この二つの「琉球歌劇」作品の中に登場するジュリ(遊女)は重要な役柄ですね。前近代の琉球の諸相を近代の沖縄芝居の作者・戯作者が描いて見せた世界です。
遊廓は琉球王府時代から近代にかけてとても重要なトポスだったのですね。
この歌劇を演じるメンバーは『琉球歌劇保持者』と伝承者のみなさんです。みなさん、70代、80代と年齢が高いのですね。伝承者のみなさんにはしっかり頑張ってほしいものです。組踊の伝承者の面々が歌劇も史劇も素敵に演じている現況を見ると、その壁はどうなのだろう。芸は越境しあっている沖縄の現況ですね。
組踊の女形は芝居(史劇、歌劇)の女形も演じることが可能な沖縄芸能ですね。若衆と女形は同じ役者が演じることが可能ですね。男形の美形の女性舞踊家もいますね。比嘉いずみさんとか、花岡尚子さん、比嘉一恵さん、皆女性だけの芝居劇団「うない」のメンバーですね。
舞踊にたけ、器楽(歌・三線、筝曲、胡弓、笛、太鼓)にたけたオールランドの芸能者がけっこう多い沖縄ですね。凄いです。