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身体表象にみる「組踊の系譜」をまとめてみたい【沖縄の古典芸能を考える】シンポだった!

2013-01-14 20:47:30 | 琉球・沖縄芸能:組踊・沖縄芝居、他

去年2月と3月に開催した「組踊の系譜」関連のシンポジウムをまとめた冊子は、最初できた物にミスが散見したのでまた改めて少し中身をきちんとして1月以内には関係者にお渡しできると思う。天野先生にも改めてチェックしていただいた。狩俣恵一先生の論稿も実にインパクトがあり、わたしがパワーポイントで紹介した中身に肉付けされている。熱い論議も田場裕規さんが書くように「かなり白熱した議論の中心にあったのは三間四方の舞台か四間四方の舞台かということであった。歴史的な考察の主張が組踊の伝承の現在性とが真っ向から衝突するという議論は、今疑いなく組踊の身体技法を継承している実演家を蚊帳の外に起き、不毛な議論に堕した」の評価が出るほどで、氏もたしか最後まで参加されていた。ただ不毛の議論に堕したはどうかと思う。「劇場と社会」のテ―マだが不毛だったと田場さんが断言するものではなかった。「組踊の系譜として人類館まで引っ張った研究の一環としてのシンポジウム」だったし、小さな疑問が大きな波及効果を生み出すきっかけにもなっていると、自負している。

パネラーは人間国宝の宮城先生にもお願いした。残念ながら同じ日に公演がありそれはかなわなかった。だから当初から実演家を排除する意図で取り組んだシンポではない。一回目のシンポは若い実演家お二人に登壇していただいた。伊良波さゆきさんと玉城盛義さんだ。まぁ二つのシンポは今回以前よりきちんとした物が活字化されるので、是非読まれてください。

ところで狩俣先生の基調講演の中身には何か所か疑問が起こった。認識の矛盾も提示されている。その辺をここで指摘するつもりはない。庶民の身体の芸能や琉歌及び三線は士族の音楽もそうだが、また額縁劇場が1951年の沖縄劇場以降とかどうなんでしょうね。士族層の身体のセンスも庶民の身体性とかもっとディテールが提示されるべきだろう。沖縄歌劇?ウチナーグチ(沖縄口)は沖縄語がいいと思うのだがー。

身体性、身体(表出)に見る組踊の系譜について論稿を書いて見たいと思う。組踊の身体の表現(表出)などがどう沖縄芝居に継承されたのかまた演じた役者の身体表現なども今回の沖国大チームとは別の形態で取り組んでみたいなどと思った。身体による表現・表出がどう変容していったのかなども含めてーー。

ところでインパクトのある舞台の創造はかなり異なっていた。舞台の出入りを意図的に三か所作っている。このような舞台(三間四方)を設営したその根拠はしかしはっきり出されてはいなかった。全く新しい設営である。新しい舞台創造の試みは面白いが従来の試みへの批判的試みと言えるのだろう?しかし研究上演として面白いと言えよう。

ただ従来の三間四方の舞台を劇場の中に入れ込み、三方から舞台を観賞する組踊劇場を見てみたいと思う。


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