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西洋と日本、「家父長制」から読み解く女性抑圧の歴史『女性差別はどう作られて来たか』は小冊子だが分かりやすかった!

2021-04-09 23:22:57 | ジェンダー&フェミニズム
宗教に呪縛される西洋の女性差別と日本との比較は興味深かった。しかし仏教などの女性差別などは取り上げていないですね。明治以降に西洋的な父権的家父長制が入ってきたと紹介されています。男性という生物的属性を根拠とする権力へなんですか。なるほどです。

日本のジェンダーギャップがなぜ世界的に悪い位置にあるのか、性別分業による家父長制構造の問題が指摘されています。家父長制は男性が権力を持って様々なことについて決定しそれに女性が従う体制です。今の日本は「政治や経済の重要事項」を男性が決定し、女性がそれに従う家父長制が成立している、と著者の中村敏子さんは結論として書いています。社会的な決定権を男性が握る家父長制をどう改革していくか、問われています。⇒女性が自分として生きられる社会へと提唱です。

コロナというパンデミック(プランデミック?)の中で女性の自殺率が増加しています。政治、経済領域における女性の自立(律)的な社会活動を阻害している日本のいびつな構造が指摘されています。

社会を考える3つのモデル:世帯主モデル、性別中立モデル、性別公平モデルが紹介されていて、日本は世帯主モデルで、スウェーデンやオランダは性別公平モデルです。男女が平等に働きながら家族生活にも関わるシステム。ワークライフ・バランスを考えた社会で、ジェンダーギャップ指数で上位を占めている国々です。

日本の世帯主モデルも壊れつつあるとのこと、女性が多く働くようになっているからです。さて日本のジェンダーギャップはいつどのように改善されるのでしょうか?西洋では男女間の家父長制《差別)はキリスト教が根本にあり、日本は家を中軸にした家父長制《夫婦間の協同的関係?》が西欧的な近代化の中で男性だけが社会に進出して性別分業が社会的に拡大していったと纏められています。

政治・経済領域に女性たちが大いに進出することですね。家族への福利厚生(福祉サービス)には国家がもっと助成する必要もあります。手頃に読める本です。あくまで法律の観点から家父長制(女性抑圧)の系譜が分かります。

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