志情(しなさき)の海へ

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備忘録 ⇒ なぜ書くか、何を書くか 沖縄文学は何を表現してきたか

2023-07-12 22:31:21 | 書評
この特集を見ると、沖縄文学の中に戯曲(演劇作品)が含まれていないのが、片手落ちに見えます。シェイクスピアの戯曲は文学には入らないのだろうか?
大城立裕は小説を書き、エッセイを書きそして沖縄芝居脚本を書き、晩年は詩劇(新作組踊)を20編以上書き上げました。詩劇作品の全部が上演されているわけではないのですが、作品は読めます。
 この特集を組んだ方々のセンスの古さを、鈍さを感じます。演劇作品はけっこう秀逸な作品が並んでいますよね。沖縄演劇論をしっかりまとめる必要があるようです。前から思ったままだが~。演劇作品のエキスは物理的な力があるかと考えています。ギリシャ演劇から現代劇までの通史を見ても、また沖縄演劇史を概観しても、その中に込められているのは、現代を鋭く風刺し、問題提起していますね。世界は劇場、あなたもわたしも劇場の主人公ですね。

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なぜ書くか、何を書くか 沖縄文学は何を表現してきたか
又吉栄喜・大城貞俊・崎浜慎[編]
2,500円 +税  インパクト出版会
ISBN: 978-4-7554-0329-3        2023年5月31日発行

沈黙と記憶とことばが交差する沖縄文学。沖縄文学を担う38人の執筆陣による書き下ろし。
「現実の裂け目から引っ張り出したものは、人類共通の認識、生き方です。巨大な悪が見え隠れしている現代、私たちも偉大な悪人を創造すべきかもしれません」(又吉栄喜・巻頭言から)

なぜ書くか、何を書くか 沖縄文学は何を表現してきたか
目次

巻頭言 又吉栄喜

第Ⅰ部 「沖縄文学を考えるシンポジウム」から 沖縄文学の過去・現在・未来
 第一章 基調報告
 「言葉の力を求めて — 沖縄文学の特質と可能性」 大城貞俊
 第二章 パネルディスカッション「沖縄で文学することの意味」
  コーディネーター……崎浜慎
  パネリスト……富山陽子 トーマ・ヒロコ 安里琉太 屋良健一郎

第Ⅱ部 なぜ書くか、何を書くか/小説の現場から
 竹本真雄 国梓としひで 玉木一兵  富山陽子 長嶺幸子 野原誠喜 森田たもつ 伊礼英貴 上地隆裕 石垣貴子 加勢俊夫 平田健太郎 芳賀郁 崎浜慎 赤星十四三 あずさゆみ 崎山麻夫  

第Ⅲ部 なぜ書くか、何を書くか/詩歌の現場から
 第一章 詩の現場から
 八重洋一郎 高良勉 伊良波盛男 上原紀善 松原敏夫 うえじょう晶 新城兵一 下地ヒロユキ トーマ・ヒロコ 西原裕美 芝憲子 宮城隆尋
 第二章 短歌・俳句の現場から
 仲本瑩 平敷武蕉 安里琉太 名嘉真恵美子 髙良真実 佐藤モニカ おおしろ建 屋良健一郎

あとがき 崎浜慎(編集委員)

付録
1 執筆者プロフィール
2 刊行・編集委員


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