畠山義綱のきままな能登ブログ

畠山義綱が見てきた史跡を紹介します。
時々、経済や政治などもつぶやきます。

大人の経済学~紙幣の価値~

2009-03-19 23:55:00 | 政治・経済
「明日、日本という国が無くなると思いますか?」
そう思う人はまずいないでしょう。

「10年後、日本の『円』というお金が使えなくなっていると思いますか?」
『円』が使えなくなると思う人はほとんどいないでしょう。

 「通貨の価値」は「政府の信用力」で決まります。内戦で倒れてしまうような政府では紙幣が信頼されません。室町幕府の支配力が弱いため独自の通貨が発行できず、江戸幕府は支配力が強いために独自の通貨を発行できたのはその好例でしょう。現在日本は国債(国の借金)と地方債(地方公共団体の借金)で合計800兆円ほどの借金をしています。これは会社で言えば、民事再生法の適用範囲です。破産してもおかしくありません。
 しかし、なぜか日本の円は世界的にみても、ドル(米国)、ユーロ(EU)に並ぶ価値がある通貨です。これはなぜか?それは、日本という国の信用力に他なりません。まず、日本のGDPが世界2位であること。日本国民の資産が多いこと。そのため、国債や地方債を日本国民が消化していること。わかりにくいですか?簡単に言えば、日本の政府は外国に借金をしているのではなく、日本国民から金を借りている状態です。人で言えば、闇金融に借りているのではなく、親戚から借金をしている状態。これなら、親戚の人は借金返済を舞ってくれるかもしれませんね。だから、日本は外国から見捨てられていないのです。

 しかし一方、最近経済学をちょっとだけかじっている身としては「マズイぞ!」と思う政策が検討され始めました。それは「政府紙幣の発行」です。日本は「日本銀行券」という日本銀行が発行している紙幣(1000円以上)と、政府が発行している補助通貨(500円以下)があります。政府でも通貨を発行できる権利はあるのです。そこで、国債を発行せずに、政府が収入を得るための「政府発行紙幣」という政策です。しかしこれが大問題!
 まず、「日本はカンタンに紙幣を発行する国になった」と外国に思われ、『円』の信用を落ち、激しい円安が進行します。そうなると貿易をするためにはさらに大量の紙幣を発行せねばならず、激しいインフレを引き起こします。「政府発行紙幣」は必ず「政府の信用力」を落とします。ゆえに第一次世界大戦後のドイツや、現代のジンバブエのようにハイパーインフレーションを引き起こします。すると、800兆円の借金はすぐに返せますが、国内の経済は破綻します。
 借金を返済するためには、歳出を削減して国債償還を大きくする。さらに景気回復して税収を多くする。少しずつインフレに誘導して、借金の実質額を減らしていく…これしか方法はないのでは…。

参考までに
http://blog.livedoor.jp/dqnplus/archives/1149526.html

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