電網郊外散歩道

本と音楽を片手に、電網郊外を散歩する風情で身辺の出来事を記録。退職後は果樹園農業と野菜作りにも取り組んでいます。

料理のレシピの構成は

2022年01月16日 06時00分08秒 | 料理住居衣服
半世紀前の学生時代、『きょうの料理』を参考に、料理をつくり始めました。その時は、本の記載のとおりに材料を準備し、作り方を見ながら手順通りに材料を切り、加熱していましたので、どうしても焦げついたり焼きすぎたりしがちでした。そのときに気がついたのは、

  • 材料
  • 作り方

という構成ではダメだということです。つまり、

  • 材料と準備
  • 作り方

というふうに、揃えるべき材料と下ごしらえを済ませておき、作り方は調理の手順と留意点だけにとどめるべきだ、というものでした。野菜はどのように切っておけばよいのか、肉は、調味料は、どのように準備しておけばよいのか、そこをきちんと準備しておけば流れるように短時間で調理できますので、加熱しすぎて焦がすことも材料がぐちゃっとなることもありません。このあたりは化学実験と同じで、何事も段取りが大事、ということです。







本腰を入れて自分で料理するようになったのは退職後のことですが、料理メモノートを準備するようになったのも影響が大きいと感じます。様々なレシピは、相変わらず「材料」と「作り方」で書かれている場合が多く、下ごしらえを作り方の中で説明していることが多いのですが、最近はこれを「材料と準備」というふうに下ごしらえの段階を準備の方に入れるようにノートに書き直すようにしたため、ずっとわかりやすく、便利なレシピになるようです。当然のことながら、このような構成に手直しをして料理メモ・ノートに書き込んだレシピが、私の大事な財産の一つです。

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ホタテとタイのアラビアータを作る

2022年01月15日 06時00分58秒 | 料理住居衣服
先日の海鮮チラシ寿司の残り物がありましたので、「ホタテとタイのアラビアータ」をつくりました。材料は2人分で、

  • パスタ @80g×2
  • ホタテ 半パック
  • タイ(鯛) 半パック 食べやすい大きさに切っておく
  • ピーマン 1個
  • シイタケ 1個
  • トマト缶 1/2缶
  • 鷹の爪  1/2本
  • ニンニク 1/2個
  • 青シソの葉 2〜3枚 細く刻み、さっと冷水をくぐらせておく
  • オリーブオイル、塩、コショウ、粉チーズ 適量

というものです。

作り方は、

  1. 鍋に 3L のお湯を沸かし、大さじ2 の塩を加え、パスタを茹で始めます。
  2. フライパンで低温に温めたオリーブオイルにニンニクの香りと鷹の爪の辛味を移し、ピーマン、シイタケをさっと炒め、茹で汁とトマトを加えて揺すって乳化しながらソースをつくります。
  3. 塩コショウでソースの味を調え、パスタが茹で上がる頃にタイとホタテを入れ、茹で上がったパスタを加えてよく混ぜます。
  4. 器に盛り付け、青シソの葉を添えて粉チーズを少しふりかけ、供します。

ポイントは、ホタテとタイをあまり長い時間加熱しないこと。熱々のソースに入れたら全体をひっくり返すだけで表面の色が変わりますので、パスタを加えるとちょうどよい加熱の加減になります。私はたいてい 1.6mm の茹で時間 7分 程度のパスタを使っていますので、材料さえ準備できていれば同時進行で作っていきますが、先にソースを作る流儀の人は、「パスタが茹で上がった頃にホタテ等を入れる」ようにすれば大丈夫でしょう。




うん、美味しいです。タイの味がよく出ていますし、特にホタテのやわらかい食感が Good です。残り物が悪くならないうちにと、贅沢にもタイとホタテと両方を使いましたが、どちらか片方だけでも充分みたい。妻も大絶賛、「1,480円だね」と言っていました。普通のアラビアータが 980 円との評価ですので、評価額は 500円アップみたいです(^o^)/

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パイロットの万年筆の新製品「LIGHTIVE」を試す

2022年01月14日 06時00分22秒 | 手帳文具書斎
買い物ついでに行きつけの文具店に寄り、いくつか文具を購入して来ました。

  • ツバメノート B5判 A罫50枚 2冊 (@289×2)
  • 三菱 シャープペンシル替え芯 0.5mm, 2B (@264)
  • パイロット 万年筆「ライティブ "LIGHTIVE"」(中字:M) 赤軸 (@1,760)

このうち、ツバメノートは仕事用として使っているノートのページがなくなりそうでしたので補充したもので、安心の品質です。また、シャープペンシルの替え芯は妻用のもので、孫に送った2B芯をきっかけに「くっきりはっきり」路線に目覚めたもののようです。さすがは同世代(^o^)/



万年筆「ライティブ」は、カクノの上位の位置づけらしい、定価2,000円のペンです。プレスリリースによれば、気密性を向上させたとの謳い文句ですので、インクがいつのまにか乾いているというカクノの後継として使ってみようと考えたものです。赤軸という選択は、マツダ・デミオXDと共通な深い赤色で目立つ色のほうが見失いにくいということと、イメージカラーの黄色はすでにプラチナ社の「プロシオン:PROCYON」で使っているため。



さっそく白軸カクノからインク・コンバータ CON-70 を移し替え、試し書きをしてみました。以前からかっちりとした書き味には定評があるパイロット製品らしく、安定した使い心地です。キャップにはプラスチック製ながらちゃんとクリップが着いていますし、ぱちんとはまります。ペン先のデザインもわりと伝統的なものに近く、軸はプラスチックで軽量ですが胴軸内部は空間が広く取られており、大容量コンバータ CON-70 が使えるのがありがたい。カクノに感じたデザイン状の不満はほぼ改善解消されています。




プラチナ社の古典ブルーブラック・インクを吸入して使っていますが、カクノが丈夫さ優先のごつい印象を受けるのに対して、やや華奢な印象を持ちます。クリップやキャップの嵌合の耐久性はどうなのだろう。あとは、乾燥しやすさがどの程度改善されているのか。しばらく使ってみましょう。

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荒ぶる冬将軍を見る目

2022年01月13日 06時00分06秒 | 季節と行事
西高東低の典型的な冬型気圧配置となった水曜日は、一晩中風雪が吹き荒れました。おそらく、庄内地方は地吹雪がひどいのだろうと思われます。鶴岡あるいは酒田の市街地の中で暮らす分には問題ないけれど、通勤などで郊外へ出る必要のある人にとっては、場合によっては決死の覚悟で出かけなければいけない面もあるでしょう。若い頃に庄内に居住した経験があるだけに、暴風に近い季節風の激しさは実感としてわかります。峡谷を吹き抜けてくる最上地方も、相当の荒れ方だったのではと想像しています。



幸いに、県内では雪の少ない地帯である当地では、昨朝はなんとか除雪車の出動無しで過ごしましたが、午後には除雪機を出動させ、なんとか車の通り道を確保しました。予報によれば今日明日とかなりの積雪がある模様。暖冬の年は「今年の冬将軍は半端者が当番だったようだ」と評されるのですが、老母の言うとおり「今年の冬将軍は一丁前だな」ということなのでしょう。冬将軍の器量を値踏みする雪国の老婆の姿勢には、「いくら威勢が良くても夏までは持たない」と見限っている強さがあるようです。

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老母、歩行器で歩き始めました。

2022年01月12日 06時00分30秒 | 健康
先日、通院の際に車に乗り込もうとして雪上で滑って転倒し、右膝を痛めた老母は、その後三日目に歩行器を使って自力でトイレに行くようになりました。それまで、何度か妻と二人で抱えてトイレに運びましたが、いざというときのためにトイレを広々と作っておいてよかったと感じました。今のところはトイレだけですが、歩けるとわかると希望が持てるようで、ずいぶん表情も明るくなりました。やっぱり「移動の自由」というのは大事な要素だなあと痛感したところです。

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田舎暮らしの高齢者と運転免許

2022年01月11日 06時00分47秒 | Weblog
このことろ、高齢ドライバーによる重大事故が大きく報道され、身近なところでも運転免許を返上する話を聞くようになりました。これは、どちらかというと若い同居家族が事故を心配して免許返上の話が出る場合が多いようで、老人もしばらく抵抗するけれど、何度かヒヤッとする経験をして覚悟を決めるというようなパターンが多いようです。

警察の方でも、高齢ドライバーの免許更新の際に様々な検査や講習を義務付けたり、こんどは実地検査導入の話も出てきたりしているようです。行政の方でも、免許を返上した人にタクシー券を配布したり、市民バスや福祉バス等を走らせたり、生活上の不便が少なくなるように知恵を絞っているようです。

そういえば、今年、誕生日が来ると私もいよいよ大台に乗りますので、堂々たる高齢ドライバーの仲間入りをするようです。では、現実的に自分自身の問題として運転免許の返上を考える時期は、いつ頃、どんな条件が来たときだろうか。

  • 農業機械や果樹等の収穫物を運搬するためには、軽トラックの運転が必須。果樹園農業をやめればその必要はなくなる。
  • マイカーは、今までは通勤の手段として使っていたが、通勤がなくなれば買い物や家族の通院など日常用途が中心になる。公共交通機関までの距離があり現実的に利用困難なため、日常生活の利便性のためにはマイカーに頼らざるを得ない。
  • ただし、運転するルートが見晴らしの良い田舎の一本道では事故の可能性はごく少なくなる。雨降りの夕方や夜の運転、道路状況の悪い雪道の運転などは今も控えるように心がけているし、吹雪など荒天の場合は日中も運転を控えるようにしている。このへんの判断が正常にできるかどうかがポイントだろう。
  • 高齢になったら、妻と2人で1台の車を使うようにし、危険を感じない運転ができているかどうかを互いに判断するのがよいのかもしれない。実際に難しくなるのは、伴侶を亡くして一人暮らしになり、家族による客観的なチェックができにくくなったときなのではないか。

こんなふうに考えると、何歳になったから一律に返上するのが良いというようなものでもなさそうです。ましてや、公共交通機関が発達し人口密度が高すぎる大都市の実状に合わせて全国一律に当てはめ規制しようとするのは間違いなのではないかと思います。

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お正月の「きんとん」の残りを利用してスイートポテトに

2022年01月10日 06時01分04秒 | Weblog
本人はあまり料理好きではないそうですが、でもかなり料理上手な妻が、お正月の「きんとん」の残りを利用してスイートポテトを作ってくれました。自家製のサツマイモを使って、材料はふんだんにあるからと、いささか作りすぎたために、きんとんが残ってしまっていたのです。でも、スイートポテトにすれば一口大で食べやすいせいもあり、つい手が伸びます。お茶請けにも手頃です。当然、コーヒーのお供にもちょうどよい。



お砂糖は控えめでも、ブラックコーヒーのほろ苦さとバランスがとれます。こういうお菓子作りは、いまのところワタクシにはできない芸当ですので、ありがたくいただきたいと思います(^o^)/

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老母、通院の際に雪で転倒し膝関節を痛める〜今後の対応は

2022年01月09日 06時00分04秒 | 健康
95歳の老母、足元がだいぶ不安になりました。自宅はリフォームで段差がなくなりましたので、歩行器を使って移動し、自分の身の回りのことはなんとかできていますが、冬になると雪のために外に出るのが難しくなります。一昨日、通院のために車に乗ろうとして、玄関先の雪の上で転倒、右膝をひねったらしく膝関節がだいぶ腫れてきました。なんとかかかりつけの医院で診察してもらい、(1)血糖値の調節(2)TAVIを経験し血液サラサラの薬(3)腎臓の薬などいつもの薬を処方してもらい、家に着いたら激しく痛みだして歩行もできない状況になったようです。週末の休みにかかりますので早めの受診を勧め、昨日、整形外科で診察してもらいました。幸いに、レントゲン撮影でも骨折の所見はなく、右ひざ関節内で内出血した状況のようです。だいぶ腫れた関節内の水を抜いてもらって楽になったようで、痛み止めを服用ししばらく安静にして経過を見ることになりました。

考えてみれば、元気な大人でも雪道はバランスを崩して転倒するケースが少なくないものです。ましてや95歳の高齢で足元が不安な状況では、転倒の危険性は大きいものがありましょう。処方薬が必要ですから無理をして通院していますが、もともと通院すること自体に無理がある。通院が原因で怪我をしているのでは、本末転倒と言うべきでしょう。今後、通院できなくなったらどうすればよいのか、今後の対応を検討する必要があります。

  • 寝たきりになっていた祖父はかかりつけ医に依頼して定期的に往診してもらっていたが、今のかかりつけ医に定期的に往診を依頼することは可能か。
  • 都会では在宅診療というものがあるようだが当地では利用可能か。経費負担はどのくらいの増加になるのか。また、かかりつけ医に紹介状を書いてもらうなどの必要があるのか。
  • 介護保険制度では、通院や在宅診療に対してどの程度フォローできるのか。

近日中に介護認定審査のために認定審査員が来宅の予定ですので、まずは相談をしてみたいと思います。

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雪国用防寒ブーツの靴底は

2022年01月08日 06時00分48秒 | 季節と行事
毎日毎日、雪降りが続きます。今日は少し寒気がゆるむとの予報ですが、先日は東京などでも雪が降ってだいぶ混乱した面もあったようです。最近は、対策を充分にとっている人の割合が増加しているのかもしれないとは思いつつ、若い頃、関東某県に住んでいた頃のことを思うと、雪対策をしようにも根本的に間違っているところもあるなあと感じたものでした。今から40年以上前に、デパートで防寒ブーツを購入しようとしても、底が平らな非雪国用の平底ブーツしかお店にはなかった(*1)のです。雪対策をしようとデパートに行っても、転倒防止対策にならない靴しか置いてないのでは、問題外だと感じました。

では、雪国で売られている冬靴の靴底は、実際どんなふうになっているのか? 山形にUターンして、何度か冬靴、防寒ブーツを買い替えましたが、今もっぱら使っているのは写真のような製品です。



この防寒ブーツの靴底にはこんなふうに突起があり、平らな部分には溝が切ってあり、つるつるの雪面でもかなり滑りにくくなっています。まるで自動車の冬用タイヤのようなものです。



しかも、ご丁寧に雪の結晶の模様がデザインされているという凝りようです。この靴をデザインした人は、きっと雪国の路面を強く意識していることがわかります。



大勢の人が踏み固めて圧雪凍結した路面でも、こういう靴底を持った冬靴なら、バランスに気をつけることで転倒せずに歩くことが可能になるのかも。少なくとも、平底の冬靴では全く転倒防止にはならないことは間違いありません。

この辺は、実際は製品を仕入れるお店の経験と見識によるところが大きいのでしょう。格好や見た目だけで判断するのではなく、安全性や実用性を重視した仕入れが大事だと思います。そうして、そういう製品が売れないのであれば、こんどは都会に住む人々の経験の蓄積と見識の問題でしょう。さて、40年後の現在、都会の靴屋さんではどんなものを売っているのだろう?



ちなみに、ホームセンター等ではだいぶ以前から雪かき用品がたくさん売られているようです。これは、何度か経験した都会のどか雪への対策でしょうか。雪国では、自分の敷地内に雪捨て場を設定し、そこに雪を踏み固めながら積み上げていくことが多いですが、それができなければトラックを依頼して雪捨て場まで運んでもらう必要があります。雪国の住宅が、まがりなりにもこじんまりした庭を持つことが多いのは、冬場にはここが雪捨て場にできるから、という理由もあるからでしょう。東京などの大都市部がどか雪タイプの豪雪に弱いのは、この一時的な「雪捨て場」が想定されていないから、という理由もありそうです。

(*1): 雪国でなぜけが人が少ないか〜「電網郊外散歩道」2005年2月

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『大学で学ぶ東北の歴史』を読む(その2)

2022年01月07日 06時00分33秒 | -ノンフィクション
昨年の暮れから読んでいる『大学で学ぶ東北の歴史』の続きです。ノートに摘要を書きながらの読書は、しばらくぶりの感じがします。

まず、弥生時代です。中国大陸・朝鮮半島から西日本に渡来した弥生人は、稲作を伝え、金属器を用いた祭祀を行い、拠点集落をつくり戦争を行うという特徴を持ちます。これに対し、東北日本の縄文系弥生人は、稲作を行うが青銅器を用いる祭祀を行わず、縄文式の墓制に従います。戦争の痕跡は確認されず、環濠集落もありません。

東北地方では、弥生時代前期に水稲栽培を受容し、弥生時代中期には主要な沖積平野、盆地などでは広く水田農耕が行われ、多くの集落が営まれる。しかし一方で戦争が起きた痕跡はなく、有力な支配者は登場しない。また、信仰は縄文文化の伝統にあり、東北弥生社会は西とは違う構造を持っている。その後、中期の大地震と大津波により大きな打撃を受け、狩猟と採集を主たる生業とする社会に移行していく。西日本弥生社会と違って国家形成に向けての動きは認められないのである。(p.24)

ふーむ、会津盆地や山形盆地などでは、津波被害は受けなかったはず。東北地方の東側に低地性の弥生文化が成立したけれど、ある時期に津波で壊滅し、他地方は弥生文化の影響を受けた縄文式の生活が続いたと見ることもできるのでは。あるいは、中国大陸内の争い等により、先に渡来した初期弥生人の一部が後から渡来した後続の弥生人に押し出される形で東北日本に混在するようになり、文化の混合が起こったという可能性もあるかも。

続いて古墳時代です。
この頃の東北地方は、南東北と北東北ではだいぶ違い、北部では狩猟採集社会が継続しますが、南部では農耕社会の再形成が行われます。これも実は単純ではなく、一つには能登半島から会津盆地、庄内平野、米沢盆地、福島県浜通りへとつながる寒冷地対応の集約農業の流れと、もう一つは千葉県地域より東北南部全域へと集団移住した塩釜式土師器を使うのが特徴です。東北南部の農耕社会のほうが古墳文化圏となり、東北北部が続縄文文化圏と言っても良いでしょう。このあたりは、ヤマト政権によって旧来の弥生人社会(集落)が圧迫され集団移住を余儀なくされた結果ではないのか、という気もします。

このあたり、中国の南北朝時代が589年に随により統一され、618年に唐が成立し、645年に大化の改新という形のクーデター事件が起こるというように、中華の事変が周辺地域をも揺るがすというところでしょうか。その後の政治改革の影響が、東北地方にも城柵の出現という形で現れます。



うーむ、面白いぞ。大人になってから読む歴史は、実に面白い。地方史にも世界の大きな歴史の流れは貫徹する、という現象がしばしば見られますが、東北地方もその例にもれない、というところでしょうか。

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雪かきの大変さを感じるのはどんなときか

2022年01月06日 06時00分49秒 | 季節と行事
冬です。雪の季節です。今年はクリスマス以来、毎日のように絶え間なく冬が降っています。当地では、12月の雪は湿った雪が多く、除雪機で吹き飛ばすにも詰まり気味になって苦労します。また、果樹園の枝折れ被害が出るのも12月の湿った大雪による場合が多いようです。これが1月になると気温が下がり、雪質がサラサラの粉雪に変わります。すると、除雪機で吹き飛ばすのもスムーズで、具合がいいです。

ところで、雪国で雪かきの大変さを感じるのはどんな場合か。除雪機を持ち、実際はほとんど機械力で作業するにしても、連日の雪かき・除雪は大変です。雪の降り方が激しく朝晩2回の除雪となると、ほんとにくたびれます。例えば、雪の降りはじめ時期の12月26日には、我が家の庭木に積もった雪はこんな状態でした。



それが、連日雪降りが続いた1月3日には、同じ庭木がこんなふうになりました。



もちろん、これは反対側の雪を除雪機で吹き飛ばしたために、蔵王のモンスター(樹氷)状態になっているだけではありますが、それにしても毎日雪が降らなければこんなふうにはなりません。

雪は降っても良いのです。どうせ春になれば融けてくれるのですから。しかし、適当に間隔を開けて、休み休み降ってくれないものか。できれば晴れ間をはさんで数日間隔で降ってくれるとありがたい。その間に、体の骨休めもできますし、たまった雪の処理もできますし、汗をかいた衣類を洗濯して乾かすこともできます。冬将軍は、ほんとに気が利かないのですよ、ブツブツ…(^o^)/
一昨年までだと、アホ猫母娘に愚痴をこぼせた(*1)んだけどなあ…(^o^;)>poripori

(*1): 寒くなると猫が足元に〜「電網郊外散歩道」2019年2月

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2021年の万年筆インク補給状況とパイロットの新製品「LIGHTIVE」への期待

2022年01月05日 06時00分28秒 | 手帳文具書斎
昨年、2021年の一年間に、万年筆にどのくらいインクを補給したかを記録したデータを、お正月の休みを機会に眺めてみました。もともとこのデータは、「2021万年筆インク補給記録.ods 」という LibreOffice の表計算で記録したファイルです。万年筆にインクを補給すると、必ずなにがしか試し書きをしますが、その際に備忘録ノートに「日付、万年筆名、補給したインク名」を書き込んでおき、併せて表計算の方にも入力しておく形で記録したものです。



これで見ると、昨年春までの助っ人フルタイム勤務が終わり、非常勤にしてもらったために、時間的に非常に楽になった反面、業務関係のノートを万年筆からシャープペンシルに変更したことが影響し、2020年のインク補給の総回数が41回に対し、2021年は28回と、3分の2に減少しています。総じて万年筆インクの消費速度はやや減少したようです。



これに対し、個別のペンごとに見た場合は、

2020年 第1位:ブルゴーニュ(F, 古典BB)、第2位:カクノ白軸(M, 同)、第3位:プロシオン(M, 同)
2021年 第1位:カクノ白軸(M, 古典BB)、第2位:プロシオン(M, 同)、第3位:ブルゴーニュ(F, 同)

となります。どれもプラチナ古典ブルーブラック(BB)インクをボトルから吸入して入れていますが、このインクはたいていの紙で滲みにくく裏に抜けないというところを高く評価して、私のメインインクにしているものです。また、カクノ白軸は自然乾燥の影響が大きく、いつの間にかインクが減ってしまいます。補給回数は第1位ですが、使用頻度が第1位ではない、というところが困ったところでしょうか。パイロット社もこのあたりを考慮したのでしょうか、カクノよりも少し上級っぽい新製品を出すようです。



プレスリリース(*1)によれば、新製品「LIGHTIVE(ライティブ)」の特徴の第1番目に、シンプルなデザインと気密性を挙げているところなど、「乾きやすい」というカクノの欠点を意識したのかな、と感じます。さて、どんなものでしょうか。実際に手にとって見たいものです。

(*1): 万年筆『LIGHTIVE(ライティブ)』発売〜パイロット社のプレスリリース


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「ニューイヤー・オペラコンサート2022」を観る

2022年01月04日 06時01分33秒 | -オペラ・声楽
お正月の楽しみは、NHK-Eテレで放送する「ニューイヤー・オペラコンサート2022」です。オペラやバレエを得意とする東フィルを、今年はわれらが山響の常任指揮者である阪哲朗さんが指揮しました。始まりは森麻季(Sop.)さんと笛田博昭(Ten.)さんによるヴェルディの「ラ・トラヴィアータ(椿姫)」から「乾杯の歌」でした。いつもながら、この音楽が始まると嬉しくなりますね〜(^o^)/
ドニゼッティの歌劇「連隊の娘」から「みんながごぞんじ」では、高橋維(Sop.)さんが元気よく歌い、合唱団の男性陣から赤いハンカチ(?)が振られ、えらい人気です(^o^)/
歌劇「魔笛」から「恋を知るほどの殿方には」、砂川涼子(Sop.)さんと司会の一人である黒田博(Bar.)さんの歌は、できれば寄り添って歌いたいところですが、コロナ禍の現状では離れて歌う愛の歌でも仕方のないところでしょうか。モーツァルトでは他に「ドン・ジョヴァンニ」「後宮からの誘拐」からも取り上げられました。
また、ビゼーの歌劇「カルメン」からいくつかの歌、特に力強く華やかな「闘牛士の歌」はさすがに素晴らしかった。

幕間に相当する歴代の「レジェンド」たちの歌声、立川澄人さん、中澤桂さん、伊原直子さん、市原多朗さん、佐藤しのぶさんなど、ずいぶん懐かしいものでした。まさにオペラ指揮者の阪哲朗さんのインタビューも、経験からくる含蓄、味がありました。

後半のヨハン・シュトラウスの喜歌劇「こうもり」から「夜会は招く」など、こうした有名どころばかりではありませんで、実はコルンゴルトの歌劇「死の都」から、「私に残された幸せ」を森麻季さんが甘美に歌うという、素人音楽愛好家であるワタクシには実に貴重な場面も。
途中、ワーグナーが1曲「ワルキューレ」から「冬の嵐は過ぎ去り」をはさみ、ヴェルディの「ドン・カルロ」から王妃エリザベッタが去りゆく女官に語りかける「泣かないで友よ」を小林厚子(Sop.)さん、好きなんですよ、この歌。「仮面舞踏会」から「おまえこそ心を汚すもの」を上江隼人(Bar.)さんが歌い、続いてプッチーニの「トスカ」から福井敬(Ten.)さんが「星はきらめき」、「蝶々夫人」から花の二重唱「桜の枝をゆすぶって」を小林厚子さんと山下牧子(MS)さん。
ヴェリズモの中から1曲、レオンカヴァルロの「道化師」から「衣装をつけろ」を笛田博昭(Ten)さん、ヴェルディ「運命の力」から「神よ、平和を与えたまえ」を大村博美(Sop.)さん、ベートーヴェンの歌劇「フィデリオ」から第2幕フィナーレ」を森谷真理、石橋栄実(Sop.)、福井敬、宮里直樹(Ten.)、大西宇宙(Bar.)、妻屋秀和(Bas.)さんが、新国立劇場合唱団、二期会合唱団、びわ湖ホール声楽アンサンブル、藤原歌劇団合唱部という豪華な合唱団をバックに歌います。
最後は、ヨハン・シュトラウスの喜歌劇「こうもり」から「ぶどう酒の燃える流れに」、出演者がみんな登場して、華やかなフィナーレ。

いや〜、阪さんの指揮も東フィルの演奏も合唱も、良かった〜。今年のニューイヤー・オペラ・コンサートは、特別番組として、「それでも人は歌い続ける」というテーマを掲げています。これは、コロナ禍の中でともすれば感染源の一つのように扱われかねない歌、合唱の意義をあらためて確かめる意味もあるでしょう。管弦楽はもちろん室内楽も大好きですが、一方で歌好き・合唱好きでもある一人として、まったく同感です。電話が入ったりして途中が邪魔されたりしましたが、生中継の良い番組でした。関係者の皆様の努力に感謝と敬意を表します。

【追記】
なんてこったい!タイトルが「2020」になっていた(^o^)/ 「2022」に訂正しました。

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新年の音楽始めは〜R.シュトラウスの歌劇「ばらの騎士」から

2022年01月03日 06時00分43秒 | -オペラ・声楽
新年の音楽始めは、なんともはや、な音楽になりました(^o^)/
R.シュトラウスの歌劇「ばらの騎士」をレーザーディスクで。このオペラ、実は今年の山響50周年かつ第300回定期演奏会で、演奏会形式で抜粋を上演することになっています。もともと、1980年代に購入したレーザーディスクですが、こうして今も変わらず楽しむことができるのは何度も機器の修理をお願いしている電器屋さんのおかげで、まことにありがたい。

多くのオペラのストーリー上の破綻や破天荒さにはあまり驚かないようになっていますが、題名から想像するイメージとは異なり、最初から元帥夫人と若い青年貴族の不倫のベッドシーンから始まることにはいささか驚いたものでした。元帥夫人はキリ・テ・カナワ、若いツバメの伯爵オクタヴィアンにアン・ハウエルズ。お邪魔虫のオックス男爵にオーゲ・ハウグランド、助平オッサンのオックス男爵よりもバラの騎士の役割を果たしたオクタヴィアンに恋をしてしまうゾフィー役にバーバラ・ボニーという配役で、英国コヴェントガーデン王立歌劇場管弦楽団、同合唱団の演奏、指揮はゲオルク・ショルティです。

堂宇を圧倒する、いわゆるオペラアリア的なシーンよりも、会話のウィットが軽やかな音楽にのせて綴られるタイプの音楽が多いです。でも、元帥夫人がやがて離れていくであろう若い恋人を思いながら自分の年齢をふりかえり時のむごさを思う場面などは、こちらもしみじみと共感できますし、幕ごとにシーンを止めたり、1枚目と2枚目のディスクを交換する際に休憩したり、来客もないのんびりしたお正月向きの楽しみ方かも。



YouTube におけるオペラの映像というのは権利関係が難しそうですので、すでにパブリックドメインになっている「ばらの騎士」組曲から、オーマンディ指揮フィラデルフィア管弦楽団の演奏を。
R. Strauss: Rosenkavalier Suite, Ormandy & PhiladelphiaO (1964) R. シュトラウス ばらの騎士組曲 オーマンディ


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田舎の跡継ぎに生まれたために負うべき役割

2022年01月02日 06時01分17秒 | 季節と行事
当方、田舎の農家の跡継ぎ息子に生まれたために、誕生のときから負うことになる役割がありました。職業選択は、必ずしも農業を強いられることはありませんでしたが、亡父からは「30歳までには家に帰ってこい」と言われており、救援に入ったヒロシマで入市被曝し原爆症に苦しんでいた父の病状を思えば、Uターンする選択肢は自然なことでした。そこで、勤め人として生活しながら子育てをし、一定の年齢になったときに世帯の代表者として様々な地域社会の会合等の場に出ることが増えました。寺の行事もその一つで、50代あたりで寺の総代の役割を引き継ぎました。はじめはベテランの意見を聞き入れながら運営に参加するような風情でしたが、最近は徐々に役割が世代交代し、檀信徒会の運営の中心とならざるを得ないようになりつつあります。これも先祖の遺産の一つで、宗教法人の最初の登記の際に何代目かの先祖の名前が出ている以上は仕方のないことではありますが、小さな地域社会の中では逃れられない責任・役割なのかもしれません。

朝8時、役員が寺に集合、雪かきから始まります。前日に除雪機で境内の除雪を行い、参拝者の通路を確保してあったのですが、降り続く雪のために埋まってしまい、またまたハードな雪かきを余儀なくされます。一段落すると本堂に移動し、受付の準備をします。大型の石油ストーブは二台あるものの、天井の高い寺の本堂の寒さは別格で、いや寒い寒い。9時、住職と共に役員がマスクをして新年の勤行を行います。コロナ禍以前は檀家の皆さんも参加しての勤行でしたが、今は参加者の人数を絞っての開催です。

これが終わると、一般の参拝者の方々の受付を担当します。いわば兼務住職へのお手伝いで、住職へのご年始を代わりに受け取り、お礼を言う役割です。やれやれ、終日座り続けてすっかり腰が痛くなりました(^o^)/ この間も雪は降り続き、近年にない大雪がどんどん積もっていきますが、我が家の除雪はできずじまい。ちょっと〜、勘弁してよ〜(^o^)/

夜、店じまいした後にお賽銭箱をひっくり返して一応の決算を行い、役員で確認して散会しました。あとは一部商店への支払いが必要です。最終決算の後に、兼務住職に引き渡します。

自宅に戻ると、のっそりと雪が積もっていました。人が通れる分だけは雪かきをしてくれたようですが、機械力がなければあきらめてしまうほどの積雪量でした。1時間ほどじっくりと除雪を行い、今晩すこし積もったとしても明日はなんとか大丈夫そうな状態にしましたので、妻も車が出せると安心したようです。そういえば、この除雪の作業も、田舎の跡継ぎに生まれたために負うべき役割の一つだよなあ(^o^)/

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