志情(しなさき)の海へ

かなたとこなた、どこにいてもつながりあう21世紀!世界は劇場、この島も心も劇場!貴方も私も劇場の主人公!

満年齢と数え年齢、戦前の方は「数え」でお話しされたり、記録に残っているのですね!

2015-03-31 12:44:42 | ジュリ(遊女)の諸相:科研課題

              (劇団乙姫の稽古風景、中央の上間初枝さんが凛々しいですね!間 好子さんは情熱そのものですね!)

年譜作成に当たり、自伝を読むと、何とすべて数え年齢でお話しされているのだと、ハットした。しかし、満年齢で年譜は作成されていたりで、正確にある方の人生を追いかけるのは大変だと思っているところ。数人の方々の人生を見ているのだが、ほとんどお話しは数え年齢ですね。満年齢との整合性がとわれている。それにしても、書かれた論稿なり、個人の人生記録を丁寧に地図を見ながら見ていると、また今まで見えなかったことが見えてくることに驚いている。地に足がつく理解と文字の上の理解の差だが、人は生きてきた時間を振り返るゆとりなく逝ってしまうものだろうか?

場所に立つという意味は大きい。たくさんあった露天劇場にしてもその場所に立つと、全く姿が変わっていても、何か訴えかけてくるものがあることに気付く。語られることなく消えた多くの物語なり体験・経験があるに違いない。現在の現象も日々変容していく。変わる物と変わらない物がある。事象なり物象、現象つまり物や風景は変わっても変わらない物がある。

変わらない物、見えない物、イメージや信仰や思念、信念、それもことばに形に行動には出来るね。多くの記憶に刻まれたものを形にしていく努力が問われる。現在80歳以上の戦争を体験してきた世代の物語を多く映像やことばに残すことが必須な状況だ。

ただ秘匿されても表象から浮びあがってくる真実もあると言えるのだろう。多くの写真がある、絵画がある、スケッチがある。それらを出来るだけ物証としても論文に取り上げたいと考えているが、限界もあるかもしれない。映像一つでも、その10分でも細かく分析していくことが大変だと分かる。小さな島の大きな経験が溢れている。

女性だけの劇団乙姫の52年を網羅するのも一冊の書物ではおさまらないものがある。辻遊郭にしても上原栄子さんの書物が大きな存在価値を持っているのだが、他にもまた書かれるべき物語があるにちがいない。船越義彰さんの物語小説もあるね。氏の本はすべて丁寧に読み込む必要があるのだと、今更ながら、澄んだ目で行間を感じ取らなければと思う。真喜志きさ子さんはまた優れた感性で新たに辻遊郭とそこに生きた女性たちの物語を浮かび上がらせるに違いないと期待している。

沖縄の英雄、瀬長亀次郎さんと「乙姫」の関わりも興味深い。1948年に舞踊団の上間郁子団長の女性たちを奄美まで引率している。瀬長さんの和らかさが感じられる。氏がまた50年代に連れ合いの他に素敵な女性と愛し合って子供が生まれたにしても、「情」を大事にしていたのだと分かるが、辻社会の延長としての戦後の10年、あるいは今に続く二重規範性が貫かれている人間の属性として捉えることも可能かもしれない。性=聖の信仰もあるのだと船越さんは『永遠の樽金』の巻頭で書いている。世界史、民族学、宗教史、人類学に網羅されている。

雑談でした!

英文論文、書き直そう!何とか付け足して、NATIVE CHECKを受けて送ろう。問題があればまた修正する必要があるかもしれない。アジアの研究者による英文論稿をまとめることは今後の基礎的データ(近代がテーマゆえに)としても必要。沖縄をアジアの中で主張したいので、あえて、取り組みたい。英語だと関心を持つ世界の読者とまた共有できる。

(下の写真はお勧めの『永遠の樽金』の中からです!間 好子さんは稀有な舞踊家&役者でした。100年に1人の逸材でしょうか?上間郁子さんもまた100年に1人の女傑だと間さんはお話しされていますね。お二人があって「劇団乙姫」だったのでしょうか?上間初枝さんは男役で多くのフアンを引き付けました。)

 

 


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