて補足説明をしてくれました。実はヒンデミット自身が演奏者としてかなりの腕前で、自作の第2番の弦楽四重奏曲を初演するために、アマール=ヒンデミット弦楽四重奏団を結成して演奏活動もしていたとのことです。今回のクラリネット五重奏曲は、1923年に作曲されていますので、文翔館議場ホールが建てられた頃とほぼ同時代だそうです。大正時代の雰囲気は、実はかなりモダンだったのかもしれません。
さて、今回のプログラムは、
- ハイドン:弦楽四重奏曲 ハ長調 Op.64-1
- ベートーヴェン:弦楽四重奏曲第4番 ハ短調 Op.18-4
- ヒンデミット:クラリネット五重奏曲 Cl:川上一道
というものです。例によって、ステージ上は向かって左から、1st-Vn:中島光之さん、2nd-Vn:今井東子さん、Vla:倉田譲さん、Vc:茂木明人さん、という楽器配置です。
最初の曲目、ハイドンの弦楽四重奏曲 ハ長調 Op.64-1 は、いろいろと専門的・技術的な工夫はあるのでしょうが、大雑把に言って、明るくバランスの良い音楽と聴きました。第1楽章:アレグロ・モデラート。第2楽章:メヌエット、アレグレット・マ・ノン・トロッポ~トリオ。第3楽章:アレグレット・スケルツァンド。第4楽章:フィナーレ、プレスト。けっこう長くハイドンのカルテットを聴いていますので、ごく自然に、空気のように(^o^)楽しみました。
続いてベートーヴェンの弦楽四重奏曲第4番、ハ短調のOp.18-4 です。若いベートーヴェンが心血を注いだ6曲からなる曲集で、他の5曲は長調なのに、この曲だけが短調でかかれています。第1楽章:アレグロ・マ・ノン・タント。Wikipediaの解説にはピアノソナタ第8番「悲愴」を連想させるとありますが、そう言われればそんな気もします。第2楽章:アンダンテ・スケルツォーソ・クワジ・アレグレット。オペラで言えばレシタティーフの場面みたいなものでしょうか。第3楽章:メヌエット、アレグロ~トリオ。トリオ部で、始まりの部分を再現するところの曲想の転換が見事です。第4楽章:アレグレット~プレスティッシモ。1st-Vnの嘆きや焦りを受け止める2nd-Vnの主題が、いいなあ。Vc~Vla~2nd-Vn~1st-Vnへと受け渡されるところも、勢いがあって、とてもおもしろい。内的な充実が次第に速度を増して行き、フィナーレに。いいなあ! ブラーヴォ!が出ました。同感です。
ここで、15分の休憩となります。(明日へ続きます。)