JAさがから、スズノブプロジェクトライスでは「逢地」、その他では「逢地の里」の「さがびより」と「夢しずく」、さらに「天川コシヒカリ」の、30年産米のブランドシートが届いた。
今回の修正は、PR面を中心で、栽培等については、全く修正していない。
これは、自分からの提案でもあったし。
「逢地」ブランドは、他の産地よりもブランド化が、かなり早かったが、技術として難しい「低タンパク栽培」での挑戦だったため、技術が確立しても、安定という部分で苦戦が続いてしまった。
品質と食味だけであれば、10年前には完成していた。
なのだが、同一品種よりも0.5%タンパク質含有量を下げるという技術を追加した事で、難しい挑戦になってしまったのだ。
結果、その挑戦が長く続いた事から、お互い進むべき道が見えなくなってしまい、佐賀で初めての極良食味・高品質ブランドである「逢地」は、長い迷走期に入ってしまった。
打開するためには「栽培変更」が、最良の方法だった。
なので、何度も「栽培変更」を口に出そうとした。
しかし、その一言を言ってしまったら、17年間に渡る努力と苦労が水の泡となる。
だから、どうしても言う事が出来なかった。
「逢地」ブランドは、「ヒノヒカリ」「さがびより」「夢しずく」の3品種で取り組んでいて、全量が佐賀松浦にあるDAGカントリーエレベーターでの品種管理がルールとなっていた。
カントリーエレベーターを上手に使うためには、一定の栽培面積が必要となる。
「さがびより」は問題無いが、「夢しずく」と「ヒノヒカリ」に於ては、ブランド化がもたついた結果、栽培面積が減っていってしまい、カントリーエレベーターの性能を使いきれなくなってしまった。
なので、苦渋の選択として、「ヒノヒカリ」の栽培を中止する事にした。
長く続いているブランドだからこそ、次の時代には必要。
このブランド化戦略は、そのまま、次の世代の、最高の教材となると思う。
最後に、「逢地」ブランドは完成したのか、していないのかという判断をするとしたら、「逢地」ブランドは完成している。
その結果は、29年産米の食味ランキングで、「さがびより」と「夢しずく」の2品種が、「特A」となって表れているのだから