クラシック音楽の定番というと、ある程度は決まっているものでした。LPレコードやCDで言えば、要するに「名盤100選」みたいなくくりに入る曲目です。若い頃は、懐具合の関係でそうした有名演奏家によるスタンダードな名盤を主体にコレクションするみたいなことはできず、コロムビアやエラート、デンオンなどの廉価盤中心に集める習慣になっていました。そのため、有名曲なのに聴いたことがないものがあったり、逆に知名度は高くないけれどステキな演奏録音に接することとなったりしたものです。
にもかかわらず、そうしたマニアックな曲リストからももれていた演奏、録音というのはあるものです。パブリックドメインの恩恵で、かつてのLPレコードやCDで私の視界に入らなかった演奏・録音があったりすると、驚き嬉しくなります。例えば「クラシック音楽へのおさそい〜Blue Sky Label〜」で紹介されていた(*1)グラズノフのヴァイオリン協奏曲、ナタン・ミルシテインのヴァイオリン、ウィリアム・スタインバーグ指揮ピッツバーグ交響楽団による1957年の録音(*2)です。同サイトからダウンロードさせてもらい、自室の簡易な PC-audio で繰り返し聴いておりました。
全体は切れ目なく続けて演奏され、古典的なかっちりした楽章構成というよりは、このあたりは緩徐楽章ですごいカデンツァがあるなあ、フィナーレは軽快なロンドといったところか、というふうな漠然とした理解になってしまいます。でもミルシテインの演奏はきらきらと輝くようで、スタインバーグ指揮ピッツバーグ響の演奏も見事で、私にとっては初めて聴くこの曲の魅力をどーんと示してくれます。
同じ演奏・録音がYouTube にもありました。
Glazunov: Violin Concerto, Milstein & Steinberg (1957) グラズノフ ヴァイオリン協奏曲 ミルシテイン&スタインバーグ
せっかくですので、現代の若い人の演奏もピックアップしておきましょう。ヒラリー・ハーンのヴァイオリン、セミョーン・ビシュコフ指揮ケルンWDR交響楽団による、2013年の演奏です。つい、昔の習慣で「ケルン放送交響楽団」と書きそうになります(^o^;)>
Hilary Hahn - Glazunov - Violin Concerto in A minor, Op 82
これもいい演奏だなあ。まだまだ私の知らない音楽はたくさんある。こういう出会いがあるから、素人音楽愛好家のクラシック音楽趣味はやめられません。キミもそう思うだろ?李白クン(^o^)/
(*1): グラズノフ:ヴァイオリン協奏曲イ短調、作品82〜クラシック音楽へのおさそい」より
(*2): 実際は、東芝のセラフィム1000シリーズでドヴォルザークのヴァイオリン協奏曲とのカプリングで発売されていた。
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