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 カズオ・イシグロが学生たちになぜ小説を書くのか、話している!Kazuo Ishiguro

2017-10-05 23:57:33 | 表象文化/表象文化研究会

なぜ小説を読むのか、なぜ小説を書くのかとの問いで話を始めていますね。この動画を学生と共有できたらいいですね。エッセイでも歴史でもなく、なぜ小説なのか?どうして作家になったのか、個人的な体験を語っています。

バックグランドを語っています。日本人だけど、イギリス人です。長崎で育った。伝統的な日本人の社会に過ごしたが5歳にイギリスに移住した。15歳に日本に戻ると思っていた。小説に関心を持っていて、22、23歳にフィクションを書き始めた。リサーチをするのではなく、秘密の日本、日本を小説に埋め込む。記憶を残すために小説を書いた。感情や空気や環境、記憶の中の日本を小説に刻んだ、心の中の日本、頭の中の日本を書いた。書き残した。個人的な経験を書いた。自伝のように書いたのではない。第二次世界大戦後の日本である。自伝は関心なかった。記憶に浮かぶ日本を書いた。

ハードな事実認識に基づく歴史やエッセイではなくなぜ小説か。記憶の中の日本、メモリーと現在。子供時代の自分と記憶、特別なエネルギーが働いている。2冊の個人的な記憶の世界の日本を書いた後、自分の世界は安全だった。1980年に日本は世界でよく知られていなかった。私の小説のスタイルに異なるものを感じた西欧の人々。読者のリアクション。普遍的な批評や反応。表象はとても英国的な社会だが、ホーキングも認めた。物語、セッティングは変えられる。異なる場所に物語をタイムスリップできる。SFも可能だ。中世のセッティングもできる。

シンプルな文章。全世界がそこに籠められる。アイディアはどの場所でも可能だ。完璧な執事になりたい男性。アイディアは動く。柔軟だ。選択の自由。

 

Kazuo Ishiguro

https://youtu.be/J1WrM-d8Sx8

 Never let me go ←臓器ドーネーションの問題。責務、心の中に罪意識がある。フィクションは異なる世界を創造できる。イマージネーションによる世界の構築。異なる世界の構築が可能なフィクション。

ナン・フイクションではできないものがフィクションでできる。プロットではなく内的世界を描いていく。記憶を糧にする。信頼できないことはフイクションの鍵になる。全社会が嘘をつくことに興味がある。メタファーが重要。ドラゴンの物語、記憶喪失する社会の物語。ドラゴンの存在。ドラゴンの息が記憶を失わせる。ドラゴンと闘う。記憶を取り戻す闘い。フィクションは嘘である。真実は?作られた物語・メタファー、真実は、フラットではない。歴史を通して人々は物語を話してきた。ドイツがフランスを侵略したのようなフラットな真実を越えるもの、を小説は伝える。異なる真実。単なる事実には欠ける物を埋める小説。感情の世界。

なぜ小説か?単に娯楽ではない。感情を伝えたい。知的に、正確に何かを伝えるのではない。何か大きなもの、感性、何か重要なもの、人類として共有できる何か、感性を共有する何か。Feeling!Share our emotion!


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