このところ、お天気が悪い日が続きますので、室内ウォーキング等の軽運動で体力の維持を図っております。ただし野外での散歩とは異なり、同じところをぐるぐると歩き回るだけですので、飽きない工夫も必要です。いつもは畑で音楽を聴くために使っているラジオ型のMP3プレイヤーを廊下に持ち出し、音楽を聴きながら Let's walking! たまたま流れたのがムソルグスキーの「展覧会の絵」(*1)で、一段落ついた後で簡易なデスクトップ PC-audio であらためて聴き直しました。もともとの曲はピアノ版だったのかな。それをラヴェルが管弦楽に編曲して有名になったもののようです。ではまずラヴェル編曲のオーケストラ版、ジョージ・セル指揮クリーヴランド管による見事な演奏から。
Mussorgsky: Pictures at an Exhibition, Szell & ClevelandO (1963) ムソルグスキー 展覧会の絵 セル
続いてもともとのピアノ版。実は演奏が始まる前に聴衆の誰かの携帯電話が鳴ってしまい、ピアニストが苦笑するけれど、客席からもう一度、こんどは応援の拍手が起こり、気を取り直して演奏を始めるという珍しい場面が収められています。演奏はユリアンナ・アヴデーエワ(*2)によるダイナミックで力強く幻想的なもの。終わりにアンコールとしてチャイコフスキーの「瞑想」Op.72-5 が演奏されます。
Yulianna Avdeeva – Mussorgsky: Pictures at an Exhibition
こんどは山下和仁が自分で編曲したギター・ソロで。
Pictures at an Exhibition (Modest Mussorgsky) Kazuhito Yamashita [Guitar] 展覧会の絵(ムソルグスキー)山下和仁 [ギター]
音色の多彩さと音響的迫力から言えばラヴェルが編曲したオーケストラ版の魅力が圧倒的ですが、ピアノ版も求心的で幻想的な魅力があります。ギター版というのも、ギター1本でどこまでできるかを追求したような本格的な編曲によるすごい演奏で、クラシック・ギターの魅力を聴かせてくれるものです。ムソルグスキーの「展覧会の絵」、ほんとに魅力的ないい曲です。
(*2): ユリアンナ・アヴデーエワ〜プロフィール