母音‐子音(三) 与那覇幹夫 □…地球は血糊を浴びて 清々しい朝一番の空に ジェット雲が東から西へ スーッと鮮やかに伸びて 瞬く間に、島を二分した。 今日もまた、この島の空には 獰猛な金属(アルミ)の鳥が、轟々飛び交い 無数のジェット雲が、隠喩か直喩か 網目(マスク)メロンの、あの白い網のように 陽ざし諸とも、島を覆うであろう。 それにしても、この島を . . . 本文を読む
現代詩(本来縦書きを横書きで紹介します!できれば縦で読んでほしい!与那覇幹夫の詩!詩集に編まれる詩の一遍)
□… 亡霊
労働者派遣法という代物を後ろ盾に
「社員だが‐社員ではない―」と
日々、何十万もの派遣社員や契約社員が
白々と差別され、寒々と浮遊する
―それが平成日本ですが
二〇〇八年六月八日午後〇時三十分ごろ
「文明とは喧騒だ」と定義するかのような
秋葉原の歩行者天国に、 . . . 本文を読む