昨日受けて来たセミナー(市民公開講座)のお話。
特に面白かったのは、麻布大学の獣医学部 動物応用科学科 伴侶動物学研究室 准教授である
菊水健史先生の「イヌの社会性を知る~イヌの認知と発達の行動学」という講義。
同じ動物行動学を研究する者として、うちのボスとも知り合いで
私は、大学院生の女の子といっしょに参加したんですが
後で、ボスに菊水先生も紹介してもらいました。
さて、講義のなかで印象に残ったことを少し書きますね。
ただし、すべて「私というフィルター」を通しているので
同じ講義を聴いた方でも、違う印象を持たれているかたもいるかもしれません。
ここに書くのはあくまでも、菊水先生の講義を聞いた「風ママ論」ということで読んでね。
まず、「イヌはよく遊び、よく楽しむ動物である」ということ。
これは動物行動学から考えても、面白く特異な存在であるらしい。
野生動物では、幼齢期(子ども時代)に遊びの行動がみられることがあっても、オトナになってから
みられることはまずないらしい。
でも、ワンコは子犬時代はもちろん、2歳になっても5歳になっても
おもちゃで遊んだり、飼い主さんと戯れたりしますよねー。
これは「ネオテニー」とよばれるもので、オトナになっても子どものように振る舞ったり
遊んだりする行動なんだそう。
これが見られるのは、地球上の動物で3種類。
イヌ
ネコ
ヒト
だそうです。
もしかしたら、この「ネオテニー」。
つまりオトナになってからも遊び心があるってことが「生活を楽しむ」ということに繋がって
「生活を楽しむ」ことができる種族同士だと、異種族でもいっしょに生活できるのかも。
そう考えると、イヌとネコだけが、動物の中でも
自然なカタチで人間と家族のように暮らしているのも納得かも。
そして講義では「遊びが脳を育てる」という話もされていました。
確かに、人間の子供は、遊びを通じて脳を活性化させていて、いろいろと楽しみながら学んでいきますよね。
ワンコだっていっしょだし。
ニャンコだって、きっとそうなんでしょうねー。
遊んで楽しい時には、脳からエンドルフィンが出るので
特にいっしょに遊んであげることは、イヌと飼い主の絆を高めることに繋がるとか。
絆の形成には、ドーパミンとオピオイドが必要で
いっしょに遊んでいる時に、イヌも飼い主の脳も、それらが分泌されるので
お互いに絆を感じて行くんだそう。
なんとなくは、わかっていたけれど
脳科学的に説明されると、なるほどーと思っちゃいました。
多分これって、人間の親子でも、ニャンコと飼い主でも、いっしょなんでしょうねー。
ただし、絆ができると
そのパートナーを失った時、そのストレスは多大なものになるとか。
ペットロスは、その表れみたいです。
そして講義の内容は、イヌの起源へ。
イヌは、オオカミと同種だったのが分岐して、誕生したといわれています。
それがまた、最近100年ほどに前に、第2分岐があり現在に至っているそうです。
「第2分岐」って何?! って感じですよね。
人間が意図的に生み出した犬種が誕生し始めた時を刺すようです。
多分、それまでは古代犬と呼ばれる日本犬のような自然なままの犬種が主だったんでしょうが
それからの100年で、人間の用途に合わせて、多種多様の犬が誕生しました。
日本人の感覚からすれば
「大自然=神」という風土があり、犬も猫も人間も大自然の中の一部という考え方があり
自然のままの姿がイチバン!!という思いが強い。
だから、日本で登録されている犬種は、人工的に生み出した犬種ではなく
もともとあった、犬種を絶滅させないよう守るために登録されているものが多い。
しかし、西洋の犬はまるで逆。
「人間が求めるカタチに犬を改良する」ということが進められたんですよねー。
そういうことを考えても、日本犬と西洋の犬はかなり違うんだろうなー
とうすうす思っていました。
だって性格だって、気質だって全然違うもん。
特に風は、日本犬的っていうか柴っぽい性格だし、洋犬とはかなり違う面をもっているもん。
現在、犬種は400以上あり、おおまかに猟犬タイプとか、○○タイプとか別れていますが
2003年発表の犬種別で遺伝子を調査したイヌのドラフトシーケンスの結果を見ると
遺伝子的に、犬は大きくわけて4つのグループタイプがあるそうです。
遺伝子的に一番オオカミに近いのが、我ら日本犬!!
ルックスでは、シベリアンハスキーとかがオオカミっぽいんですが
もちろんハスキーも同じグループで、チャウチャウとかもこのグループです。
でも、その中でも登録されている犬種の中でイチバン
オオカミに近い犬種は、柴犬だったそうですよー。
カラダは、小さいのにね。
風ちゃんは、雑種だけど、絶対にこのグループだわ。
多分、鈴ちゃんも。
次のスグープは、マズルがシャープな
コリーやボルゾイ、サルーキーなどのグループ。
そして、3番目のグループは、レトリバーやアメリカンコッカースパニエルなど、よくペットで飼われている洋犬が多い。
そして、イチバンオオカミの遺伝子から遠いのは
マスティフとかボクサーとかの犬種グループだそう。
私は、この講義を聴きながら
ふと、以前ナショナルシオグラフィックチャンネルで見た
犬の特集を思い出した。
「犬の脳は、オオカミよりも小さい。
それは、オオカミよりも退化したということではなく、
警戒心を司る部分が必要なくなり、その部分がなくなったからである」と
いったナレーションが入っていたと思います。
また、「オオカミは仲間の残した匂いから、危険を察知する能力がありますが
犬には見受けられれません」
といったナレーションも。
おいおいおい! うちの風ちゃんは警戒心もたっぷりあるし
仲間の残した足跡を匂って、危険だって察知するで!!
犬にもいろいろおるねんで!!
洋犬中心にナレーションを作ってへんか?!!
とテレビに向かってつっこみました。
でも、昨日の講義を聞いていて、柴わんこをはじめとする古代犬グループは
オオカミのように警戒心を司る脳が残っていて、脳自体も大きいんじゃないの?!
なんとなく、私はそう思ったのでした。
まぁ、これは遺伝子的な話。
次の講義では、実際ペットを飼っている人のアンケートの話がなされました。
そこで「人への不安行動が多い」犬種として
1位 チワワ
2位 ミニチュア・ダックスフント
3位 トイ・プードル
があげられました。
ちなみに柴犬は4位、ボーダーコリーが5位でした。
逆に、人への不安が少ない犬種には、ウルフハウンド、ハスキー、ゴールデントレリバーが。
ということは、不安行動と遺伝子のオオカミへの近さとは関係がないんだなーと。
ちなみに「人への攻撃」が多い犬種は、何だった思います?!
1位 チワワ
2位 ポメラニアン
3位 ミニチュア・ダックスフント
だったそうです。
最後まで読んでくださってありがとうございます。
写真は、お手をする鈴ちゃんでーす。
ワンコは奥が深いなーに、ポチっをお願いします。
←すみませんが両方押してください→にほんブログ村
いつも押してくださって、どうもありがとうございます。
風ちゃんと鈴ちゃんの応援よろしくお願いします。
特に面白かったのは、麻布大学の獣医学部 動物応用科学科 伴侶動物学研究室 准教授である
菊水健史先生の「イヌの社会性を知る~イヌの認知と発達の行動学」という講義。
同じ動物行動学を研究する者として、うちのボスとも知り合いで
私は、大学院生の女の子といっしょに参加したんですが
後で、ボスに菊水先生も紹介してもらいました。
さて、講義のなかで印象に残ったことを少し書きますね。
ただし、すべて「私というフィルター」を通しているので
同じ講義を聴いた方でも、違う印象を持たれているかたもいるかもしれません。
ここに書くのはあくまでも、菊水先生の講義を聞いた「風ママ論」ということで読んでね。
まず、「イヌはよく遊び、よく楽しむ動物である」ということ。
これは動物行動学から考えても、面白く特異な存在であるらしい。
野生動物では、幼齢期(子ども時代)に遊びの行動がみられることがあっても、オトナになってから
みられることはまずないらしい。
でも、ワンコは子犬時代はもちろん、2歳になっても5歳になっても
おもちゃで遊んだり、飼い主さんと戯れたりしますよねー。
これは「ネオテニー」とよばれるもので、オトナになっても子どものように振る舞ったり
遊んだりする行動なんだそう。
これが見られるのは、地球上の動物で3種類。
イヌ
ネコ
ヒト
だそうです。
もしかしたら、この「ネオテニー」。
つまりオトナになってからも遊び心があるってことが「生活を楽しむ」ということに繋がって
「生活を楽しむ」ことができる種族同士だと、異種族でもいっしょに生活できるのかも。
そう考えると、イヌとネコだけが、動物の中でも
自然なカタチで人間と家族のように暮らしているのも納得かも。
そして講義では「遊びが脳を育てる」という話もされていました。
確かに、人間の子供は、遊びを通じて脳を活性化させていて、いろいろと楽しみながら学んでいきますよね。
ワンコだっていっしょだし。
ニャンコだって、きっとそうなんでしょうねー。
遊んで楽しい時には、脳からエンドルフィンが出るので
特にいっしょに遊んであげることは、イヌと飼い主の絆を高めることに繋がるとか。
絆の形成には、ドーパミンとオピオイドが必要で
いっしょに遊んでいる時に、イヌも飼い主の脳も、それらが分泌されるので
お互いに絆を感じて行くんだそう。
なんとなくは、わかっていたけれど
脳科学的に説明されると、なるほどーと思っちゃいました。
多分これって、人間の親子でも、ニャンコと飼い主でも、いっしょなんでしょうねー。
ただし、絆ができると
そのパートナーを失った時、そのストレスは多大なものになるとか。
ペットロスは、その表れみたいです。
そして講義の内容は、イヌの起源へ。
イヌは、オオカミと同種だったのが分岐して、誕生したといわれています。
それがまた、最近100年ほどに前に、第2分岐があり現在に至っているそうです。
「第2分岐」って何?! って感じですよね。
人間が意図的に生み出した犬種が誕生し始めた時を刺すようです。
多分、それまでは古代犬と呼ばれる日本犬のような自然なままの犬種が主だったんでしょうが
それからの100年で、人間の用途に合わせて、多種多様の犬が誕生しました。
日本人の感覚からすれば
「大自然=神」という風土があり、犬も猫も人間も大自然の中の一部という考え方があり
自然のままの姿がイチバン!!という思いが強い。
だから、日本で登録されている犬種は、人工的に生み出した犬種ではなく
もともとあった、犬種を絶滅させないよう守るために登録されているものが多い。
しかし、西洋の犬はまるで逆。
「人間が求めるカタチに犬を改良する」ということが進められたんですよねー。
そういうことを考えても、日本犬と西洋の犬はかなり違うんだろうなー
とうすうす思っていました。
だって性格だって、気質だって全然違うもん。
特に風は、日本犬的っていうか柴っぽい性格だし、洋犬とはかなり違う面をもっているもん。
現在、犬種は400以上あり、おおまかに猟犬タイプとか、○○タイプとか別れていますが
2003年発表の犬種別で遺伝子を調査したイヌのドラフトシーケンスの結果を見ると
遺伝子的に、犬は大きくわけて4つのグループタイプがあるそうです。
遺伝子的に一番オオカミに近いのが、我ら日本犬!!
ルックスでは、シベリアンハスキーとかがオオカミっぽいんですが
もちろんハスキーも同じグループで、チャウチャウとかもこのグループです。
でも、その中でも登録されている犬種の中でイチバン
オオカミに近い犬種は、柴犬だったそうですよー。
カラダは、小さいのにね。
風ちゃんは、雑種だけど、絶対にこのグループだわ。
多分、鈴ちゃんも。
次のスグープは、マズルがシャープな
コリーやボルゾイ、サルーキーなどのグループ。
そして、3番目のグループは、レトリバーやアメリカンコッカースパニエルなど、よくペットで飼われている洋犬が多い。
そして、イチバンオオカミの遺伝子から遠いのは
マスティフとかボクサーとかの犬種グループだそう。
私は、この講義を聴きながら
ふと、以前ナショナルシオグラフィックチャンネルで見た
犬の特集を思い出した。
「犬の脳は、オオカミよりも小さい。
それは、オオカミよりも退化したということではなく、
警戒心を司る部分が必要なくなり、その部分がなくなったからである」と
いったナレーションが入っていたと思います。
また、「オオカミは仲間の残した匂いから、危険を察知する能力がありますが
犬には見受けられれません」
といったナレーションも。
おいおいおい! うちの風ちゃんは警戒心もたっぷりあるし
仲間の残した足跡を匂って、危険だって察知するで!!
犬にもいろいろおるねんで!!
洋犬中心にナレーションを作ってへんか?!!
とテレビに向かってつっこみました。
でも、昨日の講義を聞いていて、柴わんこをはじめとする古代犬グループは
オオカミのように警戒心を司る脳が残っていて、脳自体も大きいんじゃないの?!
なんとなく、私はそう思ったのでした。
まぁ、これは遺伝子的な話。
次の講義では、実際ペットを飼っている人のアンケートの話がなされました。
そこで「人への不安行動が多い」犬種として
1位 チワワ
2位 ミニチュア・ダックスフント
3位 トイ・プードル
があげられました。
ちなみに柴犬は4位、ボーダーコリーが5位でした。
逆に、人への不安が少ない犬種には、ウルフハウンド、ハスキー、ゴールデントレリバーが。
ということは、不安行動と遺伝子のオオカミへの近さとは関係がないんだなーと。
ちなみに「人への攻撃」が多い犬種は、何だった思います?!
1位 チワワ
2位 ポメラニアン
3位 ミニチュア・ダックスフント
だったそうです。
最後まで読んでくださってありがとうございます。
写真は、お手をする鈴ちゃんでーす。
ワンコは奥が深いなーに、ポチっをお願いします。
←すみませんが両方押してください→にほんブログ村
いつも押してくださって、どうもありがとうございます。
風ちゃんと鈴ちゃんの応援よろしくお願いします。
この鈴ちゃんなかなかわかいいでしょ。
私のお気に入りです。
ガムを与える前に
「お手」とやったら
この笑顔でお手してくれました。
フォラオ・ドッグ?
そうですね。似てますね。
警戒心が強い=家族以外の人間に心を許すのに時間がかかる・・・。
みたいな感じかなーと、思って聞いていました。
秋田犬ももちろん、このグループで
忠犬が多いのも特長かも。
逆に、オオカミっぽさがない
マスティフやボクサーは、恐いもんナシのグループなのかもですねー。
講義では、ワンコたちが遊ぶ姿も
みせていただいたんですが
洋犬と和犬では、遊びの手の合い方が違うのか、洋犬は洋犬同士
和犬は、和犬同士の方が
お互いによく遊ぶみたいな話も。
そういえば、風が喜んで遊ぶのは
いつも柴わんこさんか、和犬の雑種さん。
ラブラドールさんともよく遊びましたが
今でも反応するのは、和犬さんたち。
似ているところが多い方が
遊びやすいのかも。
ルックスなどのイメージからいうと
シベリアンハスキーなどの方が
絶対似ていると思うんですが
DNA調査では、柴だったそうなんです。
意外ですよねー。
洋犬は、すべての人に対してウエルカムで、愛想できたりするワンコも多いけれど
うちの2ワンコを見る限り、相手が誰かによって、態度を変えたりするし
風なんかは、カラダを触られるのが
根本的に好きじゃなかったりするんですよね。
そのあたりもオオカミの遺伝子?って思ったりします。
そういうところも、愛すべきところなんですけど
ただしワンコは、学習能力が高いので
育て方によって、多少は違ってくるんでしょうねー。
オオカミは、群れの仲間をとっても大切にする動物。
今の生活に置き換えると、自分の家族(いっしょに暮らす人間)をとっても大切にするということ。
柴などの日本犬は、そういういいところを
併せ持っているような気がしまーす。
そうなんですよー。
鈴の耳って
どんどん大きくなっている気がします。
風ママは相変わらず勉強家ですね。
尊敬します。
さて、鈴ちゃん、なんかエジプトの壁画に
描かれているようなワンコと同じ耳ですね。
高貴な感じするする~!
最近表情が柔和になってきましたね。
すっかり打ち解けてきたのかなぁ?
なんだか嬉しいです。
学術的なことを、ママさんが噛み砕いて教えてくださり、良くわかります。
人への不安行動アンケートは、人気、飼育されてる頭数にもよるのかな、って思っちゃいました。
鈴ちゃん、カメラ目線(*^_^*)
ぽちっ×2
犬のことはいくら聞いても興味深いですね。
最近はとっても人懐こい柴ちゃんにたくさん会いますが、やはり一番狼に近いのですね。
鈴ちゃん、カメラ目線ですね。
いよいよモデル業が板についてきたかな?
とってもかわいい!
でも、もなかと比べて慎重さがあるような…それは警戒心のためかしら。
鈴ちゃん、お目目パッチリ良いお顔ですね。
ワンコの世界ってホントに謎がいっぱいなんですね。ワクワクします。
バービーちゃんみたい。色気感じるね