日伊文化交流会

サークル「日伊文化交流会」は板橋区で生まれ、元東都生協登録サークルとしてイタリア好きの人たちが集まり楽しく活動しています

「私は東ドイツ(DDR)に生まれた 壁の向こうの日常生活」を読みました(フランク・リースナー著)

2023年06月08日 | ドイツ語・独検

「私は東ドイツ(DDR)に生まれた 壁の向こうの日常生活」を読みました(フランク・リースナー著)

 

リースナー先生の東ドイツのセミナーを何回か受けたことがあり 読んでみました:

ベルリンの壁のこと 東ドイツ(DDR)のこと 日常生活 シュタージについて等 詳しく書かれています

著者は 壁崩壊後に日本に来たため 旧東ドイツの記憶が 統一後のドイツに住んでいない分だけ よりはっきりしているとのこと

 

また 旧東ドイツでは 専業主婦は旧西ドイツに比べて圧倒的に少なく パートではなくフルタイムでの勤務が普通でした とにかく労働力が足りなかった (働く主婦は西4~5割 東8~9割くらい)

そのため 働き盛りの将来有望な若者たちが 国境を越えて西側に出てゆくのを防ぐために ベルリンの壁を作ったのですね

結婚して子供がいるカップルは すぐに住居が割り当てられて家に住めたし色々な手当もあった なので20代でどんどん結婚してゆくのですよね だいたいはディスコで知り合ったりとか... 

ドレスデンに壁崩壊前に行った時も 女性の市電運転手さんが運転していました (日本も少子化対策で家くらい住めたらいいのに!?)

出産費用の無償化 児童手当 時短 結婚クレジットという無利子の貸付(3人目で返済義務消滅)  ベビーイヤー 家庭の日(有給休暇) 

失業もほとんどなく その代わりに職業選択の自由も少なく 適材適所でもなく 西側に逃げる人が多かったのですね いわゆる頭脳流出... 兵役義務についても詳しく書かれていました 長くいると後の人生有利だが それを享受する前に壁が崩れてしまい...

統一後の混乱の中で 新体制に順応できない 特に高齢の方は厳しい状況に置かれていました 私も見てきました 若い方は新体制になじみ  道を切り開いてゆきました 

エーリッヒ・ホーネッカー書記長が1981年に来日した時は 私はちょうどドイツ語を学んでいた時で 「Aus meinem Leben(私の歩んだ道)」という分厚い赤い自伝本を買いました📖... 買いました...(読んでなかった!)

トラバントにも一度だけ乗ったことがあります 小さくて臭くて雨漏りがして🚙 でも可愛いクルマでした😊

旧東ドイツではこんなイケてないクルマでも 10何年も待ってようやく手に入れる高額な愛車でしたが 壁の崩壊とともに 西側の中古車がどっと押し寄せてきて... 

 

ファッションや生活 治安 教会のこと ドイツ再統一のもたらしたもの

私もたまにこういった本や映画を観ると オスタルジーに浸ってしまう世代です... 壁崩壊の直後には家族でベルリンにすっとんで行きました...

旧東ドイツのことが そこでの日常のことなどが よくわかる一冊です📖 

 

私は東ドイツ(DDR)に生まれた 壁の向こうの日常生活」(フランク・リースナー著/東洋書店)は こちら

 


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