最近ローカルの新聞を読まなくなって、身近なニュースにも疎くなっている。いわば、メディア不信の鎖国状態で気が付かなかった。収録された全作品を読んでいない。ぜひ読まなければ~。言葉とアクションにぶれがない、沖縄の島魂のような小説家の峻厳さに心打たれる。魂魄の道 単行本 – 2023/2/3目取真 俊 (著)単行本¥1,980ヤマトゥでの出稼ぎ先で、主人公は偶然、沖縄戦のさなかにス . . . 本文を読む
兼島拓也作「ライカムで待っとく」が読売演劇賞の優秀作品賞を受賞していたことに気が付きませんでした。最優秀作品賞だったら目立ったかもしれないですね。しかし、良かったです。次への一歩です。岸田戯曲賞も候補になったけれど逸しました。しかし可能性は拓かれています。1976年に初演の知念正真さんの『人類館』が78年に岸田賞を受賞して以来、それに続く受賞はまだありません。あれから半世紀近くなりました。その後の . . . 本文を読む
琉球諸語(沖縄諸語)は独立言語なのか、それとも方言なのか?宮良信詳氏は八重山出身だが、きれいな首里言葉で流暢にお話します。方言派(波照間、狩俣など)と言語派に分かれるアカデミックな研究者の中で、沖縄語の独自性を追求してこられた研究者です。お勧めの一冊です。芸能・文化『うちなーぐち しくみと解説』 一般向けの優れた文法書2019年12月8日 13:23『うちなーぐち しくみと解説』 一般 . . . 本文を読む
この特集を見ると、沖縄文学の中に戯曲(演劇作品)が含まれていないのが、片手落ちに見えます。シェイクスピアの戯曲は文学には入らないのだろうか?大城立裕は小説を書き、エッセイを書きそして沖縄芝居脚本を書き、晩年は詩劇(新作組踊)を20編以上書き上げました。詩劇作品の全部が上演されているわけではないのですが、作品は読めます。 この特集を組んだ方々のセンスの古さを、鈍さを感じます。演劇作品はけっこう秀逸な . . . 本文を読む
このブログでもすでに紹介した謝名元さんの脚本集である。ラジオシナリオが面白く引きこまれた。戯曲とも異なるラジオなどのシナリオの面白さを感じた。演劇台本とラジオドラマにした台本の違いにハットさせられた。それぞれに独創的な味わいがあることに驚いた。 芸能・文化<書評>『作品集 ファインダーの中の戦場』 戦争に翻弄される人々描く2023年3月5日 15:00<書評>『作品集 ファインダーの中の . . . 本文を読む
茂木仁史さんと古波蔵ひろみさんの博士論文を軸にした書籍である。意外と安い。手ごろに手に入る値段はうれしい。専門書は高いが舞台公演のお値段で入手できる。 <書評>『首里城の舞台と踊衣裳』 琉球芸能 多角的視点で考察 尚家文書の公開などにより、近世琉球から近代にかけての歴史学における研究成果が多く蓄積されている。琉球芸能研究でも、冠船芸能を上演における準備過程や組踊に関する...琉球新報デジタル&nb . . . 本文を読む
戦時中の沖縄県内の慰安所については、沖縄の女性たちによって掘り起こされ、県内の市町村史の中にもしっかり記録されている。その詳細は深められるべきで、慰安所に連行された女性たちについても、沖縄内で秘匿されている部分まで切開されたらいいと考えているが、微妙なグレーソーンがあるようだ。それが、第三者の視点から、ぐさりと切り込める視点から真実が明らかにされる可能性がある。 この書籍はそのような、沖縄の女性史 . . . 本文を読む