たのしい夢日記

京都奈良寺社巡り・思い出・読んだ本…日々のあれこれを写真と共に。

そっち?(北海道帰省小話)

2011-08-12 14:55:28 | 母の記憶


5年ぶりの帰省。

父がお世話になっているおうちへ、京都の和菓子を手土産に行ってくる。
母校の近くである。



お世話になっているTさん宅、帰宅されたばかりのTさんと奥様が出てこられる。
「いつもお世話になって…」と言う話から、奥様がこんなことを言われる。

「前に来られた時変なこと言ってごめんなさいね~」

前、というのは5年前、同じくお盆休みにこのおうちを私が訪ねた時のことだ。
「ドアが開いてくみこさんが見えた時お母さんにかぶって見えてねえ…」

そうそう、「亡くなったおかあさんにそっくり、声なんか、こうして横を向いていたらおかあさんがそこにいるみたいだよ…」と言われたのだ。

私は父親似で、母には全然似ていないのだが…子供のころの写真を見てみてもさっぱり似ていない。それでも40過ぎてから、母に似ているといわれることもあるようになったので、別に気にもとめていなかったのだ。



「私ねえ…霊感あるもんだから…お母さんが一緒に、くみこさんに乗っかって来たんだわ、ってわかってねえ…それで動揺しちゃって、ヘンな事いっちゃってねえ…」

えっ、そっち方面の話

「かぶって見えて…」というのは、似ていてかぶる、というのでなくほんとに私に母がかぶさって見えたのか

私は霊感も何もないものだから、母がかぶさっていようがおぶさっていようが全然気が付かないんだけど…

当時は父が病院でこけて、足を怪我して入院していたので、亡くなった母が特別お世話になっているTさんに挨拶したいと思っても不思議ではないかも。

「今日はね、くみこさんだわ。まったくの」

今回はかぶさってなかったようだ。

以前に父が送ってくれたビデオに、「北見菊祭り」にこちらのお二人と行ったときにTさんが撮ってくれたものがあった。店でDVDに落としてもらい、時々観ているのだが…母が元気で外に出られた最後の様子なのだ。
奥様の話ではそれは11月頃のこと、母はその後、すぐ調子が悪くなり入院、翌3月には亡くなってしまったので。

「今だから言うけど、お母さんもう時間がないと思うから、一緒にどこか行けるのはこれで最後になるから、連れてって、ってお父さん(Tさん)に頼んでねえ…寒かったからどうかな、って言ってたんだけど、毛布積んで行ってね」

録画の様子では母は元気そうで、菊を愛でたり、たまたま表れたキタキツネに喜んでいる様子が映っている。楽しい思い出を作ってくださり、その上記録にも残してくださったご夫婦にはいくら感謝してもし足りない。

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする