電網郊外散歩道

本と音楽を片手に、電網郊外を散歩する風情で身辺の出来事を記録。退職後は果樹園農業と野菜作りにも取り組んでいます。

パーソナル・レーザープリンタの便利さ

2024年11月15日 06時00分02秒 | コンピュータ

地域の中で役割を持つようになると、ちょっとした要項やお知らせ等を作成しなければいけない(*1)ことがあります。たいていA4判の文書が一枚だけのことが多いので、少ない部数ならば書斎のパーソナル・レーザープリンタで印刷してしまいます。田舎ですのでコピー機が設置してある店まで行くにもけっこう距離があり、わざわざ車でコンビニまで出かけるまでもありません。わが家で使っているのはブラザーのモノクロ機 HL-5380DN ですが、すでに2015年に一度トナーを交換(*2)しており、2010年の購入(*3,4)ですからすでに14年になります。14年! 寿命の短いコンピュータ機器の中にあって、故障知らずでなんとも丈夫なものです。メカニズムは金属製のフレームに組み込まれていて、プラスチックのガワに押し込んだだけの製品とは違うようで、あらためてその耐久性に感心しました。いい買い物でした。

もう一台、リビングの Windows 機の方には、主として年賀状印刷のためにインクジェット式のカラープリンタが設置してありますが、ちょっとした枚数を印刷するだけですぐにインクを交換しなければいけなくなります。かんたんにカラー印刷ができるのは便利でありがたいのですが、モノクロのレーザープリンタの経済性と比べてしまうと、なんだか「がっかり」します。

書斎で文書を作成し印刷し始めると、わが家のやんちゃ猫・李白がやってきてプリンタの動きを眺めます。ときどきちょっかいを出そうとするのですが、「メッ!」と叱られて手を引っ込めます。写真の、いかにも興味津々でやんちゃしそうなこの目つき(^o^)/

(*1): 最近、ワープロソフトで文書を作る機会が増えた〜「電網郊外散歩道」2023年5月
(*2): レーザープリンタのトナーを交換する〜「電網郊外散歩道」2015年10月
(*3): モノクロ・レーザープリンタを発注する〜「電網郊外散歩道」2010年9月
(*4): モノクロ・レーザープリンタが届き、印刷設定をする〜「電網郊外散歩道」2010年9月

 

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パイロットのブルーブラック・インク〜私にとっての意義

2024年11月14日 06時00分59秒 | 手帳文具書斎

パイロット社の万年筆用ブルーブラック(BB)・インクは、私が万年筆を使い始めたときから使っている、最も使用期間の長いインクです。学生時代も同インクを使って講義を書き留めましたが、昭和から平成に変わる頃からパーソナル・コンピュータが身近になり、使う頻度が激減していきました。その理由は、主として使う用紙が上質紙からコピー紙に転換していったために、インクの裏抜けが甚だしい万年筆を避けてもっぱらボールペンを中心とするように変化していったからです。

しかし、2013年にプラチナ社の古典ブルーブラック・インクがコピー紙でも裏抜けしないことを知り、同インクを採用することで再び万年筆を主体とする生活に戻りました。現在も、もっぱら同社の古典BBインクを複数のペンに補充しながら使う形になっています。ではパイロットのBBインクは出番がなくなったのかというと実はそうではありません。30mL の小瓶がもうすぐ空になりそうなので、先日、70mL の容量のものを見つけて喜んでいるほどです。これはなぜか。

実は、パイロット社のBBインクを、1979年から愛用するカスタム・グランディの中字で、裏抜けしないツバメノート等に書くのはすらすらスムーズで、筆跡もはっきりしていて視認性が実によろしい。その点で、得難い美質があると感じています。

要するに、備忘録ノートや便箋など、インクが裏抜けしにくい紙あるいは片面使用が前提の紙に書くなどの用途には問題がないということです。手帳・ダイアリーやメモ用紙などを含めた様々な紙に書くメインの筆記具としては、プラチナ古典ブルーブラックインクの汎用性が断然優れていると感じます。一方で、ツバメノートや便箋など、裏抜けを問題としない限定された用途では、パイロットのブルーブラックインクも活躍の場面があるということでしょう。

 

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「さわす」とは渋柿の渋を抜くこと

2024年11月13日 06時00分02秒 | 季節と行事

当地山形県には「さわし柿」という言葉があり、年配者を中心に普通に使われています。要するに渋柿から渋を抜き、食べられるようにした柿のことです。「さわす」という言葉は、漢字では「醂す」と書くのだそうで、もしかしたら古語が地方ではいまだに残って使われている例の一つなのかもしれません。

渋柿から渋を抜く方法として焼酎を使うアルコール脱渋法のほかに、一定温度の湯につけておく「湯ざわし法」というのもありました。いずれにしろ、渋柿の渋を水に不溶化してしまえば本来の糖度がストレートに感じられるようになります。いわゆる甘柿よりも格段に甘い「平核無」(ひらたねなし)柿は、いわゆる庄内柿の系統のようです。

今年は、第一弾の干し柿を下げ終わってから、次はアルコール脱渋法で「醂し柿」を作りました。季節の営みは日常性の象徴でもあります。干し柿が下がり、醂し柿の封を切る日を数えるのは見慣れた恒例のものではありますが、失いたくない幸福の象徴の一つかもしれません。

 

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今年の実績から新年の手帳ダイアリーを検討する

2024年11月12日 06時00分57秒 | 手帳文具書斎

11月も中旬に入り、そろそろ新年の手帳・ダイアリーについて検討する時期になりました。現在使っている手帳兼用のダイアリーは高橋書店の「フェルテ9」というタイプで、スケジュールは月間カレンダー式、ダイアリー部は見開き7日間のセパレート式、1日あたり7行で左ページに4日、右ページに3日分と余白というシンプルな形です。シンプルなだけに応用がきくようで、7行のうち2行を時系列で行動記録とし、残る5行には文章で記録するという形で、できるだけ簡潔に記載するように心がけています。

ただし、ここ3年間ずっと同じターコイズブルーのカバー色が続きましたので、同じシリーズからレフト式の「フェルテ8」も候補に考えました。カバー色がオレンジ色で、前年までとの違いがハッキリしています。同じシリーズですので万年筆で書く時の紙質の問題もまずまず良好(*1)ですし、問題はフォーマットの違いだけです。行動記録を左ページに、右ページには文章で表すということで、基本的には共通……はたしてそうか?

書店で手にとって比べてみると、右ページの文章で記すところが1日あたり4行に減少するようです。うーむ、今までの実績では、1日4行で足りるのだろうか?

そこで、今年の1月から10月までの305日間で、4行以内に収まった日数と5行書いた日数を調べてみました。その結果、

  • 4行以内に収まったのが146日で、比率は 48%
  • 5行を要したのが159日で、比率は52%

と、ほぼ拮抗しています。ということは、「5行あれば足りるが、4行では足りない」ということになります。結論は、「今年もフェルテ9で行こう」になりました。

で、結局は同じターコイズブルーのカバー色の「フェルテ9」をまた購入してきました。なんだか代わり映えしないなあ(^o^)/

(*1): プラチナ社のブルーブラック、いわゆる「古典ブルーブラック」インクなら細字・中字とも問題ありません。パイロットのブルーブラックは、中字ではもろに裏に抜けます。紙の両面使用できず、ダイアリーには不向きです。

 

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タマネギとピーマンとベーコンのペンネ

2024年11月11日 06時00分10秒 | 料理住居衣服

そういえばまだペンネが残っていたはずと思い出し、お昼にタマネギとピーマンとベーコンでピリ辛のペペロンチーノ風ペンネを作りました。タマネギとピーマンと唐辛子は自家製、ベーコンとペンネは市販のものです。

ヨーグルトはサクランボ「紅さやか」のジャムでいただきます。コーヒーはいつものUCCの117です。

近年は、こうやってお昼に自分で作ったパスタ類を食べる頻度が多くなりました。鷹の爪の量でピリ辛の程度は調節できますし、シンプルにオリーブ油と塩コショウだけで味付けすると、万人向けというよりは自分好みに作ることができます。男子、厨房に入るメリットです。



食後、書斎に戻り、しばらくデスクワークをします。くたびれたら三時のおやつで頂き物の名古屋の「一口ういろう」をお供に、再びコーヒーを。

すっかりお気に入りの味になりました。送っていただく某さんに感謝です。

 

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ハックルベリーのジャムを作る〜今年はミキサーを使ってみた

2024年11月10日 06時00分39秒 | 料理住居衣服

今年もガーデン・ハックルベリーでジャムを作りました。収穫の様子(*1)やジャムの作り方(*2)は以前にも記事にしていますが、今回は時期が遅くなりましたので、やや固くなった皮や種もそのままジャムにするのではなく、ミキサーを使って裏ごしするやり方で作ってみました。ねらいは、つぶつぶ感のある種を噛みしめる歯ごたえよりも、とろっとした滑らかな舌触りを求めてみよう、というわけです。

そうしたら、種がすごく多くて裏ごしが実に大変! できあがりの分量が半分に減ってしまった感じです。やっぱり収穫時期を9月下旬とし、秋分の日くらいまでに収穫してしまうと皮も固くならないし、そのまま煮込んでジャムにしても大丈夫みたい。作り方を工夫するよりも、適切な収穫時期を選ぶほうが大事ということのようです。今年はマイコプラズマ肺炎のせいで例年の9月の作業がパーになってしまったからなあ。

いずれにしろ、鮮やかできれいな紫色で美味しいハックルベリー・ジャムを、今年も確保できました。アントシアニンがブルーベリーの4倍も含まれていると言われるハックルベリーのジャムを、来年まで楽しむことができそうです。これで、わが家のジャムの在庫は、昨年のスモモ「大石早生」と「プルーン」に加えて今年のサクランボ「紅さやか」「正光錦」、ハックルベリーの5種類になりました。昨年のジャムから消費していますが、家事室の冷蔵庫に自家製ジャムがストックされているのを見ると、なんとなく安心感があります。いや、安心感と言ってもお米のストックとはまるで性質が違うのですが(^o^)/

(*1): ガーデン・ハックリベリーの収穫とジャム作りの下準備〜「電網郊外散歩道」2023年10月
(*2): ガーデン・ハックリベリーのジャムを作る〜「電網郊外散歩道」2022年10月


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農作業の音楽のために小さなMP3プレーヤーを追加する

2024年11月09日 06時00分40秒 | クラシック音楽

今年の農作業もそろそろ最終盤に近づき、寒い小雨の日が多くなりましたが、晴天の日には剪定枝や落ち葉を燃やしたり、穴を掘って落下した果実を埋めたり、様々な後始末が残ります。そんな晩秋の農作業のために、AMポケットラジオを愛用していますが、民放の「送料無料!」「30分以内なら◯割引!」などという健康食品もどきの宣伝が胡散臭いのと、NHKの野球中継や政治家の討論番組を聴いていると農作業をするのがいやになるので、やっぱりお気に入りのクラシック音楽を聴きたい。そんなわけで、先日、某密林より小さなMP3プレーヤーを購入しました。いつも使っている中国製のラジオ兼MP3プレーヤーの電源スイッチが不安定なことと、充電忘れで使えないことがあることから、スピーカで聞くことができるタイプの製品(*1)を選んだものです。デザインはなんだか昔の某リンゴ社の携帯型プレーヤーみたいですが、胸ポケットに入れて鳴らすには良さそうです。

で、実際に鳴らしてみました。残念ながらスピーカが小さすぎて音は低音がもの足りず、今までの中国製のラジオ兼用のMP3プレーヤーのほうがまだ良いのですが、とにかく小型で胸ポケットに入れても邪魔にならない。R.シュトラウスの管弦楽曲のようなダイナミックレンジの大きな音楽は不向きですが、バロック音楽のようなものはなんとか聴けるようです。また、演奏中の曲のファイル名が表示されるのと、再生するフォルダを選択することである程度は聴きたい曲を選択することもできるようです。これはありがたい。

とりあえず、電池が長持ちして電源の心配の少ないAMラジオか、クラシック音楽を連続して聴けるMP3プレーヤーか、どちらかを胸ポケットに入れて畑に出かけます。熊よけになるかどうかは不明ですが、農作業の音楽にはオーディオ的に難しいことを言ってもしょうがないですから(^o^)/

 

(*1): 古希を過ぎた年齢のため、聴力の保護の意味でイヤフォンはできるだけ使わないようにしています。

 

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郊外ドライブと文具店で買い物

2024年11月08日 06時00分42秒 | 散歩外出ドライブ

A4のコピー用紙がなくなりそうですので、購入しようと文具店に出かけました。お天気は清々しいほどの秋晴れ、少し窓を開けて走る郊外路は気持ちがいいです。そういえば、最近はアイドリング・ストップの見直しが進んでいるのだそうで、新型車では同機能を外すことが増えているのだそうな。自分の経験的にも歓迎すべきことだと感じます。もちろん、走り出す前にアイドリングストップは OFF にしていますので、信号待ちでも意味のない i-stop(*1) はかかりません。

行きつけの文具店では、

  • A4コピー用紙 1〆 616円
  • ゼムクリップ 1個 妻に頼まれていたもの 154円
  • ボールペン替芯 パワータンクPowerTank 黒 1.0mm 3本 264円
  • 万年筆用インク パイロット ブルーブラック 70mL 1,320円

を購入しました。嬉しかったのはパイロットのブルーブラック・インクの70mL瓶があったことでしょうか。昔と比べるとずいぶん値上がりしていますが、30mLの小瓶の残量が少なくなっていますので、ちょうど良かったです。

店の無料駐車場で買い物の成果(^o^)を助手席のシートに広げて見ると、とりあえず必要としているものは網羅されているし、年金生活者には禁物の余計な衝動買いはありませんので、まずはオーケー。帰宅してあたたかいコーヒーでも飲みましょうか。

(*1): アイドリングストップを止めるとDPF再生間隔は〜デミオ・ディーゼルの場合〜「電網郊外散歩道」2020年10月

 

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静かな農作業と騒々しい農作業

2024年11月07日 06時00分12秒 | 週末農業・定年農業

一口に農作業と言っても、実は静かな農作業と騒々しいものとがあります。例えばサクランボの収穫や桃の摘果作業などは実に静かなもので、ポケットラジオや携帯型のMP3プレーヤーなどで放送や音楽を聴きながら作業をします。気候の良い時期、お天気の良い日などには、実に気持ちの良いものです。

一方、騒々しい農作業もあります。例えば草刈り。動力刈払機にしても乗用草刈機にしても、エンジンの音を響かせながらの作業ですので、音楽を楽しむなどはそもそも無理。ひたすら騒音の中での作業となります。エンジンを止めたときは、こんなに静かだったのかと驚くほどの対比です。

人が作業をしていると静かだけれど、人の姿が見えなくなると集まってくるムクドリ等の野鳥の群れも、騒音ではないけれど腹立たしい音です。ちょうど今の時期だと、リンゴがやられることが多いです。対策としては、樹をすっぽりと防鳥ネットで覆ってしまうことでしょうか。

今は「紅将軍」等のシーズンですが、本格的に寒くなる11月下旬には「ふじ」の収穫期になります。今、「ふじ」の樹の下は反射シートで銀色に光っています。生産農家は防寒対策をしっかり準備して収穫を待っていることでしょう。

 

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ノック機構が壊れたボールペンを廃棄する

2024年11月06日 06時00分33秒 | 手帳文具書斎

軽トラック用にダッシュボードに置いていた小型ノート専用のボールペン、ノック式シグノSignoのノック機構が壊れたらしく、カチッと音はしますがすぐに戻ってしまいます。芯が出ていないので、書くことはできません。あ、これはダメだと判断して廃棄しました。

ボールペン類はたまる一方で、捨てることはめったにありませんので、こうして廃棄していかないとちょっとした不具合のあるペンがたまってしまいます。使えるうちは大事に使いたいと思ってはいますが、使えなくなったものは場所ふさぎにしかなりません。幸いに、Signo のブルーブラック芯はサラサSARASAクリップの軸に適合しますので、早速移植して0.7mm のブルーブラック用のペンとして使うことにしましょう。

理想としては使っているうちに少しずつ壊れて廃棄していき、だんだん本数が減っていくのが望ましいのだけれど、壊れる本数以上に新たに購入するものが多いからなあ(^o^;)>poripori

 

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マイコプラズマとマイコプラズマ肺炎について調べてみた

2024年11月05日 06時00分43秒 | 健康

9月初旬にひいた「ひどい風邪」が、健康診断で肺に影があるとして精密検査の勧告を受けて、実はマイコプラズマ肺炎であったことが判明しましたが、マイコプラズマとはどういう存在か、またマイコプラズマ肺炎とはどういう病気なのか、よくわかっていませんでした。そこで、雨降りで農作業ができない農休日を利用し、備忘録ノートに要約しながら調べてみました。信頼できるであろう情報源としては、岩波の『生物学辞典(第4版)』と国立感染病研究所のWEBサイト(*1)です。

まず、マイコプラズマとはどういう存在か。

  • Mycoplasma は、ウィルスと細菌の中間的な位置に置かれている一群の微生物。19世紀末に初記載され、20世紀はじめに命名された。ウィルスとは異なり、人口無細胞培地で発育できる。
  • 最も小さいゲノムサイズを持ち、DNA のA(アデニン)T(チミン)含量が64〜77%と高く、タンパク質合成の際に通常は読み込み終止コドンであるTGAがアミノ酸のトリプトファンをコードするという特徴がある。タンパク質合成の場であるリボソームを構成するrRNA(リボソームRNA)の一次構造などから、クロストリジウム属細菌に最も近縁とされる。
  • 細胞壁がなく、3層からなる細胞膜で包まれ、目玉焼き状の集落を作るのが特徴。特異抗体により人口培地中で発育阻止を受ける。
  • 広く自然界に分布し、各種動植物、下水などからも分離される。ヒトの口腔に常在するものや動物、鳥類に由来のものでヒトに肺炎あるいは関節炎を起こすものがある。

なるほど。細胞壁がないということは、細胞壁生合成の回路を阻害することで薬効を示すペニシリンやセフェム系等のβ-ラクタム系の抗生物質(*2)は効かないということだな。しかし『生物学辞典』の文字は小さくて、老眼鏡をかけてもそろそろ厳しくなってきているようです。

それでは、マイコプラズマ肺炎という病気についてはどうか。

  • 肺炎マイコプラズマによる感染症で、患者からの飛沫感染と接触感染により拡大し、感染には濃厚接触を要する。地域での感染拡大の速度は遅い方である。
  • 病原体は侵入後、粘膜表面の細胞外で増殖を開始し、のど、気管、気管支、肺胞などの粘膜上皮を破壊する。とくに気管支、同繊毛上皮の破壊が顕著で、粘膜の剥離、潰瘍を形成する。
  • 潜伏期は通常2〜3週間で、初発症状は発熱、全身の倦怠感、頭痛など。初発後3〜5日で咳が始まり、解熱後も3〜4週間と長く続く。声がかれ、耳痛、咽頭痛、消化器症状や胸痛が見られることもある。
  • 喘息様気管支炎を呈することが多く、喘鳴が見られることも多い。中耳炎、膵炎、肝炎、溶血性貧血など合併症をともなうこともある。
  • 血液所見では白血球数は正常または増加、赤沈は亢進、CRPは陽性、AST、ALTは一過性で上昇。
  • 感染により特異抗体が産生されるが、生涯続くものではなく、徐々に減衰していく。ペニシリンやセフェム系などβ-ラクタム剤は効果がない。マクロライド系やテトラサイクリン系、ニューキノロン薬剤が用いられる。例えばエリスロマイシン、クラリスロマイシンなど。

なるほど。心当たりがあります。初発時期が9月初旬ということは、その2〜3週間前というと、お盆の時期にあたります。この頃、地域の花火大会を実施するために多くの人と接する機会が多く、マスクをしないことも少なくなかった。たぶんその頃に感染してしまったのでしょう。

また、細胞壁を持たないためにペニシリンなどβ-ラクタム系の抗生物質が効かない代わりに、細胞膜がむき出しですので石鹸や合成洗剤など界面活性剤に弱い。接触感染に対して手洗いが有効だ、ということがわかります。粘膜細胞の外で増殖し始めるわけなので、うがいも有効だということでしょう。マスク、うがい、手洗い等の古典的予防策は、マイコプラズマ肺炎の予防に関しても有効だということだな。

(*1): マイコプラズマ肺炎とは〜国立感染症研究所

(*2): 抜歯手術後に処方された抗菌薬サワシリンについて〜「電網郊外散歩道」2024年7月

 

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映画「八犬伝」を観る

2024年11月04日 06時00分11秒 | 映画TVドラマ

雨降りの土曜日、妻の発案で映画「八犬伝」(*1)を観てきました。山田風太郎の原作を映画化したものだそうで、単純に『南総里見八犬伝』のストーリーを追って映像化したものではなく、作者・滝沢馬琴と絵師・葛飾北斎の交流や息子と渡邉華山の関わりなどを織り交ぜ、馬琴の半生を描きながら、同時に八犬伝の物語をファンタジックに描いていきます。この工夫はたいへん面白いです。「われこそは玉梓(たまずさ)が怨霊〜!」という名セリフが懐かしい(*2)八犬伝のストーリーは、今の時代から見るといささか陳腐な面もありますが、作者の苦悩を対比させながら純粋な勧善懲悪の世界がドラマティックに進行しますから、その対照が鮮やかです。特に物語の終盤、26年間もかかって書き継いできた八犬伝の物語が、老齢による馬琴の失明により結末まで書き続けることができなくなってしまう。それが、早世した息子・宗伯の嫁・お路(みち)に口述筆記をさせることで大団円を迎えることができたというあたりは、史実に沿うものだけにぐっと来ます。無学なお路は「いろは」はよめるけれど、漢字はふりがななしには読めず、また書くことはできません。癇性の馬琴が親子ほど違う嫁に辛抱強く字を教えながら完結にたどり着くエピソードは、実にいい場面で、黒木華さんがいいところを全部持っていったみたい。山田風太郎の原作を読んでみたいものです。それと、予告編で吉村昭の『雪の花』(*3)が映画化され、来年の1月に公開されることを知りました。こちらも注目です。

(*1): 映画「八犬伝」公式サイト
(*2): 「辻村寿三郎展」を観る〜「電網郊外散歩道」2019年4月
(*3): 吉村昭『雪の花』を読む〜「電網郊外散歩道」2021年8月


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夜の散歩

2024年11月03日 06時00分15秒 | 散歩外出ドライブ

夕食後に、思い立って散歩に出かけました。すでに日は落ちて真っ暗で寒いです。ウィンドブレーカーに反射テープのタスキを下げて、懐中電灯を持ち早足で歩きます。空き家は真っ暗ですが人の住む家は明かりが漏れています。単身世帯は一箇所だけ明るいですが、多人数の世帯は明るい部屋が複数あります。集落から少し離れて見ると、家々の明かりが寄り添うように、田舎らしい程よい距離感で集まっているのがわかります。五本指付きソックスにくるぶしまでの短いソックスを重ねばきして、靴も快適です。たまには夜の散歩も発見があります。

 

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実りの秋・その2〜リンゴ「紅将軍」を収穫する

2024年11月02日 06時00分36秒 | 週末農業・定年農業
好天に恵まれて、リンゴ「紅将軍」を収穫しました。この品種は「ふじ」の早生種のような位置づけで、ほぼ2週間〜1ヶ月早く食べられるリンゴです。味・香りともに「ふじ」の系統で、かなり保存性も良好です。



矮性の樹が2本だけですので、収量もコンテナ1〜2個分しかありませんし、剪定も管理も不十分で、まあ正直に言って出荷できるレベルには達していません(^o^)/ したがって、自家用および親戚に送る程度で、ごく内輪で好評をいただいているという状況です。




反射シートを敷けばもう少し色づきが良くなるのですが、出荷もしないし、見た目の問題なので作業の優先順位が高くなりません(^o^)/ むしろ、知らない人が見たら、こんなに真っ白になるほど消毒して大丈夫なのかと心配になるかもしれません。これは、19世紀から使われている古典的な抗菌剤の「ボルドー液」を散布すると、リンゴの皮の表面で成分の石灰が空気中の二酸化炭素を吸収してチョークの主成分である炭酸カルシウムの薄い層を作るために白く見えるのです。この白い層の中に、銅(II) イオン Cu2+ が含まれるために、台所の流し台に使われる銅製の網がぬめりや雑菌を防ぐ働きをするのと同じで、リンゴの様々な病気に対して抗菌作用を示す、という原理です。ですから、昨今の高価で内部浸透性の高い農薬よりも、むしろ安全性は高いと言えます。




そうは言うものの、見た目的にはよろしくないので、タオルや古新聞紙でごしごしこすってボルドー液由来の白い粉を落としてやると、見た目も多少は改善されるようです。

包丁や果物ナイフで六つ割にし、芯を取り、皮を剥いて塩水をくぐらせて皿に並べ、フォークを添えて食卓に出すと、あっという間になくなってしまいます。どうやらわが家では、リンゴの栽培管理や収穫だけでなく、皮を剥くのも私の仕事と思っているふしがあります(^o^)/ まあ、美味しい美味しいと言ってくれればナントカもおだてりゃ木に登る部類ですので(^o^)/

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コーヒーと甘味〜「バターのいとこ」

2024年11月01日 06時00分45秒 | Weblog
「いつも美味しい果物をありがとう」と、娘がお菓子を送ってくれました。「バターのいとこ」という名前の美味しいお菓子です。那須の酪農家と提携して、バターを作って残った無脂肪乳を原料に作られたものだそうで、孫が通学帰りに新宿で買ってきてくれたものだそうな。



それはありがたい。ゴーフレットに定番のミルクに加え、塩キャラメルだとかあんバターだとかいろいろな甘味を詰め込んだもので、なかなかハイカラかつ食べでのある大きさのスイーツです。七十翁の爺さんは空腹時のお菓子がグルコース・スパイクを引き起こすことを考え、食事の後のデザートか、まだ血中インスリン濃度がそれほど低下していない食後2時間程度のおやつの時間にいただくことにしていますが、思わず幸せになる美味しさです。



李白クン、すねてるのかい? キミはスイーツとは無縁だものね〜。いつものカリカリに少しだけプレーンヨーグルトをたらしてあげようか? いえいえ、ミニコンポのアンプがほんのり暖かくなってるので、寒い時にはここが快適なんですよ(^o^)/

(*): バターのいとこ〜公式サイト

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