日本農業新聞e農ネットに「和牛に米給与試験 肉質 全て上物実現 山口県農総センター (2013/12/15)」という記事が出ていた。
内容は以下の通り
山口県農林総合技術センター畜産技術部は、濃厚飼料の最大25%を米に置き換えて黒毛和牛を肥育し、出荷した枝肉11頭全てで上物となる4等級以上の肉質の肉牛生産を実現した。
肥育期間を通じて粉砕した県産の米を給与し、枝肉重量も慣行と同等だった。
同部は、米の使用で餌代が去勢で3万8000円程度安くなる独自試算もまとめており、「和牛肥育への普及に有望だ」とみる。
新たな米政策が掲げる飼料用米の増産の取り組みに弾みが付くと期待される。
・濃厚飼料の25%置き換え 去勢1頭 餌代1割安く
2012年度に和牛雌に濃厚飼料の15%を米に置き換えて肥育し、枝肉重量や肉質に影響がないことを実証。
その成果を基に、今回は去勢と雌を対象に、給与する米の量を増やす試験を行った。
品種は県が育成した主食用の「晴るる」で、玄米を粉砕して給与した。
県内の子牛市場で12年3月、去勢6頭と雌5頭を調達して試験に着手。
9カ月齢から米の給与を日量200~300グラムで始め、徐々に量を増やした。
ピーク時には去勢に同2.8キロ、雌に同3.3キロを与えた。
1頭当たりの米の総給与量は、去勢が1.2トンで濃厚飼料全体(4.8トン)の25%、雌が1トンで全体(4.6トン)の23%を占めた。
今年11月中旬に29カ月齢でと畜し、枝肉成績を調べた。試験区11頭の肉質の格付けは、最高の5等級が4頭、4等級が7頭となり上物率100%を実現した。
脂肪交雑(BMS)ナンバーの最高は去勢の10で、平均は7だった。
西村隆光専門研究員は「米に含まれる炭水化物のエネルギーが、牛の脂肪としてうまく蓄えられた。トウモロコシなどから置き換え可能なことを実証できた」と話す。
平均の枝肉重量は去勢520キロ、雌466キロで従来の肥育牛と同等だった。
試験で使った餌の量から、濃厚飼料と粗飼料を合わせた餌代も試算した。
実勢価格を参考に、濃厚飼料の1キロ単価を67円、飼料用米を同35円と仮定すると、試験区の去勢1頭当たりの費用は34万8300円。飼料用米を置き換えない場合の38万6300円に比べ、1割に当たる約3万8000円安くなると見積もった。
同部は試験結果を踏まえ、和牛への米の給与が肉質とコストの両面でメリットがあると有望視する。
その上で、普及には飼料メーカーなどが米の加工や貯蔵を担う仕組みづくりが必要とみる。
西村専門研究員は「個人で米の飼料化は難しい。国が飼料用米の増産に乗り出すならば、需要を確保するために流通網の整備が欠かせない」と指摘する。
というもの。
先ほどの「“ミルク肉”高級食材に」と同様に、まだまだ色々な事が出来そうである。
しかし、産地側の頭が固ければ、どうにもならない。
内容は以下の通り
山口県農林総合技術センター畜産技術部は、濃厚飼料の最大25%を米に置き換えて黒毛和牛を肥育し、出荷した枝肉11頭全てで上物となる4等級以上の肉質の肉牛生産を実現した。
肥育期間を通じて粉砕した県産の米を給与し、枝肉重量も慣行と同等だった。
同部は、米の使用で餌代が去勢で3万8000円程度安くなる独自試算もまとめており、「和牛肥育への普及に有望だ」とみる。
新たな米政策が掲げる飼料用米の増産の取り組みに弾みが付くと期待される。
・濃厚飼料の25%置き換え 去勢1頭 餌代1割安く
2012年度に和牛雌に濃厚飼料の15%を米に置き換えて肥育し、枝肉重量や肉質に影響がないことを実証。
その成果を基に、今回は去勢と雌を対象に、給与する米の量を増やす試験を行った。
品種は県が育成した主食用の「晴るる」で、玄米を粉砕して給与した。
県内の子牛市場で12年3月、去勢6頭と雌5頭を調達して試験に着手。
9カ月齢から米の給与を日量200~300グラムで始め、徐々に量を増やした。
ピーク時には去勢に同2.8キロ、雌に同3.3キロを与えた。
1頭当たりの米の総給与量は、去勢が1.2トンで濃厚飼料全体(4.8トン)の25%、雌が1トンで全体(4.6トン)の23%を占めた。
今年11月中旬に29カ月齢でと畜し、枝肉成績を調べた。試験区11頭の肉質の格付けは、最高の5等級が4頭、4等級が7頭となり上物率100%を実現した。
脂肪交雑(BMS)ナンバーの最高は去勢の10で、平均は7だった。
西村隆光専門研究員は「米に含まれる炭水化物のエネルギーが、牛の脂肪としてうまく蓄えられた。トウモロコシなどから置き換え可能なことを実証できた」と話す。
平均の枝肉重量は去勢520キロ、雌466キロで従来の肥育牛と同等だった。
試験で使った餌の量から、濃厚飼料と粗飼料を合わせた餌代も試算した。
実勢価格を参考に、濃厚飼料の1キロ単価を67円、飼料用米を同35円と仮定すると、試験区の去勢1頭当たりの費用は34万8300円。飼料用米を置き換えない場合の38万6300円に比べ、1割に当たる約3万8000円安くなると見積もった。
同部は試験結果を踏まえ、和牛への米の給与が肉質とコストの両面でメリットがあると有望視する。
その上で、普及には飼料メーカーなどが米の加工や貯蔵を担う仕組みづくりが必要とみる。
西村専門研究員は「個人で米の飼料化は難しい。国が飼料用米の増産に乗り出すならば、需要を確保するために流通網の整備が欠かせない」と指摘する。
というもの。
先ほどの「“ミルク肉”高級食材に」と同様に、まだまだ色々な事が出来そうである。
しかし、産地側の頭が固ければ、どうにもならない。