電網郊外散歩道

本と音楽を片手に、電網郊外を散歩する風情で身辺の出来事を記録。退職後は果樹園農業と野菜作りにも取り組んでいます。

1960年代末〜70年代初頭、レギュラープライス盤の指揮者たち

2019年07月20日 06時05分52秒 | クラシック音楽
若い頃は、もっぱら懐具合のモンダイで、出始めた廉価盤レコードを中心に購入し聴いておりました。そんなわけで、1960年代末〜70年代初頭、当時のレコード会社が推していたいわゆるレギュラープライス盤に登場する指揮者とオーケストラへのご縁はほとんどないままに過ごしてきたと言ってよいでしょう。ドイツ・グラモフォンではカラヤンとベーム、CBS-SONYではバーンスタインとブルーノ・ワルター、キングではショルティやアンセルメ、RCA-ビクターではピエール・モントゥーやフリッツ・ライナーといった具合です。

ところが、半世紀を過ぎてみると、当時のレギュラープライス盤が、続々とパブリック・ドメインの仲間入りをしています。そんなわけで、昔、有名だった録音に接することができるようになり、中にはあらためて興味を持つ指揮者も出てきました。例えば、日本コロムビアのスメタナ「我が祖国」全曲録音を好んで聴いていたけれど、モーツァルトの歌劇「魔笛」序曲の素晴らしい演奏にあらためて目を開かれたカレル・アンチェルや、リムスキー=コルサコフの「シェエラザード」やベルリオーズの「幻想交響曲」、ベートーヴェンの交響曲第6番「田園」など、晩年になっても弛緩することなく、きりっとした演奏を披露したピエール・モントゥーなどは、もっと他の録音を聴いてみたいと思わせる魅力充分です。そうそう、ユージン・オーマンディも、ヘンデル「メサイア」やプロコフィエフ「交響曲第6番」、シベリウス「交響曲第2番」などの他に、ベートーヴェンやブラームスなどの作品をじっくり聴いてみたい一人です。

先の日曜日(7/14)、NHK-FMの「名演奏ライブラリー」では、ピエール・モントゥーを取り上げていました。ベートーヴェンの「フィデリオ」序曲、ワーグナーの「ジークフリート牧歌」、モーツァルトの「ハフナー」交響曲、ブラームスの「大学祝典序曲」と「交響曲第2番」などの内容でしたが、当時、懐事情で親しむことが出来なかった録音を、簡潔な解説とともに興味深く楽しむことができました。


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