世の中には、変えて良いものと、変えてはいけないものとがある。
しかしなぜか、変えてはいけない事は、変わってしまう。
変えては駄目だと言えば言うほど、尽く変えられてしまう。
そして、変えなければならないことは、変えなければならないという声は無視され、不思議とそのまま残される。
その結果は、後から重くのし掛かってくるというのにだ。
各産地で進めているブランド化は、全てを変えてしまおうと、無理やり考えているものではない。
多くの人が、ブランド化すると、色々なことが変わってしまう、と思っているようである。
確かに売ることだけを考えて作られたブランド計画というものは、完全に自然のルールを無視している。
なので、全てが変わってしまう。
それは、産地にとっては、ただ迷惑なだけのことだと思う。
でも、現実を見回すと、これが大半だろう。
本来のブランド化とは、変えなくて良いもの、変えてはいけないものを、守る為にある。
そしてそれらを、最大限に活かすために計画されるものである。
しかしそれは、物凄く難しく、大変だけが繰り返される、険しい道のりである。
計画は出来ていても、全ては自然相手のために、直ぐに効果は出ない。
それなのに、短時間で、消費地の流行は変わってしまう。
よって、どんなに頑張ってみても、満たされない。
終わりも見えない。
だから途中から、ブランド化に対する気持ちが萎えてくる。
そうなってしまうと、どんなに応援しても、産地は動かなくなってしまう。
今、多くの産地が、こうなってしまっている。
だから、動いてくれない。
でも、自分の産地を、地域を、もう一度シッカリと見回してほしい。
そこに、変えてはいけないものは無いだろうか?